【オープニングコメント】
本日の東京株式市場は堅調か。
日経平均株価の予想レンジは1万6350円-1万6500円。
注目の米7月雇用統計を受けS&P500とNASDAQ総合が史上最高値を更新するなど米国株は大幅高。
シカゴ225先物は円建てが大証日中終値と比べて200円高の1万6410円、ドル建てが230円高の1万6440円で取引を終えた。
寄り付きから一気に水準を上げる展開が予想される。節目の1万6500円どころでは戻り売りも想定されることから、場中の動きは伸び悩む可能性が高いとみるが、米国経済に対する楽観的な見方が強まり、概ね堅調な推移が続くと予想する。
今週の東京株式市場は底堅い展開か。米7月雇用統計の結果を受け、引き続き株式需給面での心理的なサポート効果が期待される。日銀は新基準のもとETF(上場投信信託)の買い入れ増額に動き出しており、「売り込みにくい状況」との声が広がっている。
主要外国証券経由の注文動向は、売り860万株、買い1090万株で、差し引き230万株の買い越し。買い越しは2営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、薬品、銀行、サービス、陸運、食品、情報通信など。買いセクターに、電子機器、自動車、電機、化学、薬品、電力、ガスなど。
【好材料銘柄】
■ODKソリューションズ <3839>
ファルコホールディングス <4671> と資本提携。2月に締結した業務提携を一層推進する。
■東急建設 <1720>
上期経常を一転63%増益に上方修正・最高益更新へ。
■矢作建設工業 <1870>
4-6月期(1Q)経常は4.1倍増益で着地。
■不動テトラ <1813>
4-6月期(1Q)経常は45%増益で着地。
■六甲バター <2266>
今期経常を25%上方修正・7期ぶり最高益更新へ。
■日本合成化学工業 <4201>
三菱化学と三菱化学ヨーロッパが同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指す。買い付け期間は8月8日から9月20日まで。TOB価格は1株910円で5日終値を50.4%上回る水準。
■パイオニア <6773>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上・上期計画を超過。
■レック <7874>
上期経常を59%上方修正、通期も増額。
【予定】
8(月)
【国内】
6月国際収支(8:50)
7月企業倒産件数(13:30)
7月景気ウォッチャー調査(14:00)
7月28・29日開催の日銀金融政策決定会合「主な意見」
《決算発表》
マルハニチロ、西松建設、熊谷組、東亜道路工業、五洋建設、ファンコミュニケーションズ、日清食品ホールディングス、アルペン、メディカル・データ・ビジョン、堺化学工業、日本化学工業、カネカ、日医工、東和薬品、沢井製薬、東洋インキSCホールディングス、ラウンドワン、ジャストシステム、ビー・エム・エル、オリコン、星光PMC、住友ゴム工業、アキレス、バンドー化学、日本製鋼所、東邦亜鉛、三菱マテリアル、LIXILグループ、ジャパンマテリアル、日阪製作所、レオン自動機、新川、ハーモニック・ドライブ・システムズ、日機装、アネスト岩田、ブラザー工業、船井電機、ジオマテック、図研、浜松ホトニクス、プレス工業、第一興商、SCREENホールディングス、ノーリツ鋼機、フルヤ金属、ケーズホールディングス、サンフロンティア不動産、名古屋鉄道、三井倉庫ホールディングス、ヤマダ電機
【海外】
中国7月貿易収支
米7月労働市場情勢指数(23:00)
《米決算発表》
タイソンフーズ、アラガン、バークシャー・ハサウェイ、ニューズ・コーポレーション
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは191ドル高、雇用統計を好感

【NY概況】
5日のNYダウ平均が大幅反発した。前日比191ドル48セント高の1万8543ドル53セントと7月22日以来、2週ぶりの高値で終えた。
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同54.873ポイント高の5221.121となり2015年7月以来、およそ1年ぶりに過去最高値を更新した。
7月雇用統計で、非農業部門雇用者数が25.5万人増と先月に引き続き予想を大幅に上回る内容となったことが好感され、買いが先行。良好な雇用情勢を受けて追加利上げ観測が拡大したものの、株価への影響は限定的となり、終日堅調推移となった。
米連邦準備理事会(FRB)にとって年内の利上げに向けた環境が整いつつあるとの見方も浮上。米長期金利は上昇したものの、株式市場では貸し出し利ざやの改善が見込める金融株などの上げが目立った。
S&P500種株価指数も7月22日以来、2週ぶりに過去最高値を更新した。
セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方で公益事業や家庭用品・パーソナル用品が下落した。
バイオ医薬品のブリストル・マイヤーズ(BMY)は癌免疫治療薬「オプジーボ」の単剤療法の臨床試験が失敗したことが報じられ、大幅下落。一方で、競合薬を手掛けるメルク(MRK)は10%高と上昇、ダウ平均を40ドル程度押し上げた。
前日夕に発表した四半期決算が市場予想を上回った旅行予約のプライスライン・グループや食品のクラフト・ハインツが高い。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスも上昇した。
四半期決算を受けてオンラインゲームのジンガも売られた。通信のベライゾン・コミュニケーションズも下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,543.53+191.48
S&P500種
2,182.87+18.62
ナスダック
5,221.121+54.873
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続伸した。9月物は前日比190円高の1万6410円で引けた。5日の大取終値を200円上回った。7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を上回り、米株とともに買われた。年内の米利上げへの思惑から円安が進んだことも買い材料になった。この日の9月物高値は1万6475円、安値は1万6175円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16410 ( +200 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16440 ( +230 )
( )は大阪取引所終値比
【05日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6793.47(+53.31)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は続伸。前日終値に比べ53.31ポイント高の6793.47と2015年7月16日以来の高値で引けた。構成銘柄の約8割が上昇した。
英中央銀行が前日、大規模な金融緩和策を決定したことを好感し、資源株や金融関連株を中心に幅広い銘柄が買われた。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10367.21(+139.35)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は3営業日続伸。終値は前日比139.35ポイント(1.36%)高の10367.21と4月22日以来の高値だった。
自動車のフォルクスワーゲンやBMW、ダイムラーを中心に9割近くの銘柄が上昇した。
ドイツ銀行とコメルツ銀行も高い。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4410.55(+64.92)