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《マーケットストラテジーメモ》 2月第2週


【推移】

4日(月):
週末のNY株式市場はマチマチの展開。1月の雇用統計は非農業部門の雇用者数が30.4万人増で着地。昨年2月以来の大幅な伸びとなった。市場予想の16.5万人増も上回った。一方、失業率は0.1%ポイント上昇の4.0%と7カ月ぶりの高水準。時間当たり賃金は前月比0.1%(3セント)増と前月の0.4%から伸びが鈍化。ISM製造業景気指数は56.6と前月の54.3から上昇。市場予想の54.2を上回った。経済の基調的な力強さを再確認した格好だ。

日経平均株価は97円高の20883円と小幅に3日続伸。終値ベースでも4日ぶりの日足陽線(始値20831円)。25日線もキープした。アジア市場の春節休場もあり動意薄の展開で日中値幅は91円。「決算発表待ち」という声も聞こえる。
TOPIXは16ポイント高と反発。新高値14銘柄。新安値12銘柄。ガンホー、キーエンスが上昇。ソニー、ホンダが下落。「金曜の高値を超えず上値が重い印象」との声。
2000年ITバブル高値を抜ける苦しみという見方もある。TOPIX上昇率1.07%に対して日経平均上昇率は0.46%。日経平均は重い。

5日(火):
週明けのNYダウは175ドル高と続伸。昨年12月上旬以来ほぼ2カ月ぶりの高値となった。「アップルなど主力のハイテク株が軒並み買われ、相場上昇をけん引」との解釈。朝方は利益確定売り先行。一時80ドル超下落した場面もあった。
ただFRBは金融引き締めを急がない姿勢。米中の閣僚級の貿易協議もが合意に向けて前向きな姿勢。これらを再認識し取引終了にかけて上昇幅を拡大。特にハイテクセクターの上昇が目立った格好だ。VIX(恐怖)指数は15.73まで低下した。

日経平均株価は39円安の20844円と4日ぶりの反落。朝方は買い物先行で100円近く上昇。しかし続いたのは2分だけ。ファーストリテが下落幅を拡大しマイ転。ドル円の一時110円台もあり相場全体はしっかりの展開。
TOPIXは続伸した。ファナック、京セラが上昇。アステラス、キッコーマンが下落。それこそ「何だかなあ」の展開。「今年初の4日続伸期待」なんて記録を数えるとダメになるという典型だった。マザーズ市場では5日ぶりにサンバイオが寄り付いたのが多少は救いだった。

6日(水):
NY株式市場は続伸。トランプ大統領の一般教書演説を控えてはいるものの「好調な企業決算を背景に楽観ムード拡大」との解釈。トランプ大統領一般教書演説については「市場にとって壁が建設されるかどうかはどうでもいい。気にかけているのは、政府機関閉鎖によって信頼感やGDPがマイナスの影響を受けないかどうかだ」との見方。
前日引け後に決算を発表したアルファベット(グーグル)は下落から上昇に転じた。中国での成長を背景に決算が市場予想を上回った化粧品大手エスティローダーが11.6%高。

日経平均株価は29円高の20874円と小幅に反発。「NY株式市場で高級衣料や化粧品といった中国関連銘柄が買われた流れを引き継いだ」という声が聞こえる。トヨタが2019年3月期の連結純利益予想を下方修正したが、相場への影響は限定的。トランプ大統領の一般教書演説も特に波乱なく通過した。

もっとも上値は重くTOPIXは3日ぶりに小幅反落。ファーストリテ、コマツが上昇。ソニー、任天堂が下落。「何だかなあ」の継続。「徒労感を積み上げるだけの相場」という印象だ。日経平均は4日連続で、場中に20900円台をつける場面がありながら21000円は遠い世界。「買ってもダメなら売ってみな」に変化しないことが重要だ。

7日(木):
NY株式は小幅反落。「市場は1月と2月初旬に大きく上昇したことからやや疲労感が出ている」という見方だ。もっとも「S&P500はあと7.3%上昇すれば、昨年9月に付けた終値ベースの過去最高値を上回る」という声もある。VIX(恐怖)指数は15.35と低下。SOX指数は2.6%上昇。10年国債利回りは2.700%。「FOMCを受け国債相場は値上がりし、利下げの可能性もやや織り込んだ。しかし足元では一段と中立的に水準に落ち着いている」という見方だ。

日経平均株価は122円安の20751円と反落。下落幅は一時200円を超える場面があった。純利益の通気見通しを下方修正したトヨタに海外投資家などの売りが拡大。決算発表通過で業績が冴えなかった銘柄に売りが広がった。

