
【大引け概況】
24日の日経平均株価は反発し、前日比99円94銭高の1万6597円30銭で終えた。
前日の欧米株市場が総じて堅調だったことや、原油市況が反発に転じたことなどを受けてリスクを取る動きが優勢だった。
外国為替市場では、1ドル=99円台に上昇した円相場が一時100円台半ばまで下落した。輸出関連企業の採算悪化への警戒感が後退し、トヨタやソニー、ファナック、キヤノンなど主力株を中心に買いが入った。26日に米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の講演を控えて様子見姿勢が強く、後半は値動きが鈍った。
受注指標の改善を受けて東エレクなど半導体製造装置関連銘柄が上昇したことも指数を支えた。日経平均は一時150円高の1万6648円まで上げ幅を広げた。半面、小売業など内需関連株には売りが優勢になり、ファストリ1銘柄で日経平均を40円弱押し下げた。
商いは低調で東証1部の売買代金は1兆6077億円と前日から2109億円減り、15日以来の少なさとなった。
JPX日経インデックス400も反発し、前日比75.02ポイント高の1万1739.87で終えた。TOPIXも反発した。
業種別TOPIXは全33業種中28業種が上昇した。「金属製品」や「保険業」「輸送用機器」の上昇が目立った。半面、「水産・農林業」「石油石炭製品」「小売業」などは下げた。
東証1部の売買高は13億2287万株と15日以来の低水準だった。値上がり銘柄は1237、値下がりは587、変わらずは149だった。

個別では、ソフトバンクグループが国内外証券会社の目標株価引き上げの動きなどを背景に堅調、日産自や富士重など自動車株が買われ、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGの3メガ銀もそろって上昇した。アステラス、JR東日本も上げた。東電HD、NTT、ブリヂストンも高い。東京エレクトロン、SCREENホールディングスなど半導体装置関連も買われた。
半面、任天堂が安く、ファミリーMは取引終了にかけて下げに転じた。KDDI、小野薬も安く、ピーシーデポコーポレーションが連日の大幅安となったほか、既存店の月次売上高が低調だったしまむらが1000円を超える急落、同様に既存店伸び率が鈍化したニトリホールディングスも安いなど小売株の一角の下げがきつかった。NTTドコモ、アルプス、花王も下げた。
東証2部株価指数も反発した。大引けの2部指数は、前日比20.38ポイント高の4313.93となった。
個別銘柄では三住道路、石井表記が一時ストップ高。朝日インテクが大幅高で、工藤建設、フライト、那須鉄、アートSHD、エイチワンも上げた。半面、ASTI、ジースリーHD、KIHD、ゼニス羽田、象印、システムソフが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均株価は3日続伸、上値は重い

日経ジャスダック平均株価は3日続伸した。終値は前日比7円75銭高い2457円20銭だった。
外国為替市場での円安進行や前日の欧米株高を受けて日経平均株価が上昇し、新興企業向け株式市場でも投資家心理の改善を映した買いが入った。
ただ、新興市場独自の買い手掛かりは乏しく、上値の重さも目立った。
市場では「日銀の上場投資信託(ETF)買い入れの恩恵を受けやすい大型株に資金が集まる半面、新興株に対する投資家の関心が相対的に薄れている」との声が出ていた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で380億円、売買高は1億2817万株だった。
個別銘柄ではタツモ、北川精機、シライ電子がストップ高。ジオネクスト、日本興業、小田原エン、グリムス、アイレックスが買われた。
半面、ユニバーサルや極楽湯、ガーラ、トレイダーズHD、やまみが下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続伸

東証マザーズ指数は続伸した。終値は前日比4.63ポイント高い914.73だった。
個別銘柄ではALBERT、エナリスがストップ高。ビリングシス、メタップス、ダブルスタンダード、そーせいやモブキャスが上昇した。
一方、メドレックスは連日ストップ安。ミクシィやモバファク、テラスカイ、モバファク、グローバルウェイが売られた。