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《マーケットストラテジーメモ》 4月第4週


【推移】

19日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。NYダウとS&P500は連日の過去最高値更新となった。VIX指数は1年2カ月ぶりの水準に低下した。アップルは0.3%安。アマゾン・ドットコム、テスラ、マイクロソフトは上昇。

日経平均株価は2円(0.01%)高の29685円と小幅に3日続伸。3日続伸は4月5日以来。「アジアの株式相場が総じて堅調になり、日本株を支えた」との解釈。日経平均は下げに転じた場面も長く上値は重かった。変動幅は昨年9月1日の1円63銭安以来の小ささ。TOPIXは反落。東証1部の売買代金は2兆601億円。東エレク、信越化が上昇。ファストリテ、SBGが下落。

20日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って反落。テスラが3.4%下落。同社が投資しているビットコインが前週末に急落したことも悪材料。マイクロソフト、アマゾン、エヌビディアなども軟調。長期金利が1.6%台まで上昇。金利上昇で割高感が意識されやすいハイテクセクターの重荷となった。

日経平均株価は584円安の29100円と3月25日以来の水準まで大幅に反落。コロナへの警戒、日中貿易問題への懸念が悪材料となった。東証一部の売買代金は2兆3866億円。資生堂、郵船が上昇。丸井、電通が下落。

21日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続落。経済再開期待で上昇していた航空・クルーズ船運航会社が売られた。アメリカン航空、ノルウェージャン・クルーズ・ライン、カーニバルは4%超下落。「経済再開には当初の予想より時間がかかる可能性がある。娯楽産業に対する楽観的な見方がやや後退した」との見方だ。

また先週発表された銀行セクターの決算内容を見直す動きがアナリストの間で拡大。「貸倒引当金に関する会計上の変更で前年比の数字にゆがみが生じた」との指摘だ。債券利回りは低下。

日経平均株価は591円安の28508円と2%超の続落。下落幅は3月22日の617円以来の大きさ。東証一部の売買代金は2兆6462億円。SBG、第一三共が上昇。楽天、東芝が下落。

22日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って3日ぶりに反発。特に好材料があったという訳ではないが全般的に反発。NASADQの上昇率がS&P500を上回った。軟調な決算を受け売られたネットフリックを除けば全面高の展開。
バリュー株の上昇率が1.1%。グロース株の0.8%を上回った。小型株中心のラッセル2000指数は2.4%高。
3月1日以来の大幅上昇となった。ただ3市場の売買高は92.2億株(過去20日平均104.4億株)と低調。

日経平均株価は679円(2.4%)高の29188円と大幅に反発。前日までの2日間で1200円近く下げていたことからの買い物優勢。NY株高も追い風になった。600円を超える上昇は3月1日以来。75日線(29144円)は3日ぶりに上回った。

ボリンジャーのマイナス1σ(28991円)も上回った。一目均衡の雲の下限(28817円)で踏みとどまり上限(29339円)に迫って雲の中。3月24日安値(28379円)を下回らなかったことから「やはり押し目」の声も聞こえてくる。TOPIXも1.9%高と反発。新高値37銘柄。新安値39銘柄。ファーストリテ、ダイキンが上昇。クレセゾン、コニカミノルタが下落。

23日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反落。バイデン大統領が富裕層に対するキャピタルゲイン課税引き上げを提案するとの報道を嫌気した。半導体大手インテルは通期の売上高見通しを引き上げ。ただ、第1四半期のデータセンター向け半導体事業の売上高や第2四半期の利益見通しがアナリスト予想を下回った。
週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は54万7000件。前週の58万6000件から改善し、昨年3月中旬以来約1年ぶりの低水準となった。

日経平均株価は167円(0.57%)安の29020円と反落。前日のNY株がキャピタルゲイン増税に関する報道を嫌気して下げた流れを引き継いで朝方には400円超の下落。
ただ心理的な節目の29000円を下回る水準では押し目買いもあり下げ渋りの展開。東証一部の売買代金は2兆44億円。セコム、ソニーが上昇。ファナック、東エレが下落。日足は陽線。週足は陰線


