
【前引け概況】
29日午前の日経平均株価は反発した。
午前の終値は前週末比366円81銭高の1万6727円52銭だった日経平均は8月18日の取引時間中以来となる1万6700円台を回復した。
外国為替市場で1ドル=102円台まで円安が進行したことを好感する格好で主力株中心に買いが大きく優勢となった。ジャクソンホール経済シンポジウムでのイエレンFRB議長の発言を受けて、米利上げが9月にも行われる可能性が意識されたことでドル買いの動きを誘発した。
日経平均の1万6700円前後の水準は今年に入り売買代金が膨らんでいた。円が1ドル=102円台前半まで円安・ドル高に振れたものの、1万6700円台前半では戻り待ちの売りが出やすく、日経平均は高値圏でこう着した。米雇用統計など重要な経済指標の発表を前に、投資家は持ち高を大きく一方には傾けにくい面もある。
輸出関連企業の採算悪化懸念がやや後退するとの見方から、自動車を中心とした輸出関連株が買いを集めた。米金利上昇で運用環境が改善するとの見方から、保険株や銀行株も上昇した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8075億円だった。売買高は7億7349万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1515と全体の約77%を占めた。値下がりは362、変わらずは87だった。

個別ではトヨタ自動車、日産自動車など自動車株が為替相場の円安の流れを好感して大きく買われている。第一生命など保険株が上げた。リクルートなど人材関連銘柄も高い。半導体関連銘柄は引き続き買いを集めた。ファナック、村田製作所なども高い。フィンテック事業参入を発表したインフォマートがストップ高に買われ、ローツェ、ヤマハ発動機なども値を飛ばした
一方、アコーディア・ゴルフが大幅安、ピーシーデポコーポレーションが急反落と再び下値模索の動き。HISやファミリーMなど小売株、日水など食品関連株の下げが目立った。
クリエイト・レストランツ・ホールディングスの下げも目立つ。
東証2部株価指数は反発した。前引けの2部指数は、前週末比20.05ポイント高の4336.06となった。
個別銘柄では安川情報がストップ高。三浦印、日伸銅、アートSHD、マーチャントが買われた。半面、魚喜、象印、Ysテーブルジー・スリーやゼニス羽田が下げた。
【市況】日経ジャスダック平均株価反発、個別物色の様相

日経ジャスダック平均株価は反発した。
前引けは前週末に比べ6円99銭高い2462円84銭となった。投資家心理が改善し、新興企業向け株式市場でも買いが先行した。ただ大型株への注目が集まる半面、新興株に対する投資家の関心は相対的に低く個別物色の様相が強かった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で226億円、売買高は9488万株。個別銘柄では内外テックがストップ高。アドアーズやシライ電子、タツモ、クリムゾン、アドアーズ、シライ電子、フィスコが上昇した。半面、ソフトフロンやマクドナルド、エンジャパン、サンデー、サダマツ、ウエストHDが下落した。
【市況】東証マザーズ指数は反発。

東証マザーズ指数は反発した。前引けは前週末比3.18ポイント高い897.32だった。
個別銘柄ではAWSHDがストップ高。そーせいやキャリア、エボラブルアジア、アライドアーキ、レアジョブ上昇した。一方、サイバダインやモブキャス、アンジェス、REMIX、AMI、jGroupは下落した。