
【前引け概況】
8日午前の日経平均株価は反発した。前週末比323円30銭高の1万6577円75銭で前場を終えた。
前週末の欧米株市場が軒並み堅調だったことを受けてリスクを取る動きが強まった。
注目された7月の米雇用統計は事前の市場予測を大きく上回る好調を示したことから、米国経済に対する強気の見方が優勢となり、ナスダック指数は史上最高値を更新、出遅れ感の強い東京市場でも主力株中心に追い風が強い。
将来的な米利上げによる日米金利差の拡大の期待から外国為替市場で円相場が円安・ドル高方向に進行し、日本企業の業績の改善期待が広り海外の機関投資家の買いが入った。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆671億円だった。売買高は10億2816万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1357と、全体の69%を占めた。値下がりは533、変わらずは78銘柄だった。

個別では主力のソフトバンク、ファストリ、ファナックが上昇した。金融の三菱UFJや三井住友FGが上げた。第一生命や野村も上昇した。マツダや富士重も高い。
任天堂も買いが優勢。4~6月期営業減益も市場予想を上回ったSMCは大きく買われた。中低位株ではDOWAホールディングスが商いを伴い急伸した。
一方、NTTドコモやKDDIが下落した。大林組や鹿島が下げた。抗がん剤の臨床試験(治験)が失敗したと発表した小野薬に売り注文が膨らみ午前で取引は成立しなかった。
17年6月期大幅減益予想を受けてウェルネットがストップ安、双葉電子工業、ワコムも急落となった。業績低迷が改めて嫌気されてジャパンディスプレイも安い。
東証2部株価指数は6営業日ぶりに反発した。前引けの2部指数は、前週末比5.32ポイント高の4168.27となった。
個別銘柄では、天昇電、安川情報、ヨネックス、FUJIKOが上昇した。半面、アピクヤマダ、タカトリ、野崎印、長大、エイチワン、光陽社が下落した。
【市況】日経ジャスダック平均反発、投資家心理が改善

日経ジャスダック平均株価は4営業日ぶりに反発した。
午前終値は前週末比4円70銭買いが入った。外国為替市場で円安・ドル高が進んだため投資資金が東証1部の輸出関連の大型株などに集まりやすかった面もあり、換金目的の売りが新興株の上値を抑えた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で160億円、売買高は2755万株だった。
個別銘柄ではタカギセイコー、IRジャパンHD、内外テック、エイジス、ユニバーサル、セリアやセプテニHD、シンバイオが上昇した。
半面、ヒビノ、新日建物、第一化成、五洋インテ、クルーズやマクドナルド、極楽湯が下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、ミクシィ安で換金売り

東証マザーズ指数は4日続落した。午前終値は前週末比22.50ポイント安の894.79だった。個別銘柄では4~6月期が減収減益だったミクシィに売りが出た。そーせいやサイバダイン、エンカレッジ、フィックスターズ、オンコリスバイオも下落した。
一方、イーガーディやモブキャス、モバファク、ハイアス&Co、イトクロ、エリアリンクは上昇した。
半面、極楽湯がストップ高。クルーズ、ダルトン、ラック、サンキャピタルも値上がり率上位に買われた。