【オープニングコメント】
9日の東京株式市場は、堅調な展開となりそう。
日経平均株価の予想レンジは、1万6500円-1万6800円を想定する。
昨日8日の上昇で、日経平均は終値ベースで1日以来となる1万6600円台を回復。投資家心理の好転で先高感が高まる可能性もありそう。ただ、累積売買高が膨らんでいる価格帯でもあり、日経平均株価急上昇の反動もあり、戻り待ちの売りには注意したい。
7月21日につけた戻り高値1万6938円を早々に上回れるかが注目で、今週それが達成できれば、8月は上昇相場の確度が高まると考えられる。
個別では、開催中のリオ五輪で、日本の男子体操チームが団体で金メダルを獲得したことから、コナミスポーツを傘下に持つコナミHDなどの、関連銘柄に関心が向かう可能性もありそう
主要外国証券経由の注文動向は、売り630万株、買い1210万株で、差し引き580万株の買い越し。買い越しは3営業日連続。金額も買い越し。売りセクターに、薬品、建設、陸運、情報通信、電機など。買いセクターに、証券、銀行、自動車、通信、サービス、薬品、電機、化学、その他製品、商社など。
【好材料銘柄】
■五洋建設 <1893>
4-6月期(1Q)経常は71%増益で着地。
■ツクイ <2398>
4-6月期(1Q)経常は2.1倍増益で着地。8月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
■フュートレック <2468> [東証2]
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上・上期計画を超過。
■ハーツユナイテッドグループ <3676>
4-6月期(1Q)経常は2.2倍増益で着地。9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
■ブラザー工業 <6448>
今期税引き前を8%上方修正。
■アストマックス <7162>
子会社のアストマックス投信投資顧問がヤフー <4689> と資本業務提携。ヤフーのビッグデータを活用した資産運用サービスを提供する。資本面では同社が保有するアストマックス投信投資顧問株を2回に分けてヤフーに譲渡する。初回は発行済み株式数の33.4%を17億円で売却する予定。
【予定】
9(火)
【国内】
7月マネーストック(8:50)
7月工作機械受注(15:00)
30年国債入札
《決算発表》
ショーボンドホールディングス、清水建設、鹿島建設、鉄建建設、前田建設工業、奥村組、前田道路、日本道路、若築建設、大和ハウス工業、クックパッド、日本マクドナルドホールディングス、大王製紙、クレハ、ぴあ、ソースネクスト、大塚ホールディングス、ペプチドリーム、関西ペイント、日本特殊塗料、DIC、サニックス、トレンドマイクロ、資生堂、高砂香料工業、ブリヂストン、藤倉ゴム工業、太平洋セメント、タクマ、リクルートホールディングス、アイダエンジニアリング、TOWA、丸山製作所、千代田化工建設、ダイキン工業、ジャパンディスプレイ、日本信号、横河電機、イマジカ・ロボットホールディングス、東京TYフィナンシャルグループ、ゼンショーホールディングス、東京精密、タカラトミー、カメイ、西日本シティ銀行、第一生命保険、東京海上ホールディングス、T&Dホールディングス、東京急行電鉄、近鉄エクスプレス、日本通信、共立メンテナンス、KNT-CTホールディングス、富士ソフト、応用地質
【海外】
中国7月消費者物価(10:30)
中国7月生産者物価(10:30)
米6月卸売売上高(23:00)
米6月卸売在庫(23:00)
米3年国債入札
《米決算発表》
ウォルト・ディズニー、コーチ
休場:シンガポール、南ア
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは14ドル安、利益確定の売り優勢

【NY概況】
8日のNYダウ平均は小幅に反落した。終値は前週末比14ドル24セント安の1万8529ドル29セントだった。
先週の雇用統計が引き続き好感され、アジア・欧州株がほぼ全面高となり買いが先行。その後は株価上昇を受けて利益確定の売りが広がり、下落に転じた。原油相場は大きく上昇したものの、相場への影響は限定的だった。
アイルランドの製薬大手アラガン(AGN)が5日発表した4~6月期決算では赤字幅が拡大し、株価が下落。抗がん剤「オプジーボ」の適用拡大を巡る臨床試験が失敗した米ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)は前週末から下げの勢いが収まらず、ダウ平均を構成する30銘柄ではメルクやファイザーといった製薬大手にも売りが及んだ。
米小売り最大手のウォルマート・ストアーズが下げた、会員制ネット通販で新興の米ジェット・ドット・コムを買収する正式発表。ネット事業強化への期待から買いが先行したものの、財務負担への懸念から次第に売りに押された。
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前週末比7.980ポイント安い5213.141で終えた。
セクター別では、エネルギーやテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で医薬品・バイオテクノロジーや消費者・サービスが下落した。
個別ではデルタ航空が安い。システム障害が発生したと発表し、全世界で同社便が相次いで出発できない状況に陥ったのを嫌気した売りが出た。
電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は7-9月期にバッテリー工場「ギガファクトリー」の建設費用などで11億ドルが必要になるとの見方を示し、軟調推移した。
一方で、マットレス大手のマットレス・ファームが急騰した。南アフリカの家具販売大手への身売りで合意したと発表し、買収額にさや寄せする形で買いが膨らんだ。全米有数の年金基金が買収を明らかにした地銀のエバーバンク・フィナンシャルも上昇。建機のキャタピラーやアップルなども高い。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,529.29 -14.24
S&P500種
2,180.89 -1.98
ナスダック
5,213.141 -7.980
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続伸した。9月物は前日比190円高の1万6410円で引けた。5日の大取終値を200円上回った。7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を上回り、米株とともに買われた。年内の米利上げへの思惑から円安が進んだことも買い材料になった。この日の9月物高値は1万6475円、安値は1万6175円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16410 ( +200 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16440 ( +230 )
( )は大阪取引所終値比
【08日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6809.13(+15.66)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は続伸。前週末終値に比べ15.66ポイント高の6809.13と、2015年6月以来の高値水準となり、年初来高値を更新して引けた。構成銘柄の6割近くが上昇した。資源株と金融株を中心に上昇した。前週の英中銀による大規模な金融緩和策決定を好感した買いが続いている。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10432.36(+65.15)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は続伸。終値は前週末比65.15ポイント(0.63%)高の10432.36だった。銀行株が高かった。保険のアリアンツも上げた。一方、医薬・化学大手のメルクが安かったほか、自動車関連株も軟調だった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4415.46(+4.91)