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《マーケットストラテジーメモ》 8月第1週


【推移】

27日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数はそろって続落。ハイテクセクターの下げが主要3株価指数の軟調の背景。ナノメートルの半導体技術の開発が予定より6カ月遅れていると発表したインテルが16.2%安と悪役だった。NYダウは182ドル、NASDAQは98ポイントの下落。週間では3指数とも下落。

日経平均株価は35円安の22715円と反落。日銀のETF買い観測を支えに後場は下落幅を縮小。日銀のETF買い観測を支えに後場は下落幅を縮小。TOPIXは一時プラスに転じた場面もあった。「日本株の下落は利益確定売りの範囲」という声も聞こえる。
東証1部の売買代金は2兆1066億円。SBG、日電産が上昇。任天堂。東エレが下落。

28日(火):
週明けのNYダウは3指数そろって3日ぶりの反発。NYダウは114ドル高で11週連続の「週明けダウ高」となった。米共和党が1兆ドル規模の景気支援策を発表する見通しとの報道を好感。失業給付の増額を部分的に続ける方針や家計への現金給付などが含まれており米景気を支えるとの見方がダウや3Mなど景気敏感株の上昇につながった。
「いわゆるFAANGプラスM株は、フェイスブックを除き決算で予想を上回る可能性は高い」という声が聞こえる。28─29日のFOMCでは大きな決定はないとの見方が大勢。

日経平均株価は58円安の22657円と3日続落。ファナックの決算などを警戒して後場は売り物優勢でマイナス転換。TOPIXは反落。東証一部の売買代金は1兆9878億円と低調。SBG、フィルムが上昇。ファーストリテイリング、日立建機が下落。

29日(水):
火曜のNYダウは3指数そろって反落。悪材料は7月の米CB消費者信頼感指数が92.6と前月の98.3から低下したこと。「米全土で新型コロナ感染者が急増していることで経済の回復が脅かされている」という解釈がクローズアップされた。また上院共和党の総額1兆ドル規模のコロナ追加対策法案も「物足りない」との見方。
7月末で期限が切れる失業保険の特例加算は上積み額を現行の週600ドルから400ドル減額し200ドル。「ないものねだり」の市場は「要求の売り」に満たされた格好だ。

日経平均株価は260円安の22397円と4日続落。コロナウイルスへの警戒感と円高を嫌気。業績悪の銘柄への売りがかさんだ。東証一部の売買代金は2兆1053億円。セブンアイ、SBGが上昇。日産、キャノンが下落。キャノンや日産自など決算の悪かった企業が足を引っ張った格好。NY安やコロナ禍拡大よりは説得力はある、

30日 (木):
木曜のNYダウは3指数そろって反発。NYダウは160ドル高、NASDAQは140ポイント高、S&P500は40ポイント高。FOMCでのサプライズはなかった。ただFRBは「経済の回復に向けあらゆる手段を尽くす」と再表明。
これを好感した。「緩和政策を継続するという安心感が広がった」という解釈だ。

日経平均株価は57円安の22339円と5日続落。「都内で新たに367人が新型コロナウイルスに感染していることが確認された」との報道が悪材料。
都内の飲食店とカラオケ店に再び営業時間の短縮を要請する方向で調整しているとの報道が重なり感染拡大への警戒感から投資家心理が悪化した。

アップル、アマゾンなどの大型IT銘柄の決算内容を見極めたいマインドから見送りモードも漂った。東証1部の売買代金は2兆2659億円。大引けのTOPIXのFFW比率の見直しで増加した。SBG、エムスリーが上昇。花王、東エレが下落。

31日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。NYダウは一時500ドル以上下落して225ドル安、NASDAQは44ポイント高。第2四半期の実質GDP速報値は年率換算で前期比32.9%減。統計の記録を開始した1947年以降で最も大きな落ち込みとなった。週間の新規失業保険申請件数は143万4000件。前週から1万2000件増加。トランプ大統領が11月の大統領選を延期する可能性に言及したことも悪材料視された。

