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《マーケットストラテジーメモ》 11月第5週


【推移】

25日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数はそろって反発。トランプ大統領は米中合意が「非常に近い可能性がある」とコメント。中国の習近平国家主席も通商合意の取りまとめに意欲を示した。加えてトランプ大統領が香港人権法案への署名を明言しなかったことも好感した。製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.2と10月の51.3から上昇。4月以来7カ月ぶりの高水準を付けた。

日経平均株価は179円高の23292円銭と続伸。一時234円高の23347円まで上昇した場面もあった。NY株高、香港ハンセン指数の上昇を背景に買いもの優勢の展開。「米中の貿易交渉が進展するとの期待が先物買いを誘い、現物株相場を押し上げた」という見方もある。
日経ジャスダック平均株価は続伸。連日で年初来高値を更新。昨年10月24日以来約1年1カ月ぶりの高値水準となった。マザーズ指数は続伸。東証1部の売買代金は1兆6991億円と低調。東エレ、任天堂が上昇。武田薬、日電産が下落。

26日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数はそろって続伸。NYダウは190ドル高の28066ドルと5日ぶりに過去最高値を更新。NASDAQは112ポイント高の8632ポイント4日ぶりに最高値を更新。S&P500は23ポイント高3133ポイントと過去最高値を更新。

中国政府が「知的財産権の侵害に対する罰則を強化する」と発表。
中国が貿易合意に向けて歩み寄る姿勢を見せたことで米中貿易協議が進展すると解釈された。オブライエン大統領補佐官が「年内の貿易合意についてまだ可能」とコメントしたことも期待感。エヌビディア、アマゾン、マイクロソフトが上昇。中国関連でアップル、キャタピラなども上昇した。SOX指数は2%超の上昇、ダウ輸送株指数は3桁の上昇。

日経平均株価は80円高の23373円と3日続伸。前場に一時11月20日の年初来高値23520円を上回る場面もあったがその後は上昇幅縮小。香港ハンセンの下落も響いた。東証一部の売買代金は3兆1584億円。MSCI採用銘柄の入れ替えの影響で膨らんだ。村田、TDKが上昇。昭和電工、アサヒが下落。

27日(水):
NY株式市場は小幅続伸し主要3指数がそろって連日の最高値更新となった。トランプ統領が「米中は貿易交渉の妥結に向け最後の苦しみを味わっている。米国は香港の民主化デモを支持するとともに香港の民主化を望んでいる」とコメント。米中通商協議について「第1段階」の合意が近いと解釈された。10月の貿易赤字(速報値)は5.7%減の665億2800万ドル。輸出入がともに減りトランプ政権の「米国第一」政策が起因とみられる貿易量の減少が続いていることが示された。CB消費者信頼感指数は125.5と前月の126.1から低下。市場予想の127.0を下回った。低下は4カ月連続。ただ「消費者信頼感は依然高く年末商戦期の消費を後押しする」という見通しだ。

日経平均は64円高の23437円と4日続伸。一時23500円台に乗せる場面もあったが日足は3日連続の陰線。後場は凪で引け際の失速感はあったものの新興市場はシッカリ。東証一部の売買代金は1兆8960億円。ダイキン、アステラスが上昇。資生堂、セコムが下落。

28日(木):
NY株式市場は続伸。主要3指数は3日連続の過去最高値更新となった。第3四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比2.1%増。速報値の1.9%増から上方修正。前期から伸びが加速した。市場予想は1.9%増。在庫投資が予想以上に底堅かったほか、設備投資は落ち込みが緩むなど底入れの可能性を示唆した。恐怖と欲望指数は69→78に上昇。1年前は19だったから大きな違いだ。

日経平均株価は28円安の23409円と5日ぶりの反落。トランプ大統領の香港人権法案サインが効いて様子見モード。東証一部の売買代金は1兆5982億円と約1ヶ月ぶりの低水準。信越、エーザイが上昇。ファナック、安川が下落。

