
【大引け概況】
31日の日経平均株価は反発し、前日比162円04銭高の1万6887円40銭で終えた。
きょうの東京市場は、リスク選好の流れが形成された。米国では好調な景気を背景に利上げ観測が強まり、前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック指数ともに小幅反落となった。しかし、為替市場ではドル買いの動きを誘い、1ドル=103円台前半まで円安が進行し、これが主力輸出株を中心に追い風となった。
週末に米8月の雇用統計発表を控え、買い一巡後は上値も重くなったが、銀行株などが強い動きをみせたことで市場のセンチメントが改善、後場に入ると買いに厚みが加わり、日経平均は一時1万6900円台まで買われる場面があった。
ただ、これまで投資家が買い持ち高を膨らませていた医薬品や小売り、食料品など内需株を売る動きが上値を抑えた。
JPX日経インデックス400は3日続伸し、前日比157.03ポイント高の1万1967.56と7月21日以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。
TOPIXも反発し、日経平均をTOPIXで除した「NT倍率」は4営業日ぶりに縮小した。
業種別TOPIXは全33業種中29業種が上昇した。「銀行業」や「電気・ガス業」「証券商品先物」の上昇が目立った。半面、「医薬品」や「小売業」「金属製品」などは下げた。
東証1部の売買代金は2兆2045億円と、3営業日ぶりに活況の目安とされる2兆円を上回った。売買高は20億8928万株だった。値上がり銘柄は1459、値下がりは404、変わらずは109だった。

個別では、売買代金断トツのトヨタやマツダなど自動車株が買われ、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGの3メガ銀も堅調だった。ソフトバンクや東電HD、任天堂が上げ、村田製、ファナック、JTへも買いが優勢だった。東京電力ホールディングスが大幅高、ミツミ電機やミネベアなども物色人気となった。
半面、KDDI、NTT、NTTドコモなど通信株が売られ、ソニーやファストリ、アステラスが下げた。明治HD、菱地所、ファミリーMもさえない。イオンFSやネクステージ、クスリアオキは急落した。オハラが大幅安となったほか、ピーシーデポコーポレーションも反落した。
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前日比37.75ポイント高の4377.05となった。
個別銘柄ではトーヨーアサノが一時ストップ高。パルステック、石井表記、セントラル総、シャープ、ジー・スリー、朝日インテクが上げた。半面、兵機海運、スリープロ、タカトリ、安川情報、タカトリ、アートSHDが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均株価は3日続伸

日経ジャスダック平均株価は3日続伸した。終値は前日比5円16銭高い2467円01銭だった。
日経平均株価が午後に上げ幅を広げるなど株式相場全体の地合いが一段と上向き、新興企業向け株式市場にも個人投資家などの資金が向かった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で434億円、売買高は8415万株だった。
個別銘柄では、アエリア、カルナバイオ、アバール、ホロンがストップ高。カルナバイオやタツモ、ユニバーサルが上昇した。
半面、シライ電子、極楽湯、内外テック、ナガオカ、日本創発G、アスコット、平田機工は下落した。
【市況】東証マザーズ指数は3日続伸

東証マザーズ指数は3日続伸した。終値は前日比4.35ポイント高い903.91だった。
個別銘柄ではグリーンペプタイがストップ高。AWSHD、モバファクやグリンペプ、カヤック、レアジョブ、UMNが上昇した。
一方、BEENOSがストップ安。TOKYO BASE、キャリア、そーせい、イーガーディ、BEENOSが下落した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したデファクト(3545)は、10時23分に公開価格(1630円)を41%上回る2300円で初値を付けた。午後の取引では利益確定売りが膨らみ、初値比15%安の1954円まで下落する場面もあった。終値は初値比8%安の2110円だった。