【オープニングコメント】
5日の東京株式市場は、米7月の雇用統計発表を目前にして、買い手控え姿勢が強まりそうだ。
日経平均株価予想レンジは、1万6000から1万6300円を想定する。
4日の東京株式市場は、朝方から売り優勢で前場には、日経平均株価が一時約3週間ぶりに1万6000円の大台を割り込む場面もあった。ただ、後場に入って市場に「日銀が指数連動型の上場投資信託(ETF)を従来の2倍程度の金額買い入れたもよう」との思惑が浮上したことから、後場は上昇加速となった。
市場関係者からは「7月29日の日銀の金融政策決定会合で、ETFの買い入れ額を従来の年間3兆3000億円から同6兆円に倍増させることを決定したことで、1日当たりの買い入れ額を増加させるのではとの見方があっただけに、ETF買い入れ増額観測に敏感に反応したようだ」との見方が出ていた。
225採用銘柄を買うという動きが強まっている感がある。きょうの動きを踏まえると、目先は225採用銘柄で、PBR1倍割れやPERが低位にあるなど、バリュエーション面で割安感のある銘柄の選好が強まる展開が想定される。
今日からの「ジブリ」アノマリーも気になるところ。
日程面では、6月の景気動向指数、6月の毎月勤労統計速報値、東京23区などのタクシー初乗り運賃を引き下げる実証実験を開始に注目。海外では、米7月の雇用統計、米6月の貿易統計が焦点になる。
【注目の開示銘柄】
■トヨタ自動車[7203]
17年3月期通期業績予想の修正を発表。営業利益は従来予想比5.8%減の1兆6000億円
(前期実績2兆8539億円)、純利益は同3.5%減の1兆4500億円(同2兆3126億円)と
した。円高で採算が悪化する。通期想定為替レートは1ドル=102円(期初想定105円)、1ユーロ=113円(同120円)に改めた。同時に発表した第1四半期決算は営業利益が前年同期比15.0%減の6422億円、純利益は同14.5%減の5524億円。
4日終値は5691円(△102)。
■グローリー[6457]
自社株買いを発表。発行済み総数の3.04%にあたる200万株、60億円を上限に取得す
る。取得期間は5日から来年1月31日まで。同時に発表した17年3月期第1四半期決算は営業利益が前年同期比2.9倍に拡大したが最終損益は8億6000万円の赤字(前年同期は11億1400万円の黒字)に転落。円高で為替差損が発生したという。
4日終値は2970円(△78)。
■サンリツ[9366]
東証1部上場で物流事業を手がける。自社株買いを発表。発行済み総数の8.3%にあたる50万株、2億4450万円を上限に取得する。5日の取引前に時間外買い付けを行う。
4日終値は489円(△9)。
【予定】
05日(金)
【国内】
6月毎月勤労統計調査(9:00)
6月景気動向指数(14:00)
《決算発表》
極洋、日本水産、石油資源開発、東急建設、コムシスホールディングス、大成建設、大林組、東鉄工業、ミクシィ、森永乳業、六甲バター、伊藤ハム米久ホールディングス、博報堂DYホールディングス、大戸屋ホールディングス、JPホールディングス、永谷園ホールディングス、東洋紡、ブックオフコーポレーション、コスモ・バイオ、東レ、SUMCO、モブキャスト、トーモク、日産化学工業、三菱ケミカルホールディングス、
住友ベークライト、秀英予備校、シダックス、アース製薬、日本農薬、フマキラー、住友大阪セメント、DOWAホールディングス、東芝機械、アマダホールディングス、DMG森精機、日特エンジニアリング、中村超硬、日精樹脂工業、蛇の目ミシン工業、京三製作所、ザインエレクトロニクス、パイオニア、ヨコオ、ホシデン、新電元工業、シスメックス、日本マイクロニクス、日本セラミック、芝浦電子、KYB、ケーヒン、タカタ、ユナイテッドアローズ、島津製作所、リコー、アシックス、ツツミ、丸紅、ユアサ・フナショク、兼松、岩谷産業、ユニ・チャーム、大塚家具、AOKIホールディングス、クレディセゾン、セブン銀行、イオンフィナンシャルサービス、ジャックス、住友不動産、レオパレス21、明和地所、住友倉庫、日本電信電話、スクウェア・エニックス・ホールディングス、セコム、スズケン
【海外】
米7月雇用統計(21:30)
米6月貿易収支(21:30)
米6月消費者信用残高(8/6 4:00)
ブラジル・リオデジャネイロオリンピック開催(~8/21)
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。