29日(金):
NY株式市場は感謝祭で休場。良くも悪くもポイントは米中貿易摩擦問題。今の状況は「ウナギ屋さんの店先でにおいをかぎながらご飯を食べている」という指摘もある。あるいはジッと「良し」を待っている「パブロフの犬」みたいなものかも知れない。

日経平均株価は115円安の23293円と続落。週足はかろうじて陽線となった。買い物優勢で始まったものの週末要因もありマイナス展開。東証一部の売買代金は1兆7591億円。ファナック、京セラが上昇。KDDI、セコムが下落。
量子計算機の行程表を政府がまとめたとの報道。20年後には、幅広い計算に利用できる量子コンピューターを開発するというのが目標となった。
ただ予算は300億円。米国は5年で1400億円。EUは約1200億円規模のプロジェクトを開始。少し見劣りはするが、一歩前進だろうか。

(2) 欧米動向

相場のアノマリー分析を手掛けるトレーダーズ・アルマナックによれば・・・。
米感謝祭(サンクスギビングデー)前後の米株には強いジンクスがあるという。
ただ最近は変化が起きているという。
1987年以降、感謝祭前の水曜日のS&P500と感謝祭後の金曜日を比較。、
マイナスとなったのは9回。
上昇したのは23回。
1952年から1987年の間では1964年の1回しか下げた年はなかった。
2018年も下げたのは記憶に新しい。
2011年にはギリシャ危機などの不安定要因もあった。
米中の貿易協議に楽観ムードが広がる中で年末高のアノマリーが今年も効果を発揮できるのかやや警戒されそうとの見方。
一方で1952年以降、感謝祭後の金曜日から年末までのS&P500の平均上昇率は1.4%。
上昇した年は44回、下落した年は23回。
1987年以降は上昇が24回、下げた年は8回。
感謝祭後の年末高の勝率は近年高くなっている。

(3)アジア・新興国動向

先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち9指数が上昇。

上位1位オーストラリア週間騰落率1.93%、2位スイス1.19%、3位インド1.08%、
4位日本0.78%、5位米国0.63%、13位中国▲0.46%。
下位25位南アフリカ▲2.76%、24位マレーシア▲2.20%、
23位メキシコ▲1.61%、22位インドネシア▲1.45%、21位ポーランド▲1.34%。

【展望】

スケジュールを見てみると・・・

2日(月):法人企業統計、米ISM製造業景況感、建設支出、サイバーマンデー、トランプ大統領訪英、COP25(マドリード)、
3日(火):マネタリーベース、NATO首脳会議(ロンドン)
4日(水):米ADO雇用レポート、ISM非製造業景況感、米下院司法委員会大統領弾劾公聴会
5日(木):米貿易収支、製造業受注、OPE総会
6日(金):家計調査、景気動向指数、米雇用統計、ミシガン大学消費者信頼感、消費者信用残高

【12月】(9勝4敗で勝率69.2%、1位)

2日(月)2日新甫、サイバーマンデー
3日(火)ECB理事会、変化日
5日(金)下げの日
9日(月)変化日
10日(月)FOMC、ノーベル賞受賞式
12日(木)EU首脳会議、ECB理事会、満月
13日(金)メジャーSQ、鬼宿日
18日(水)日銀金融政策決定会合
19日(木)ECB理事会
20日(金)米メジャーSQ、変化日
25日(水)年内受け渡し最終日、NY市場休場、変化日
26日(木)新月、金環日食、上げの特異日
30日(月)大納会

●各社の20年末のTOPIX見通し(カッコ内は日経平均、※は12カ月先)
ソシエテ・ジェネラル (2万5500円)
クレディスイス (2万5500円)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 1900(2万5000円)
ゴールドマン・サックス証券 1800(2万5000円)
モルガン・スタンレー 1860
UBS 1860※
野村証券 1850
バンカメ・メリル 1750(2万4000円)
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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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