
【前引け概況】
31日午前の日経平均株価は反発した。
午前の終値は前日比131円71銭高の1万6857円07銭だった。
終始買いが優勢の展開だった。前日に日経平均は売り買い交錯のなかわずかにマイナス圏で着地したが、きょうは主力株中心に上値を買う動きが強まっている。
前日の外国為替相場が一時1ドル=103円台前半とほぼ1カ月ぶりの円安水準を付け、主力の輸出関連株の採算悪化懸念が和らぎトヨタなどの主力株が買われた。
米早期利上げ観測を背景に、世界的に銀行株が買い戻されている流れを受けてメガバンク株にも買いが入った。半面、医薬品や小売りなど内需関連銘柄には売りが出て上値を抑えた。
先物の上昇を受けてファナックやソフトバンクなどの値がさ株に裁定取引に絡んだ買いが入り、指数を押し上げた。
ただ、9月2日発表の8月の米雇用統計を見極めたいという雰囲気も強くやや伸び悩んだ。
JPX日経インデックス400は続伸し、前日比118.24ポイント高の1万1928.77で終えた。TOPIXも反発した。
業種別TOPIXは33業種中26業種が上昇した。「銀行業」や「機械」「鉱業」など景気敏感株の上昇が目立った。一方、「小売業」や「医薬品」「食料品」など内需関連が下落した。
前引けの東証1部の売買代金は9219億円、売買高は9億2263万株、東証1部の値上がり銘柄数は1176、値下がりは647、変わらずは147だった。

個別では、個別ではトヨタ自動車、マツダや富士重など自動車株に買いが膨らんだ。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなど銀行株も上げ、東電HD、任天堂が高い。東芝や村田製、ソニーも買われた。村田製作所、TDKなど電子部品株も軒並み高。
半面、イオンフィナンシャルサービスが大きく値を下げ、東映、五洋建設も売られた。NTTやKDDI、明治HDが安く、ダブル・スコープ、NTTドコモ、トクヤマも下げた。小野薬やローソン、アステラスもさえない。
東証2部株価指数は続伸した。前引けの2部指数は、前日比4.17ポイント高の4343.47となった。
個別銘柄では、パルステック、セントラル総、トーヨーアサノ、安川情報、ジー・スリー、朝日インテクが上げた。半面、兵機海運、スリープロ、タカトリ、シャープ、アートSHDが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均株価続伸

日経ジャスダック平均株価は続伸し、前引けは前日比2円72銭高い2464円57銭となった。新興企業向け株式市場でも買いが優勢だった。ただ、円安・ドル高が進んだことで投資家の関心は輸出関連など東証1部の主力銘柄に向かったため、新興株の上値は重かった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で288億円、売買高は5552万株。
個別銘柄ではアエリア、アバール、ホロンストップ高。アバール、内外テック、カルナバイオ、日本精密、メディアスHD、ザインが上昇した。
半面、アルファクスFS、タツモ、セレスポ、日本ラッド、極楽湯、アスコット、シライ電子が下落した。
【市況】マザーズ指数は反落

東証マザーズ指数は反落し、前引けは前日比2.77ポイント安い896.79だった。
個別銘柄ではBEENOSがストップ安。そーせい、TOKYO BASE、キャリア、エクストリーム、イーガーディが下落した。
一方で、アクロデア、AWSHD、カヤックやアクセルMなどの仮想現実(VR)関連銘柄やモバファクは上昇した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したデファクト(3545)は、10時23分に公開価格(1630円)を670円(41.1%)上回る2300円で初値を付けた。午前の終値は初値比1.6%安の2263円だった。