
【10時の概況】
10時時点の日経平均は前日比173円13銭安の1万6382円82銭で推移している。
米国株の下落を受けて、東京市場はやや売り優勢で取引を開始した。
為替市場では、ドル・円が100円40銭台、ユーロ・円が113円30銭台と朝方比では小幅な円高推移となっているが、日経平均はじりじりと下げ幅を180円超まで拡大する場面があった。
取引時間中では5日以来、3週間ぶりの安値水準となる1万6300円台を付けた。
米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の講演を前にした持ち高調整の売りが続いているほか、外国為替市場で円相場が1ドル=100円台前半で高止まりしていることも重荷になっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も一段安。
業績が為替相場の影響を受けやすい自動車や保険に売りが先行している。トヨタは3日ぶりに6000円を下回り、MS&ADは下落率が4%を超える場面があった。市場では、株価指数構成銘柄の採用に伴う売買で、大引けにかけて需給が悪化するとの警戒も聞かれる。
10時現在の東証1部の売買代金は概算で4759億円、売買高は4億620万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1515と、全体の約77%を占めた。値上がりは285、変わらずは165銘柄だった。
業種別では33業種中31業種が下落し、上昇は鉄鋼、化学の2業種のみ。値下がり1位は保険で、以下、輸送用機器、不動産、鉱業、医薬品、証券・商品と並ぶ。
日経平均マイナス寄与度は14.85円の押し下げでテルモがトップ。以下、ファナックが10.35円、ソフトバンクが9.96円、ダイキンが7.85円と続いている。
プラス寄与度トップは花王で、日経平均を5.27円押し上げている。次いで信越化が4.69円、ファストリが3.13円、東エレクが2.58円と続く。

個別では、薬品の小野薬と塩野義は下げ幅を拡大し、JTとホンダも一段安している。三井不と日東電は日中の安値圏で推移している。一方、信越化は上げ幅を広げ、鉄鋼の新日鉄住金とJFEも上昇している。
東証2部株価指数は3日ぶりに反落している。シャープとアートSHDが下げ、ジー・スリーと朝日インテクは上げた。
225先物はみずほ・三菱・GS・ソジェン・シティが買い越し。
みずほは1万枚超の買い越し。
ドイツ・メリル・クレディ・アムロ・JP・パリバが売り越し。
TOPIX先物は三菱・HSBC・野村・パリバが買い越し。
みずほ・GS・バークレイズ・大和が売り越し。
外資系等はアイン(9627)、タカラバイオ(4974)、大崎電(6644)、ソニー(6758)、アイシン(7259)に注目。
テクニカル的には高砂熱(1969)、ITFOR(4743)、シーズ(4924)、三協立山(5932)、Mimaki(6638)、東祥(8920)に注目。