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《マーケットストラテジーメモ》 5月第5週


【推移】
28日(月):
週末のNY株式はマチマチの動き。NYダウとS&P500は続落。「原油価格の急落でエネルギー株の下落が響いた。ただ半導体や小売セクターが上昇。下落は限定的だった」との声が聞こえる。 NASDAQは半導体セクターの堅調から続伸。週末の日経平均株価は4日ぶりの反発。もっとも値下がり銘柄数の方が多くTOPIXもJPX400も新興市場も下落。「日経平均の13円高はご愛嬌のようなもの。週末らしい買い戻しで反発という格好」という声もある。

日経平均は週間では約479円の下落。週足では9週ぶりに陰線。日経平均の週間上昇記録は8週で止まり、止まった週に一気に下げた。「8週陽線などと数え始めるとその記録は途絶える」という法則の典型的な例でもあろうか。

日経平均株価は30円高の22481円と小幅に続伸。TOPIXは小幅に6日続落。6日続落は2016年8月以来。東証1部の売買代金は1兆8136億円と4月2日以来の2兆円割れ。ソニー、東海カ、ヤフーが上昇。任天堂、野村、楽天が下落。

29日(火):
NY市場はメモリアルデーで休場。欧州はロンドンが休場。「米国がメモリアルデーで3連休だから、まだ国内勢中心の相場。小型株、新興株は引き続き元気だ」。それ以上の思考法はなかろう。225先物の罫線は5日と25日のデッドクロス発生を警戒する見方がある。しかし雲のねじれに期待する向きも多い。

日経平均株価は122円安の22358円と反発。南欧の政治的リスクが高まりリスク許容度が低下。売り物優勢の展開となった。対ユーロ、対ドルの円高傾向も重石となり、日経平均の下落幅は一時200円を超える場面もあった。
東証一部の売買代金は2兆354億円。ユニー、東海カが上昇。JDI、ミネベアが下落。

30日(水):
3連休明けのNY株式市場は主要株価3指数が軒並み下落。米中も米朝も関係なしに「イタリア政局の状況がユーロ圏の安定を脅かすとの懸念」が台頭した。
安全資産の債券が買われ銀行セクターが軟調だった。
市場は一つのことか考えられないという典型だろう。

TOPIXの8日続落は2012年7月以来。アベノミクススタートからでは初めてのこと。そう考えるとアベノミクスの途中で登場したすべての悪材料を超越した悪材料がなければならないはずだ。チャイナ・ショック、欧州財政危機、トランプ・ショックなどなど。あるいは北朝鮮の核ミサイル警戒もあった。刹那的にクローズアップされたイタリアなど足元にも及ばないだろう。TOPIXは間違いなく下落しており8日連続。ということは、外に材料を求めるのではなく、内に悪材料があると考えることも必要だ。

日経平均株価は339円安の22018円と続落。任天堂、ソフトバンクが上昇。三菱UFJ、トヨタ、東エレが下落。

31日(木):
NY株式市場は急反発。イタリアの政局混迷に対する警戒感は失速。原油上昇でエネルギー関連セクターが堅調だった。「前日の売りは行き過ぎだったようだ」という後講釈も聞こえる。
日経朝刊政治面の「海外投資家、政治を注視」の記事。「マーケットは世の中の全ての事象や現象を映し出す鏡だ、と言われる。イタリア政局の混迷が世界の金融市場を揺らし、米朝首脳会談をめぐるニュースが飛び交い、日本の政治動向、特に首相の進退に直結する自民党総裁選に関心が集まる」。格調は高く「経済新聞」らしい分析だ。

日経平均株価は183円高の22201円と3日ぶりの反発。 売り込まれた自動車・電機などのセクターなどは買い戻しの動き。大引けのMSCIの銘柄入れ替えに絡んで東証1部の売買代金は4兆4333億円と増加した。
TOPIXは0.65%上昇し、9日ぶりの反発。資生堂、住友大阪セメントが上昇。ヤーマンが下落。

1日(金):
NY株式市場は大幅反落。イタリア情勢は緩和したもの関税の問題など貿易摩擦懸念が再浮上。売り物優勢の展開となった。結局本尊は欧州でなく米国の問題ということが明白になった。一時の解釈に流されると見間違えるという印象だ。

日経平均株価は30円安の22171円と反落。後場中頃までは小高い場面が続いたが米雇用統計発表を控えポジション調整の動きとなった。
TOPIXは続伸。東証一部の売買代金は2兆6512億円。みずほ、鉄が上昇。任天堂、テルモが下落。




