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《マーケットストラテジーメモ》 5月第3週


【推移】

13日(月):週末のNY株式は上下に振れて結局反発。NYダウ平均株価は一時300ドル超の下落から終値は114ドル高。米中通商協議は建設的だったとトランプ大統領らが一方的に明らかにしたこと好感した格好だ。
週間ではNYダウが2.12%。S&P500が2.17%、NASDAQは3.03%安。年初来の大幅な下落となった。4月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前月比0.3%上昇。基調的な物価は小幅な伸びでFRBはしばらく金利を据え置くとの市場の感想だ。

日経平均株価は153円安の21191円と6日続落。令和になってまだ上げの日はない。海外勢の先物売り継続観測が燻る。6日続落は昨年9月7日以来。当時の下落幅は562円だったが今回は1110円。スズキ、キッコーマンが上昇。安川電、コマツが下落。

市場からは「下げ慣れしてしまった雰囲気でなかなか底打ち感が強まらない」という声が聞こえる。「失速するならするで500円くらい下げればセリングクライマックス感も強まろいう」という見方もある。

14日(火):
週明けのNY株式は大幅に急反落。NYダウは前週末比617ドル(2.4%)安の25324ドル。下落幅は一時719ドルに達した局面もあった。2月11日以来ほぼ3カ月ぶりの安値水準。下落率は1月3日以来の大きさだった。「中国が600億ドル分の米国製品について追加関税の引き上げを発表。米中の対立激化への懸念が拡大しアップルなど中国事業の比率が高い企業を中心に幅広い銘柄が売られた」との解釈だ。

日経平均株価は124円安の21067円と7日続落。7日間の下落幅は1249円。
東証一部の売買代金は2兆8526億円太陽誘電、日揮が上昇。楽天、リクルートが下落。東証1部の売買代金は2兆8526億円。値上がり931銘柄、値下がり1139銘柄。新高値35銘柄、新安値678銘柄。騰落レシオは74.92まで低下した。

15日(水):
NY株式市場は反発。NYダウは一時300ドル超上昇した場面もあり終値は207ドル高。トランプ大統領は「米中貿易摩擦はささいな口げんか。両国の話し合いは非常に良好」とコメント。これを受けて投資家心理が好転したとの解釈だ。
一喜一憂の悪弊相場の典型みたいなものだろう。個別ではボーイングが1.7%上昇。先週末に上場した配車大手のウーバー・テクノロジーズは7.7%高で上場以来初の上昇。

日経平均株価は121円高の21118円と8日ぶりの反発。中国の経済指標は市場予想を下回ったが逆に経済対策への期待感から上海株が上昇。投資心理が上向いた。地所、ソフトバンクGが上昇。日産、エーザイが下落。日経平均採用銘柄のPERは11.80倍でEPSは1785円まで増加。過去最高記録更新まであと10円だ。東証1部の株式益回りは7.49%。

16日(木):
NY株式市場は主要3指数ともに続伸。トランプ大統領は輸入車に対する追加関税導入の判断を最大6カ月先送りする方向。ムニューシン財務長官は「カナダやメキシコとの鉄鋼・アルミ輸入関税問題で解決が近づいている」とコメント。
これらを好感した動きとなった。「何か爆発するとあわてて飛び逃げ、逃げるほどでもないと分かるとまだ元の場所に戻るといった相場展開」という見方だ。
S&P500採用枚柄のうち455社が四半期決算発表を通過。75.2%が予想を上回って着地した。

日経平均株価は125円安の21062円98銭と反落。ザラ場21000円を割り込んだ場面もあったが大引けでは戻した格好。トランプ大統領がファーウェイとの取引禁止につながる大統領令に署名。電子部品株が需要減少懸念から売られた。
今年の木曜は5勝12敗。KDDI、リクルートが上昇。チェンジ、すてきNが下落。

17日(金):
NY株式は上昇。NYダウは200ドル超の上昇となった。背景は好調な経済指標とシスコシステムズなどの好決算。NYダウは一時今週の下落幅を全部取り戻した場面があった。
ただファーウェイとの取引停止の問題を受けて半導体セクターは軟調。

4月の住宅着工件数(季節調整済み)は年率換算で前月比5.7%増の123万5000戸。市場予想の120万5000戸を上回った。住宅ローン金利の低下が低迷する住宅市場の下支え要因となっているとの解釈だ。新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1万6000件減の21万2000件。市場予想の22万件よりも少なかった。労働市場は底堅さを維持しているという解釈だ。

日経平均株価は182円高の21250円と反発。上昇幅は一時300円を超える場面もあった。ドル円の110円台を好感。ソニー、ソフトバンクが上昇。安川、アドバンテストが下落。


(2) 欧米動向

木曜時点でS&P500採用枚柄のうち455社が四半期決算発表を通過。
75.2%が予想を上回って着地した。
企業収益予想は1.2%増と4月初め時点の2%減から大きく改善。
4月の小売売上高は前月比0.2%減と市場予想の0.2%増に反してマイナス。
4月の鉱工業生産も製造業部門が0.5%低下し市場予想の0.1%上昇を下回った。
FRBが今年終盤もしくは来年初旬に利下げを実施するという見方は根強い。


(3)アジア・新興国動向

中国の経済指標は市場予想を下回って着地。
しかし「経済対策への期待感」と解釈がすり替わった格好。
「丸い卵も切りようで四角」という声もある。

先週の世界の株式市場は主要25の指数のうち10指数が上昇。
上位1位ロシア週間騰落率3.37%、2位ベトナム2.51%、3位フランス2.08%、
4位英国2.02%、5位スイス1.97%、13位日本▲0.44%。
下位25位インドネシア▲6.16%、24位ブラジル▲4.52%、23位台湾3.07%、
22位韓国▲2.48%、21位タイ▲2.46%、14位米国▲0.69%。

【展望】


スケジュールを見てみると・・・

20日(月):1?3月GDP、米シカゴ連銀全米活動指数
21日(火):首都圏マンション販売、訪日外客数、米中古住宅販売、OECD世界経済見通し
22日(水):貿易統計、OECD閣僚理事会、FOMC議事録
23日(木) :米新築住宅販売件数、欧州議会選挙、独IFO景況感、ワシントン条約締結国会議(スリランカ)
24日(金):消費者物価指数、米耐久財受注

【5月】(8勝6敗で6位、陽線確率57.1%)

22日(火)株高の日
24日(金)変化日
26日(日)ベルギー総選挙
27日(月)NY、ロンドン休場(メモリアルデー、スプリング・バンク・ホリデー)、株高の日
30日(水)米ベージュブック、変化日
31日(木)MSCI定期見直し(半期)リバランス、株高の日、鬼宿日

記録というものは過去を調べ始めると途絶えるもの。
水曜も過去の続落記録を調べていたら株価は下げ止まった。
因みに・・・。
2016年3月29日→4月6日までが7連敗。
日経平均は17103円→15715円。
2009年7月1日→13日までの9連敗。
日経平均は9958円→9050円。
その先は2008年6月19日→7月4日までの12連敗。
日経平均は14348円→13237円。
7連敗を止めたのは34円高。
9連敗を止めたのは211円高。
12連敗を止めたのは122円高。
少なくとも止まるときは3桁の上昇が欲しいものだ。
09年の時は6月末の9958円から7月13日の9050円まで9日間で908円・9.2%の下落。
7月13日の安値が底値となって切り返し約3週間かけて1万円回復まで進んだのが歴史だった。
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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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