
【大引け概況】
22日の日経平均株価は続伸した。終値は前週末比52円37銭高の1万6598円19銭だった。
売り買い交錯のなかでやや買い優勢となった、円相場が1ドル=100円台後半まで下落し、企業の輸出採算が悪化するとの懸念がやや後退した。自動車など輸出関連の一角が上昇したほか、前週末にかけて売りに押されていた内需関連にも買い戻しが入った。
円相場の弱含み以外は目立った手掛かりに乏しく、積極的に持ち高を傾ける動きは限られた。午後は投資家の様子見気分が一段と強まり、高い水準を維持しつつも膠着感の強い展開が続いた。
内外投資家の関心は、26日のイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に集中している。米利上げ時期を占う重要な材料となるため、週内は講演内容を見極めたいとして、株式相場は方向感の乏しい展開が続くと見ていた。
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前週末比61.65ポイント高の1万1715.58だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、前週末比8.01ポイント高の1303.68で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6278億円と節目の2兆円に大きく届かず、今年6番目の低水準だった。
売買高も14億819万株と薄商い。東証1部の値上がり銘柄数は1412、値下がりは446、変わらずは115だった。

個別では、円安傾向を手掛かりにトヨタやホンダ、富士重が上昇した。海外フラットパネルディスプレー(FPD)メーカーから製造装置を大口受注したと発表したVテクが高い。お盆休み期間の新幹線や特急列車の利用状況が好調だと伝わったJR東日本も買われた。
ソフトバンクグループが続伸。今年2月に決議した大規模な自社株買いが、17日に終了したことを警戒されたが、日銀によるETF買いによる株価押し上げ期待もあり、堅調な値動きが続いている。
SKジャパン がストップ高。フィンテック(金融のIT化)関連のさくらやマネパG
も上昇した。
半面、19日に公募増資などで167億円の資金調達をすると発表した日水が安い。業績見通しを引き下げたイハラケミも売られた。米半導体会社の買収が伝わったルネサスは朝高後下げた。
国際帝石、石油資源などの鉱業株や、新日鉄住金、JFEなどの鉄鋼株も安い。ソニーFH 、MS&AD などの保険株も売られ、東レ 、オンワードHD などの繊維製品株もさえない。
東証2部株価指数は小幅に続伸した。大引けの2部指数は、前週末比1.69ポイント高の4294.91となった。
個別銘柄ではイトーヨーギョーがストップ高。ゼニス羽田、アートSHD、朝日インテク、システムソフト、KIHDが上昇した、ジースリーHD、ヨネックス、RVH、ネックス、アサヒ衛陶が下げた。
【市況】日経ジャスダック平均株価は5日ぶり反発

日経ジャスダック平均株価は5営業日ぶりに反発した。終値は前日比7円08銭高い2445円05銭だった。
円相場が円安・ドル高に振れ、日経平均株価が堅調に推移し、投資家心理が改善した。新興企業向け株式市場でも売買代金が膨らみ、午後に上げ幅を広げた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で270億円、売買高は9496万株だった。
個別銘柄では、ACKG、北川精機、シライ電子がストップ高。日本テレホン、トレイダーズHD、マクドナルドやFVC、ヒロセ通商が上昇した。半面、エスプール、ケイブ、ウェッジHD、エン・ジャパン、平田機工、極楽湯は下落した。
【市況】東証マザーズ指数は反落、メドレックがストップ安昇

東証マザーズ指数は反落した。終値は前日比10.77ポイント安い902.70だった。
個別銘柄ではメドレックがストップ安。キャリア、INSPEC、5日続落したサイバダインや証券会社が目標株価を引き下げた。ミクシィの下落が指数の重荷となった。半面、AWSHD、新作ゲームを発表したモブキャスのほか、インフォテリやモバファクが上昇した。