
【前引け概況】
きょう前場の東京株式市場は、欧米株安と為替の円高進行などを背景に引き続きリスク回避の売りにさらされた。
午前の終値は前日比141円48銭安の1万6249円97銭だった。
為替の円高を嫌気した輸出株や欧州の金融株安を受けた銀行セクターなどの下げが主導するかたちで、日経平均は一時250円強の下落をみせた。
株価指数先物への売りを誘い、ソフトバンクやファナックなどの値がさ株に裁定取引の解消に伴う売りが出た。
一方、傘下の国内ユニクロ事業の7月の既存店売上高が伸びたファストリや2016年4~6月期の純利益が増加したKDDIなど個別に買い材料の出た銘柄が買われ、指数を下支えした。
JPX日経インデックス400も続落し、前日比156.89ポイント安の1万1532.58で終えた。
東証株価指数(TOPIX)も続落した。業種別TOPIXは33業種中30業種が下落した。「銀行業」や「証券商品先物」「電気・ガス業」の下落が目立った。「その他製品」や「卸売業」「情報・通信業」が上昇した。
午前の取引終了時点の東証1部の売買代金は1兆1063億円、売買高は10億1919万株、東証1部の値下がり銘柄数は全体の84%にあたる1654、値上がりは241、変わらずは73だった。

個別は、ソフトバンクグループが軟調、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなど銀行株が総じて下落。ソニー、JT、カシオ、アダストリアが安く、キーエンスやNTTドコモ、NTTも下げた。丸井グループ、良品計画やセブン&アイなど小売株の一角も軟調だった。
半面、任天堂が商いを伴って上昇した。ファミリーマートは経営統合に絡む日経225採用思惑から一時ストップ高に買われる人気となった。
ユニーグループ・ホールディングスも大幅高で4ケタ大台乗せ。前日に好調な16年4~6月期決算を発表した三菱商やホンダ、大型買収を発表した日電産も上げた。
東証2部株価指数も続落。前引けの2部指数は、前日比28.92ポイント安の4214.02となった。
個別銘柄ではSDSバイオ、イトーヨーギョー、ゼニス羽田、ヨネックス、MCJが安い。半面、ジースリーHDが一時ストップ高。安川情報、ウインテスト、NVC、ウイルコHDが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均反落、投資意欲の後退、売りが優勢

日経ジャスダック平均株価は反落した。前引けは前日比15円00銭安い2466円53銭だった。1ドル=101円前後まで円高・ドル安が進むなど、株式相場全体の環境が悪化し、新興市場でも投資意欲の後退を映した売りが優勢だった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で144億円、売買高は3482万株。
個別銘柄では、セプテニHDが売買を伴って下落した。セリア、日本ラッド、アイビー、マークラインズ、日本アイエスケイが売られた。半面、プロルートやマクドナルド、FVC、北川精機、アクサスHD、テリロジー、IRジャパンHDは上昇した。
【市況】東証マザーズ指数反落、相場環境悪化で

東証マザーズ指数は反落した。前引けは前日比14.68ポイント安い943.35だった。
個別銘柄ではブランジスタ、エクストリーム、AMBIT、ヘリオス、そーせい、ブランジスタ、グリンペプが下落した。一方で、アイビーシー、農業総研、フリークアウト、サイバダインやショーケース、農業総研は上昇した