
【大引け概況】
30日の日経平均株価は小幅に反落した。
終値は前日比12円13銭安の1万6725円36銭だった。
日経平均は前日終値を挟んで極めて狭いレンジでのもみ合いを続けたが、わずかに反落して引けた。
前日に400円近い大幅高を演じた後にしては底堅さをみせたともいえるが、“閑散に売りなし”がその実態。
外国為替市場では円相場が1ドル=102円台を付けるなど円売り基調にあり、29日の米国株高も支えになったため、株価の下げは限定的だった。取引時間中は小幅高に転じる場面もあった。
市場では米金融政策に影響を与える9月2日発表の8月の米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑が見送りムードを助長している。円相場の一段の下落がなければ、日経平均が節目の1万7000円を上回るのは難しいとの見方もあった。
JPX日経インデックス400は小幅に続伸した。終値は前日比0.04ポイント高の1万1810.53だった。
東証株価指数(TOPIX)は反落し、0.43ポイント安の1312.81だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆6783億円、売買高は15億4953万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1029と全体の約52%を占めた。値上がりは778、変わらずは164銘柄だった。

個別では、ソフトバンクグループが軟調、任天堂が冴えない。NTTドコモやKDDIといった通信株が下落し、アサヒや味の素など食品株も下げた。マグロ漁獲規制の議論本格化が伝わりマルハニチロが下落した。JR東日本とJR西日本、JR東海の下げも目立った。
前日にフィンテック事業への参入を材料にストップ高に買われたインフォマートも利益確定の売りに急反落となった。
半面、トヨタ自動車が強い動きで売買代金は断トツとなった。非鉄の三井金や住友鉱、鉄鋼の新日鉄住金といった素材株は続伸した。米アップルの説明会で新型スマートフォンが公開されるとの期待から部品を供給するアルプスや村田製、太陽誘電は上昇した。信越化学工業なども買いが優勢だった三井住友トラと第一生命の上げも目立った。
下値模索局面が続いていたピーシーデポコーポレーションも買い戻される展開になった。
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前週末比18.1ポイント高の4334.11となった。
個別銘柄では安川情報、タカトリシャープがストップ高。ジースリーHDとC&Rが上げた。半面、イトーヨーギョー、ピクセラ、朝日インテクとラオックスが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均株価は小幅続伸

日経ジャスダック平均株価は続伸した。終値は前日比43銭高の2461円85銭と小幅ながら続伸。
米利上げの動向を占ううえで重要な8月の米雇用統計の発表を9月2日に控えて模様眺めムードが強かったが、材料の出た個別株を物色する流れが続いた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で531億円、売買高は1億2982万株だった。
個別銘柄では、アスコット、アエリア、カルナバイオがストップ高。北川精機は一時ストップ高。極楽湯やUTグループが上昇した。
半面、モジュレがストップ安。大量閉店が報じられたシダックスが安く、アイレックス、セレスポも下落した。
【市況】東証マザーズ指数続伸、個別物色続く

東証マザーズ指数は小幅に続伸した。終値は前日比2.67ポイント高い899.56だった。
主力のSOSEIやその他バイオ株が堅調で指数を押し上げた。また、小型の材料株、テーマ株を中心に物色が向かい、大きく上昇する銘柄が見られた。
しかし、買い一巡後は上値の重さが目立ったほか、値動きの悪さが嫌気され急落する銘柄も散見された。
個別銘柄ではASJがストップ高。そーせいやモバファク、アクセルM、INSPEC、MDV、クラウドワークスの値上がりが目立った。
半面、ロックオン、レアジョブ、ベガコーポ、ドリコムは値下がり率上位に売られた。