<兜町カタリスト>
「雇用統計通過」
週末のNYダウは191ドルの18543ドルと反発。
NASDAQは54ポイント高の5221ポイントと3日続伸。
S&P500は18ポイント高の2182ポイント。
NASDAQは約1年ぶりの過去最高値更新。
S&P500も今年8回目の過去最高値更新。
市場予想は18万人増だった雇用統計の非農業部門雇用者数は25.5万人増で着地。
前月分は29.2人増に上方修正。
失業率は4.9%。平均時給の伸び率は4月以降で最大となった。
好調な雇用統計好調を受けて9月の利上げ確率は28%まで上昇した。
「労働市場の順調な回復は、昨年12月以来となる利上げ再開の追い風になりそう」との声も聞かれる。
先週までにS&P500採用銘柄の約75%が第2四半期決算を発表。
77%の企業は利益が予想を上回った。
56%の企業は売上高が予想を上回った。
市場関係者の業績見通しは5.8%減から2.7%減になり業績底打ち感を好感している面も見逃せない。
NY株式市場はしばらく熱い夏となりそうな気配。
週末の日経平均株価は44銭安と小幅反落。
下落幅は2年4ヶ月ぶりの小ささだった。
米雇用統計を待ち慎重な様子見モードだったが、
結果は非農業部門雇用者数が25.5万人増と市場予想の18万人増を上回って着地。
シカゴ225先物終値は16410円、大証夜間取引終値は16430円と大きく上放れた。
騰落レシオは96%、サイコロは5勝7敗で41.7%。
過熱感は全くないところで上放れる展開に期待したい月曜日。
日経平均採用銘柄のPERは13.51倍。
EPSは1203円。
少なくとも14倍水準の16842円くらいは早々に復活して水準。
「NT倍率」が急拡大しているとの指摘がある。
12.69倍は2013年12月25日以来2年8ヶ月ぶりの高水準。
背景は日銀によるETF買い入れの思惑とされている。
一方で東証マザーズ市場の売買代金は594億円。
13営業日連続で1000億円下回っている。
数日は主力中心の指数採用銘柄活況の継続になる可能性が高い。
8月8日で末広がり。
雇用統計の夜のスタジオジブリのアノマリーも跳ね返してくれようか。
全体の67.1%が通過した4~6月期の決算集計状況。
4~6月売上高はマイナス6.5%、経常利益マイナス18.2%、純利益マイナス23.1%。
通期売上高はマイナス2.0%、経常利益マイナス3.8%、純利益プラス4.7%。
微妙な感じとなってきた。
「3月期企業の第1四半期決算もほぼ終わり、今週から再評価が始まる。
目立つのは『「減益でも株高』となるケース。
「輸出企業の業績は思ったほど悪くない」という声もある。
「株式市場で、物色動向に変化」と日経ヴェリタス。
↓
これまで買われ続けてきた成長(グロース)株が売られ、
売られてきた割安(バリュー)株が買われる展開。
きっかけとなったのが、日銀のETF購入額倍増。
日銀の追加緩和以降目立っているのが、小売りや食品、医薬品などの内需株の下落。
一方、商社や金融、自動車など割安に放置されていた景気敏感株は上昇。
騰落率は7月28日と8月5日の騰落率比較
【PBR1倍割れの銘柄が買われる】
↓
第一生命(8650)騰落率10.7% 三菱商事(8058)8.6%
りそなHD(8308)7.6%、 野村HD(8604)7.1%
富士通(6702)6.7% 三菱UFJ(8306).0%
【高PER銘柄が売られた】
↓
明治HD(2269)▲11.2% 大塚商会(4768)▲10.4%
良品計画(7453)▲9.5% 味の素(2802)▲9.2%
キッコーマン(2801)▲5.9% 伊藤園(2593)▲8.8%
◇━━━ カタリスト ━━━◇
カイオム(4583)・・・動兆
カイオムバイオサイエンスに注目する。
同社は独自の抗体作製技術を持つ理研発の創薬ベンチャー。
固形がんを治療する抗体候補物質LIV-2008bに期待。
(兜町カタリスト櫻井)