【オープニングコメント】
18日の東京株式市場は、シカゴ先物にさや寄せする格好から、軟調な展開となりそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、1万6600円-1万6800円を想定する。
買い手掛かり難で上値を狙いづらく、下値には日銀のETF(上場投資信託)買いが控えるとの構図は変わらないなか、為替にらみの状況が続くとみられる。為替相場は、ドル・円が1ドル=100円台前半と円高に振れている。円高への警戒感から、輸出関連株を中心に上値が重い展開となりそう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り700万株、買い760万株で、差し引き60万株の買い越し。買い越しは2営業日ぶり。金額は売り越し。
売りセクターに、薬品、通信、不動産、電機、銀行、陸運、精密など。買いセクターに、銀行、非鉄、食品、サービス、機械、不動産、鉱業、電機など。
【好材料銘柄】
■ジーエヌアイグループ <2160>
肺線維症治療薬「アイスーリュイ」が糖尿病腎症治療薬として中国で治験許可承認を取得した。
■アドソル日進 <3837>
17年3月期第2四半期累計(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の3.1億円→3.9億円に24.6%上方修正。増益率が3.3%増→28.7%増に拡大し、従来の2期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せした。
■ドンキホーテホールディングス <7532>
16年6月期の連結経常利益は前の期比9.1%増の437億円で着地。17年6月期も前期比3.9%増の455億円に伸び、8期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。同時に、今期の年間配当は前期比1円増の23円に増配する方針とした。
【予定】
18(木)
【国内】
7月貿易収支(8:50)
5年国債入札
【海外】
ECB理事会議事要旨
米8月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30)
米7月CB景気先行総合指数(23:00)
米5年インフレ連動国債入札
《米決算発表》
ホーメル・フーズ、ウォルマート・ストアーズ、アプライド・マテリアルズ、ロス・ストアーズ、ギャップ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】ダウ小反発し21ドル高 FOMC議事録発表受けて

【NY概況】
17日のNYダウ平均は小幅ながら反発し、前日比21ドル92セント高の1万8573ドル94セントで終えた。
主要小売決算が嫌気されて売りが先行した。FOMC議事録の発表を見極めたいとの思惑から午後にかけて下げ幅を縮小した。FOMC議事録では一部のメンバーが早期の利上げを支持した一方で、経済成長、雇用やインフレ率の改善を引き続き見極める必要があるとの合意に達したことが明らかとなった。早ければ来月のFOMCでの利上げも意識され上値は限られたものの、引けにかけて緩やかに上昇する展開となった。
相場は方向感に乏しくもみ合う場面が目立った。主な株価指数が最高値圏にあり、目先の利益を確定する目的の売りが出やすかった。ディスカウントストアのターゲットなど四半期決算が市場予想に届かなかった銘柄が売られたことも相場の重荷となった。
ナスダック総合株価指数は小反発し、同1.546ポイント高の5228.657で終えた。
セクター別では、公益事業や商業・専門サービスが上昇する一方で小売や耐久消費財・アパレルが下落した。
アパレル小売のアーバンアウトフィッターズ(URBN)は決算内容が好感され、大幅上昇。
製薬のファイザーのほか、化学のスリーエム(3M)やデュポンが買われた。原油先物相場の上昇を受けて、シェブロンなど石油関連株も高い。
一方、決算で売上高が市場予想を下回ったホームセンターのロウズ(LOW)が安い。大規模な人員削減を近く発表すると報じられたネッットワーク機器メーカーのシスコ・システムズ(CSCO)は9000人から14000人規模の人員削減計画を発表し、売られた。外食のマクドナルドや半導体のインテルも売られた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,573.94+21.92
S&P500種
2,182.22+4.07
ナスダック
5,228.657+1.546
【シカゴ日本株先物概況】
日経平均先物は反発した。9月物は前日比100円高の1万6660円で取引を終えた。17日の大阪取引所の終値は90円下回った。
7月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表になり、市場では金融当局は追加利上げを急いではいないとの見方が強まり米株とともに買われた。
ただ、円高に振れた場面では売りも出て、上値は限られた。9月物高値は1万6750円、安値は1万6545円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16660 ( -90 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16680 ( -70 )
( )は大阪取引所終値比
【17日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6859.15(-34.77)
FTSE100種総合株価指数は続落。前日終値に比べ34.77ポイント安で引けた。構成銘柄の約8割が下落した。夏季休暇シーズンで低調な取引が続く中、保険のアドミラル・グループが大幅下落し、指数の足を引っ張った。主力の鉱業株も売られた。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10537.67(-138.98)
ドイツ株式指数(DAX)は続落。終値は前日比138.98ポイント(1.3%)安の10537.67だった。ほぼ全面安で引けた。前日に引き続き電力のエーオンが安かった。同業のRWEも下落。ドイツ銀行の下げも目立った。一方、ドイツ取引所とアディダスの2銘柄が小幅高となった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4417.68(-42.76)