日経平均株価は629円安の21710円と安値引けで6日続落。TOPIXも1400ポイント台で4日続落。決算内容への失望感や過去最多を更新する新型コロナウイルスの新規感染者数の増加動向から、市場の先行きに対し悲観的な見方が拡大。「新型コロナの感染再拡大、低調な経済指標や企業決算など、複数のネガティブ材料が重なり、売りが売りを呼ぶ悪循環となっている」と指摘されている。
週足は陰線。月足は4カ月ぶりに陰線。東証1部の売買代金は2兆7815億円と増加。ZHD、富士通が上昇。SBG、トヨタが下落。


(2) 欧米動向

トランプ大統領は大統領選延期を唱え始めたが、それまでのスケジュール。
8月17日→20日 民主党大会(バイデン氏を候補に指名)
8月24日→27日 共和党大会(トランプ氏を候補に指名)
9月29日 第1回大統領候補討論会
10月7日 副大統領候補討論会
10月15日 第2回大統領候補討論会
10月22日 第3回大統領候補討論会
11月3日  投開票日

世論調査ではバイデン候補が50.5%の支持でトランプ大統領を9ポイント上回る。
そしてバイデン氏は3兆4750億ドルの経済政策。
製造業の支援に4年間で7000億ドル。
柱は政府が米国製品を優先的に買うという「バイ・アメリカン」が柱だ。
気候変動へ対応として4年間で2兆ドル。
再生エネルギーへの設備投資促進が柱だ。
そして育児・介護に10年間で7750億ドル。
低所得者や高齢者の公的医療保険の予算も増加させる方向。
一方トランプ氏は1兆ドル規模の給与減税。
1兆ドル規模の橋や道路へのインフラ投資を打ち出した。
5Gもターゲット。
結局どちらも「大盤振る舞い」には変わりはない。
ただバイデン氏の法人税21%→28%への引き上げは気にかかるところ。
「一連の増税策がすべて実行されると20121年のEPSは12%減少」とゴールドマン。
ただ米中摩擦についてはどちらも強硬派だがバイデン氏の方が常識的な印象だ。

(3)アジア・新興国動向

中国外務省は四川省成都市にある総領事館の閉鎖を通知。
米政府がテキサス州ヒューストンの中国総領事館の閉鎖を命じたことへの対抗措置だ。

【展望】

スケジュールを見てみると・・・。

【8月】陽線確率3勝7敗、(陽線確率30%)、過去15年6勝9敗(12位)
    気学では「保合月。小幅稼ぎのとき。前途の高値に期待」  

 3日(月):3日新甫、自動車販売台数、米ISM製造業景況感、建設支出、株安の日
 4日(火):マネタリーベース、米製造業受注、株安の日
 5日(水):米ADP雇用レポート、ISM非製造業景況感、株安の日
 6日(木):都心オフィス空室率、下げの日
 7日(金):景気動向指数、家計調査、米雇用統計、消費者信用残高、上院会期末(→9月7日)、中国貿易収支、変化日


スイスの世界経済フォーラムは2021年1月のダボス会議のテーマを「グレート・リセット」とした。
今回の危機を契機に、 より公平で、持続可能で、強靱な未来を作るため、経済社会の基盤をリセットする必要があると主張。
(世界経済フォーラム「The Great Reset: A Unique Twin Summit to Begin 2021」(2020年6月3日)。
経済社会
1.公平性の確保
・今回の危機は、社会の結束、機会の不平等、包摂性の観点で、古いシステムが持続可能でないことを明らかにした。
・グレート・リセットにより、全ての人間の尊厳が尊重される、新たな社会契約を作る必要がある。
2.第4次産業革命の加速
・今回の危機は、第4次産業革命の時代への移行を加速している。
・デジタルやバイオ等の新たな技術が、人間中心であり続け、社会全体に貢献し、
 全ての人々が公平に利用できるものとする必要がある。

3.国債協力の回復
・今回の危機は、我々がいかに相互に接続しているのかを示した。
・今後50年の課題を解決するための、スマートな国際協力に関する実効的な仕組みを回復しなければならない。

4.ステークホルダー資本主義
・短期から長期志向へ、株主資本主義からステークホルダーとしての責任へと、我々の考え方を変えることが必要。
・環境、社会、良いガバナンスを、企業や政府の説明責任の一部としなければならない。
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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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