
【大引け概況】
3日の東京市場は、前日の欧州株が総じて大幅な下げをみせたほか、米国市場でもNYダウが7日続落とリスク回避ムードの強いなか売り優勢に傾いた。
日経平均株価は続落し、前日比308円34銭安の1万6083円11銭で終えた。
円相場が1ドル=100円台後半に上昇したため、輸出採算の悪化懸念などからトヨタやキヤノンなど主力の輸出関連株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。
金融株の下げが顕著だった欧州の地合いを引き継ぎ、メガバンクも連想売りにさらされた。政府の大型の経済対策や、日銀のETF買い入れに対する期待はあるものの、きょうは外部環境に翻弄された格好だぅた。
一方、ホンダなど個別に買い材料の出た銘柄が買われ、指数を支えた。
第3次安倍晋三政権で2度目の内閣改造の顔ぶれが伝わったが、株式相場の反応は乏しかった。麻生太郎財務相が増額を表明した40年物国債については「発行規模が限定的との観測が失望を誘った」との指摘もあった。
JPX日経インデックス400は続落し、前日比253.72ポイント安の1万1435.75で終えた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。業種別TOPIXは全33業種が下落した。「証券商品先物」や「不動産業」「ガラス土石製品」「銀行業」の下落率4%を超えるなど軟調だった。
東証1部の売買代金は2兆4585億円で、売買高は22億4069万株だった。値下がり銘柄は1757と全体の9割に迫り、値上がりは167、変わらずは46だった。
外部環境の悪化などを背景に個別銘柄への物色が中心になった。
2016年4~9月期の業績見通しが失望を誘ったカシオが急落し、17年3月期の業績見通しを下方修正した富士重も売り込まれた。半面、傘下の国内ユニクロ事業の7月の既存店売上高が伸びたファストリが買われ、1銘柄で日経平均を35円あまり下支えした。決算が好感されたKDDIやヤマハ、ホンダ、三菱商などに買いが膨らんだ。

個別では、マツダや日産自など自動車株が総じて売られ、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGも大幅に下落した。野村や大和、アステラスや小野薬、ソニー、パナソニック、キーエンスなどが安い。住友不や三井不など不動産株も売られた。
前日にストップ高のニッセンホールディングスは一転ストップ安に売り込まれた。外資系証券の投資判断と目標株価引き下げでアダストリアが急落、丸井グループ、ダブル・スコープの下げも目立つ。
半面、日経平均への採用が決まったファミリーMが大幅高となった。大型買収を発表した日電産が買われ、セガサミーホールディングスが大幅高、関東電化工業、三菱ガス化学なども値を飛ばしている。ヤマハが商いを伴い急伸したほか三井物や昭和シェル、HOYAが上げた。
東証2部株価指数は3日続落した。大引けの2部指数は、前日比48.85ポイント安の4194.09となった。
個別銘柄では、イトーヨーギョー、郷鉄工所、SDSバイオ、宮入バル、ゼニス羽田、アートSHD、ヨネックスが売られた。
半面、安川情報、ジースリーHDがストップ高。ウインテスト、ウイルコHD、NVC、三浦印も買われた。
【市況】日経ジャスダック平均4日ぶりに反落、投資家心理悪化で売り優勢

日経ジャスダック平均株価は4営業日ぶりに反落した。
終値は前日比23円75銭安い2457円78銭だった。
前日の欧米株式相場の下落や1ドル=100円台まで進んだ円高進行で東証1部の主力株が総じて下落し、新興市場でも投資家心理の悪化を映した売りが優勢になった。前日までの続伸で利益確定売りも出やすく、午後は一段安となった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で279億円、売買高は6718万株だった。
個別銘柄ではマークラインズ、アイビー、セプテニHD、FVC、セリアが下落した。半面、プロルートやマクドナルド、アイサンテク、IRジャパンHD、アイレックス、極楽湯、北川精機は上昇した
【市況】東証マザーズ指数は4日ぶり反落、利益確定売り

東証マザーズ指数は4営業日ぶりに反落した。終値は前日比32.68ポイント安い925.35だった。
個別銘柄では、そーせいが売買を伴って大幅に下落し、ブランジスタ、グリンペプ、リファインバース、キャリアが売られた。一方でアイビーシー、サイバダインや農業総研、フリークアウ、ITMは上昇した。