(2) 欧米動向

バイデン大統領の増税案。
所得が100万ドルを超える富裕層を対象にキャピタルゲイン税の税率は現行の2倍近い39.6%。
所得税の限界税率を37%から39.6%に引き上げることを提案する見通しだという、
「増税案が可決されれば株価が大きく下落する」との解釈。
ただ「短期的な条件反射」という指摘もある。
一方で共和党はバイデン大統領が掲げる2兆3000億ドルのインフラ投資計画への対案を発表。
総額5680億ドル、期間5年の計画を発表した。
共和党案では増税を見込んでいない。


(3)新興国動向

ゴールドマンサックスのレポートは「中国経済のV字回復は転換点」過ぎたもよう」。
中国経済は1-3月(第1四半期)に記録的な急成長を遂げ。
しかし新型コロナウイルス禍からのV時回復はそこで終わり。
現在は潜在成長率の水準に戻りつつある。
「政策の焦点もコロナ禍で下振れした経済の回復支援から、長期的な安定性と成長の問題への対応にシフトした」と分析。

【展望】

スケジュールを見てみると・・・。

【4月】7勝3敗、(勝率70%、2位)
    気学では「保合月。戻り売り方針のとき。前途に期待」

26日(月)日銀金融政策決定会合、企業向けサービス価格指数、IoT展、米耐久財受注、独ZEW景況感、変化日
27日(火)黒田日銀総裁会見、米FMOC(→28日)、FHFA住宅価格指数、S&PCS住宅価格指数、CB消費者信頼感
28日(水)商業動態統計、パウエルFRB議長会見、バイデン大統領議会演説
29日(木)昭和の日で休場、米GDP速報値、中古住宅販売仮契約
30日(金)失業率、鉱工業生産、消費動向調査、米ディズニーランド再開予定、米個人所得、独GDP、ユーロ圏GDP、中国製造業製造業非製造業PMI、鬼宿日

22日から気候変動サミットが開催。
二酸化炭素の削減が地球温暖化への阻止に役立つのかどうかは不明。
しかし・・・。
好むと好まざるにかかわらず市場も「ESG・SDGs」などで銘柄の選択肢に採用せざるを得ない。
興味深い材料の一つは気候変動対策推進のための有識者会議資料。
野心的な2030年目標を掲げる企業の例が紹介されている。
例えばアスクルは2030年カーボンニュートラル。
つまり二酸化炭素100%削減だ。
あるいは日立。
童謡に2030年カーボンニュートラルだ。
あるいは環境省と経済産業省の「グリーン・バリューチェーンプラットフォーム」のHP。
SBT(サイエンスベースドターゲッツ)が提唱されている。
SBTとはパリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準、
あるいは1.5℃に抑えることを目指す)が求める水準として5→15年先を目標年として
企業が設定する温室呼応化ガス削減目標。
3月19日時点で日本企業は122社が参加している。
世界的には食料品が多いが日本は電気機器、建設が多い。
コミット中の企業は29社。
こちらは世界では金融、保険、食料品。
日本では輸送用機器、電気機器が多い。
こういう銘柄群は困ったときの道しるべになるに違いない。

因みに・・・。
サステイナブル・株式・ファンドは純流入額が過去最高を記録した。
1-3月期の内訳をみると、ネットフローは1月に過去最高を記録。
2月と3月に後退したが、全体ではプラスを維持した。
長期的には、気候政策を中心とした世界的なモメンタム構築がESG資金の流れを支える一助。
11月の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向けて気候サミットで最新の排出削減目標を発表するここがポイント。
3月に流入が増加したテーマは、低炭素ファンド、持続可能な農業・食料、高齢化人口と健康ウェルビーイングファンドだった。
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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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