
【大引け概況】
8日の日経平均株価は反発した。前週末比396円12銭高の1万6650円57銭で終えた。
前週末の欧米株市場が軒並み堅調だったことを受けてリスクを取る動きが強まった。
注目された7月の米雇用統計は事前の市場予測を大きく上回る好調を示したことから、米国経済に対する強気の見方が優勢となり、ナスダック指数は史上最高値を更新、出遅れ感の強い東京市場でも主力株中心に追い風が強い。金融など割安株が大幅高だった。
8日の債券市場で超長期債の利回りが大幅に上昇した。日銀が導入したマイナス金利により銀行など金融株には利ざやの縮小による採算悪化を懸念した売りが続いていただけに、海外の機関投資家の割安感に目を付けた買いが相場を押し上げた。
PBR(株価純資産倍率)が1倍を大きく下回る地銀や海運などが上昇した。一方、医薬品や食品など業績が景気動向に左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」には売りが膨らんだ。
JPX日経インデックス400も反発した。終値は前週末比240.94ポイント高の1万1752.51だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、25.63ポイント(2.00%)高の1305.53で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2593億円だった。売買高は21億1748万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1392と全体の71%を占めた。値下がりは502、変わらずは76銘柄だった。

個別銘柄では、値がさのファストリやファナックが上昇した。第一生命や野村、三菱UFJや三井住友FGが上げた。三井不や住友不も上昇した。
日合成がストップ高。DOWA、トプコン、八十二銀、バローHDも買われた。
一方、大成建や大林組が下落した。抗がん剤の臨床試験(治験)が失敗したと8日に発表した小野薬はストップ安水準まで下落して終えた。筆頭株主の官民ファンドの産業革新機構に金融支援を要請したと伝わったJディスプレが下げた。ワコム、博報堂DYクックパッドも売られた。
東証2部株価指数は6営業日ぶりに反発した。大引けの2部指数は、前週末比9.37ポイント高の4172.32となった。個別銘柄では、アサヒ衛陶がストップ高。天昇電、ヨネックスや日精機が上げた。半面、エイチワン<、タカトリ、安川情報やエイチワンが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均4日ぶり反発、投資家心理が改善。
日経ジャスダック平均株価は4営業日ぶりに反発した。
終値は前週末比3円94銭高の2451円85銭だった。同日の日経平均株価が大幅に反発し、相場環境の改善で新興企業株にも買いが優勢になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で293億円、売買高は4894万株だった。
個別銘柄ではアイビ、チャームケアストップ高。タカギセイコー、ジシステム、ガーラ、こころネット、セリアや極楽湯、セプテニHDが上昇した。
半面、ヒビノ、カルナバイオがストップ安。マクドナルド、新日建物、第一化成やクルーズ、シノケンGは下落した。
【市況】東証マザーズ指数4日続落、時価総額の大きな銘柄が下落
東証マザーズ指数は4日続落した。終値は前週末比28.07ポイント安の889.22だった。ミクシィやそーせい、サイバダインなど時価総額の大きな銘柄が下落し、指数を押し下げた。個別銘柄ではエンカレッジ、中村超硬がストップ安。プラッツ、ミクシィ、ジェイリース、サンバイオも売られた。
一方、モブキャス、Eガーディアンがストップ高。ITbook、ハイアス&Co、イトクロ、AppBank、イーガーディやモブキャス、フリークアウが上昇した。