好決算と自社株買いを発表したソフトバンクグループがストップ高。1銘柄で日経平均上昇寄与度は166円。「買い手掛かり難もありトレンドが出るまでの間は21000円が壁として意識される。個別株物色中心の展開」という声も聞こえる。東エレ、資生堂が上昇。ファーストリテ、ソニーが下 落。

8日(金):
NY株式市場は続落。トランプ米大統領は中国との通商協議の期限である3月1日までに習近平国家主席と会談する計画はないことを確認。米国と中国が通商問題で期限までに合意できない可能性が懸念された格好。S&P500は一時2700ポイントを割り込む場面もあった。
ただNYダウは一時400ドル近く下落したが引けまでに下落幅を縮小。SOX指数は2.2%下落。ツイッターのさえない業績見通しや原油先物価格の急落も悪材料視された。VIX(恐怖)指数は16.31と上昇。欧州委がユーロ圏の成長率予想を下方修正。19年は1.3%と18年の1.9%から鈍化するとの見通し。英中銀も19年の成長率予想を当初の1.7%から1.2%と過去10年で最低の水準に引き下げた。債券利回りは3日連続の低下。

日経平均株価は418円11銭安の20333円と大幅続落。貿易問題を巡る米中の協議が難航すると警戒。欧州委員会が2019年の実質経済成長率見通しを引き下げたことから欧州景気への警戒感も高まった。25日線(20530円水準)を下回ったことも悪材料。SQ値20481円は大引けベースで上抜けなかった。ソニー、テルモが上昇。京セラ、花王が下落。


(2) 欧米動向

米スーパーボウルはAFCのペイトリオッツが13-3でNFCラムズに勝った。
NFLが負けると株安のアノマリーはあるが、昨年はNFCが勝っても株安だった。
気にせずに忘れることは重要だろうか。

3日比経朝刊の見出しは「反転マネーリスク資産へ。NY株1月上げ幅最大」。
12月に記録的な資金流出が起きた後2019年1月は一転、大幅な上げ相場となった。
世界の主要株価指数は上昇。
債券市場にもお金が戻っている。
12月のNYダウの月間の下落幅は2211ドルと1896年の算出開始以来最大。
日経平均株価も2336円と10年ぶりの月間下落幅記録。
ところが1月は逆に大幅上昇。
NYダウは月間上げ幅(1672ドル)で過去最大を記録。
欧州ではドイツ、フランスが6%上昇。
ブレグジットの英国株も4%高。
新興国への資金流入も目立つ。
18年に2割安となったトルコ株は1月14%上昇。
原油安も一服し、ロシア株も14%高。
新政権発足したブラジル株は過去最高値。
上昇率トップは原油先物、ついでREIT、新興国株、米株、日本株。
ハイイールド債、銅と続く。
結局原油動向が株に影響しているということだ。

(3)アジア・新興国動向


先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち9指数が上昇。3指数休場。

上位1位オーストラリア週間騰落率3.38%、2位英国0.73%、
3位シンガポール0.42%、4位インド0.21%、6位米国0.17%。
下位22位ブラジル▲2.57%、21位ドイツ▲2.45%、20位日本▲2.19%、
19位ポーランド▲1.64%、18位南アフリカ▲1.46%。
休場ベトナム、台湾、中国。

【展望】

スケジュールを見てみると・・・。

11日(月):建国記念の日で休場
12日(火):マネーストック、第三次産業活動指数
13日(水):NISAの日、企業物価指数、米消費者物価、財政収支
14日(木):10~12月期GDP、米生産者物価、中国貿易収支
15日(金):米小売売上高、鉱工業生産、中国生産者・消費者物価

【2月】(9勝5敗で2位、陽線確率64.3%)

日銀金融政策決定会合、米FOMC、ECB理事会ともに2月はなし

14日(木)GDP速報値、上げの特異日
15日(金)ミュンヘン安全保障会議、変化日
18日(月)米市場休場(プレジデンツデー)
21日(木)下げの日、変化日
22~23日 東証IRフェスタ2019
24日(日)政府主催の天皇在位30周年記念式典
25日(月)「モバイル・ワールド・コングレス」(バルセロナ~28日)
28日(木)変化日

5位日経朝刊では「GDP2期ぶりにプラス」の見出し。
民間予想期間13社の平均で実質GDPは前期比0.4%増。
年率換算で1.5%増の見通しだ。
理由は7~9月期のGDPを押し下げた自然災害の影響が低下したこと。
個人消費は0.6%増。
設備投資は2.2%増の見通し。
もっとも18年度の成長率は0.6%増、19年度は0.7%増。
1%は下回る見通し。
しかし様々なテクニカル的要素があるとはいえ「2期ぶりプラス」は悪くない。
GDP速報値発表予定は2月14日(木)。
バレンタインデーの株高の特異日でもある。
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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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