【オープニングコメント】
10日の東京株式市場はもみ合いとなりそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、1万6500円-1万6800円を想定する。
米国株はプラスを保ったものの失速の動きで、ドル円は101円90銭台近辺とやや円高方向に振れており、積極的に上値は追いづらいだろう。
日経平均はここ2日で500円超上昇しており、あすは祝日、金曜はオプションSQ、ポジション調整の売りも出やすい局面。良好な地合いが続いていることから、大きく下げる展開は想定しづらいが、様子見姿勢が強まり小動きが続くと予想する。
為替相場は円高に振れており、輸出関連銘柄には、重しとなりそう。オプションのSQ値の算出を12日に控え、同限月の最終売買日にあたることから、思惑的な売買には注意したい
主要外国証券経由の注文動向は、売り600万株、買い1530万株で、差し引き930万株の買い越し。買い越しは4営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、建設、化学、陸運、情報通信、薬品、銀行など。買いセクターに、化学、小売、銀行、サービス、電機、鉱業、建設など。
【好材料銘柄】
■ザインエレクトロニクス <6769>
車載フルHD液晶表示制御用LSIの新製品がドイツ自動車メーカーのクラスタ純正品に採用。
■ソースネクスト <4344>
4-6月期(1Q)経常は77%増益で着地。
■ダイコク電機 <6430>
4-6月期(1Q)経常は2.1倍増益・上期計画を超過。
■ピーシーデポコーポレーション <7618>
9月30日現在の株主を対象に1→1.2の株式分割を実施する。4-6月期(1Q)経常は73%増益で着地、今期配当を実質増額修正。7月既存店売上高は前年同月比7.4%増と今期に入り4ヵ月連続で前年実績を上回った。
【予定】
10(水)
【国内】
6月機械受注(8:50)
7月国内企業物価指数(8:50)
7月都心オフィス空室率(11:00)
6月第三次産業活動指数(13:30)
《決算発表》
長谷工コーポレーション、日揮、アコーディア・ゴルフ、雪印メグミルク、スタジオアリス、ディー・エヌ・エー、マツモトキヨシホールディングス、すかいらーく、川田テクノロジーズ、ネクソン、FFRI、豆蔵ホールディングス、田中化学研究所、ケネディクス、そーせいグループ、ラクオリア創薬、東洋合成工業、昭和シェル石油、横浜ゴム、大平洋金属、住友金属鉱山、地盤ネットホールディングス、ソディック、野村マイクロ・サイエンス、平田機工、井関農機、東洋エンジニアリング、トーヨーカネツ、日本トムソン、THK、電気興業、ルネサスエレクトロニクス、帝国通信工業、CYBERDYNE、メニコン、スノーピーク、凸版印刷、河合楽器製作所、ニプロ、アイフル、損保ジャパン日本興亜ホールディングス、ソニーフィナンシャルホールディングス、近鉄グループホールディングス、ビジョン、U-NEXT、日本空港ビルデング、ニチイ学館
【海外】
米7月財政収支(11日3:00)
米10年国債入札
《米決算発表》
マイケル・コース・ホールディングス、ラルフローレン
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】小反発 NYダウ3ドル高 業績期待が支え

【NY概況】
9日のNYダウ平均は前日比3ドル76セント高の1万8533ドル05セントで小反発した。
欧州株が全面高となり、米国株にも買いが先行した。6月卸売在庫が予想を上振れ緩やかに上昇したものの、原油相場の下落を受けて上げ幅を縮小し、その後は利益を確定する目的の売りが出やすく上値の重い展開となった。
取引終了後に四半期決算を発表する映画・娯楽のウォルト・ディズニーや、今週から本格化する小売企業の業績発表などへの期待感が相場を支えた。
ダウ平均は56ドル高まで上げ幅を広げる場面があった。
原油先物相場が上げた場面があり、運用リスクを取りやすいムードとなったことも買いを誘った。ただ原油相場はその後下げに転じ、エネルギー株は売られ、相場の重荷となった。
ナスダック総合株価指数は同12.339ポイント高の5225.480で終え、2営業日ぶりに過去最高値を更新した。
セクター別では、半導体・半導体製造装置や不動産が上昇する一方で消費者・サービスや耐久消費財・アパレルが下落した。
製薬のバリアント・ファーマシューティカルズ(VRX)は通期見通しを据え置いたことが好感され、大幅上昇。
ダウ平均ではエンターテイメントのウォルト・ディズニー(DIS)の上げが目立ったほか、ユナイテッド・テクノロジーズも上げた。
決算で売上高が市場予想に届かなかった高級皮革のコーチに売りが出た。家具のネット販売を手掛けるウェイフェアも赤字幅の拡大を嫌気されて急落。前日夕に発表した7月の世界の既存店売上高が市場予想以上に落ち込んだカジュアル衣料のギャップも安い。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,533.05 +3.76
S&P500種
2,181.74 +0.85
ナスダック
5,225.480 +12.339
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小幅に4日続伸した。9月物は前日比45円高の1万6680円で取引を終えた。9日の大阪取引所の終値は50円下回った。
取引材料に乏しいなか、米企業業績への期待などから米株式が堅調に推移し、相場を支えた。一方で円相場が上げたため、上昇幅は限られた。この日の9月物高値は1万6760円、安値は1万6605円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16680 ( -50 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16695 ( -35 )
( )は大阪取引所終値比
【09日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6851.30(+42.17)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は続伸。前日終値に比べ42.17ポイント高の6851.30となり、前日に続いて年初来高値を更新した。2015年6月上旬以来の高値水準で引けた。構成銘柄の8割近くが上昇した。銀行株への買いが続いており、指数の上昇に貢献している。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10692.90(+260.54)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は続伸。終値は前日比260.54ポイント(2.5%)高の10692.90となり、年初来高値水準で引けた。構成全銘柄が上昇した。ミュンヘン再保険や航空のルフトハンザが高かった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4468.07(+52.61)