(2) 欧米動向

興味深いアノマリーは「メモリアルデー明け後のS&P500動向」。
1986年~2017年までのメモリアルデー明け初日は平均で0.38%上昇。
メモエリアルデー明け後3日間では平均0.34%の上昇。
2015年~2017年の過去3年間は、メモリアルデー明けは3年連続下落。
しかしその後3日間では上昇していた。
日本では「3連休明けの日経平均高のアノマリーがある。

火曜の日経朝刊では「セルインメイ」の格言に「ラマダン」。
5月16日からスタートしたラマダン。
前週末までのTOPIXの下落率は1.9%。
2000年以降のラマダン期間中のTOPIXは上げ7回、下げ11回と負け越し。
2000年以降の平均騰落率は約3%の下落。
今年もラマダンは訪れている。
そしてラマダン明けは6月14日だ。
ちなみにイスラムのヒジュラ暦の新年は9月11日(火)。

イタリアがダメならアメリカ。
そんな印象なのが「米国でクレジットカードのローン残高が膨張」。
2018年3月末残高は8150億ドル(約88兆円)。
過去最高だった08年12月の水準に迫った。
背景は「景気拡大で消費好調、インターネット通販の普及でカード利用する機会が増えたため」。
ここへきてローンの支払い延滞や貸倒損失も増えているという。
当然、大手金融機関の収益圧迫への懸念も浮上してきている。
支払い延滞や貸倒損失が増えているのは、金利上昇で返済に窮する借り手が増え始めたためとの解釈。
もともとそんな国なのだから・・・。
そういう発想はやはり無理らしい。


(3)アジア・新興国動向

先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち5指数が上昇。
上位1位ベトナム週間騰落率3.01%、2位インド0.87%、3位南アフリカ0.66%
4位インドネシア0.13%、5位台湾0.06%。
下位25位トルコ▲3.90%、24位シンガポール▲2.44%、23位マレーシア▲2.28%、
16位日本▲1.24%、11位米国▲0.48%。

【展望】

スケジュールを見てみると・・・

4日(月):マネタリーベース、米製造業受注、アップル世界開発者会議
5日(火):家計調査、米ISM非製造業景況指数
6日(水):毎月勤労統計、米貿易収支、韓国休場
7日(木):景気動向指数、都心オフィス空室率、米消費者信用残高
8日(金):GDP改定値、国際収支、景気ウォッチャー調査、メジャーSQ、G7首脳会議(カナダ)、中国貿易収支


【6月】)
5日(火)台北国際電脳展、変化日
8日(金)メジャーSQ、G7首脳会議(カナダ・シャルボア~9日)
11日(月)欧州最大のIT見本市「CeBIT」(独ハノーバー~15日)
12日(火)FOMC(~13日)、世界最大のゲーム見本市「E3」(ロス~14日)
13日(水)韓国統一地方選
14日(木)日銀金融政策決定会合(~15日)、ECB理事会、ラマダン終了、変化日、サッカーワールドカップ開幕(ロシア)、ゴルフ全米オープン
15日(金)民泊法施行
19日(火)海王星逆行開始
20日(水)変化日、FTSE定期見直しのりバランス実施
21日(木)上げの特異日
22日(金)OPEC定時総会(ウィーン)
24日(日)ユネスコ世界遺産委員会
26日(火)世界原子力展示会(パリ~28日)、変化日
27日(水)ECB理事会
28日(木)ECB理事会、火星逆行開始
29日(金)上げの特異日
探査機「はやぶさ」が小惑星「リュウオウ」に到着
次期エネルギー基本計画を閣議決定

大和のレポートから。

最近の米国株に見られる月の下旬から翌月初めにかけて軟化するパターン。
「今後変化する可能性に注目」。
昨年末までは、毎月下旬の米国株には上昇するパターンが見られた。
今年に入ってからは軟化に転じている。
昨年は比較的安定していたVIX指数が今年に入ってから急上昇した。
月末・月初に出やすいリバランスが昨年までは株買い越し。
今年は株売り越しに傾いた可能性が指摘される。
ただ、VIX指数は直近で昨年並みの水準に低下。
今後は再び昨年のようなパターンに戻る可能性も考えられよう。

アノマリー的には・・・。
5月下旬→6月はGDPと決算通過後の折返し。
株主総会に向けての堅調。
ただ国会会期末で政変注意というのもある。6月12月期決算企業の権利取り。
一方、4月決算企業の配当。
7月初旬にはETFの配当の再投資もある。
株主総会後の増資にも注意。
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櫻井英明

Author:櫻井英明
日興証券での機関投資家の運用トレーダー、「株式新聞Weekly編集長」などを経て、2008年7月からストックウェザー「兜町カタリスト」編集長。幅広い情報チャネルとマーケット分析、最新経済動向を株式市場の観点から分析した独特の未来予測に定評があり、個人投資家からの人気も高い。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの公式スマホサイトにて、毎日、株式情報を配信中。

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