【オープニングコメント】
3日の東京株式市場は続落後、下値模索の展開となりそうだ。
シカゴ市場日経平均先物の円建て清算値は、2日の大阪取引所終値比245円安の1万6095円。朝方は、同清算値にサヤ寄せする動きが先行するとみられる。
市場に出尽くし感が広がり買い手控え姿勢が強まりそうだ。日経平均株価は続落が予想される。
日経平均株価の予想レンジは、1万6000円-1万6500円を想定する。
日経平均の25日線が2日時点1万6114円程度で推移していることから、同線が意識されそう。
円高への動きが進む展開となった場合には、下値を試す場面も想定され、注意したい。
主要外国証券経由の注文動向は、売り720万株、買い750万株で、差し引き30万株の買い越し。買い越しは3営業日連続。金額は買い越し。
売りセクターに、化学、小売、ゴム、薬品、通信、情報通信、食品、不動産など。買いセクターに、銀行、証券、薬品、通信、機械、精密、サービスなど。
【好材料銘柄】
■ステラ ケミファ <4109>
今期経常を2.2倍上方修正。
■セガサミーホールディングス <6460>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上で着地。
■エスケイジャパン <7608>
今期最終を4.1倍上方修正。
■プロルート丸光 <8256>
4-6月期(1Q)経常は黒字浮上・上期計画を超過。
■ショーケース・ティービー <3909>
上期経常を16%上方修正。
【予定】
3(水)
【国内】
6/15・16開催の日銀金融政策決定会合議事要旨
《決算発表》
インベスターズクラウド、カルビー、明治ホールディングス、ワールドホールディングス、アドウェイズ、サッポロホールディングス、アサヒグループホールディングス、日清オイリオグループ、グンゼ、日本製紙、日本触媒、三菱瓦斯化学、東京応化工業、ダイセル、科研製薬、エーザイ、ライオン、クボタ、オルガノ、椿本チエイン、JUKI、ツバキ・ナカシマ、オプテックス、太陽誘電、日本ケミコン、スズキ、富士重工業、オリンパス、美津濃、三井物産、新生銀行、京浜急行電鉄、富士急行、ANAホールディングス、テレビ東京ホールディングス
【海外】
ユーロ圏6月小売売上高
米7月ADP雇用統計(21:15)
米7月ISM非製造業景況指数(23:00)
《米決算発表》
ノーブル・エナジー、タイムワーナー、エクセル・エナジー、ヒューマナ、メットライフ、アメリカン・ウォーター・ワークス
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ7日続落し90ドル安 欧州株安を嫌気

【NY概況】
2日のNYダウ平均は7日続落した。
終値は前日比90ドル74セント安の1万8313ドル77セントだった。ダウ平均が7日続けて下げたのは2015年8月初旬以来およそ1年ぶり。
欧州株が全面安となったほか、日本の景気刺激策への失望感から売りが先行した。原油安や7月新車販売台数が前年同期比で減少したことも嫌気され、下げ幅を拡大した。ダウ平均は下げ幅を156ドルまで広げる場面があった。
6月個人支出が予想を上振れたほか、インフレ指標の一つであるPCEコア指数が予想に一致したものの、相場への影響は限定的だった。
NY原油先物相場が一時1バレル39ドル台前半と約3カ月半ぶりの安値を付けるなど、米株式相場の上値を追う手掛かりに欠いた。4~6月期決算で業績が市場予想を上回ったアップルのほか、アマゾン・ドット・コムやフェイスブックといった成長期待の高いハイテク株も売られて相場全体の重荷となった。
もっとも、積極的に相場の下値を探る動きも限られた。取引開始前に発表した四半期決算で市場予想を上回る増益となった日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が上昇。米主要企業の業績は市場が懸念していたほど悪くないとの見方は根強く、相場の支えとなった。
ナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落し、前日比46.464ポイント安の5137.732で終えた。
セクター別では、エネルギーや食品・生活必需品小売が上昇する一方で自動車・自動車部品や運輸が下落した。
個別では製薬のファイザーが安い。取引開始前に発表した4~6月期決算で1株利益などは市場予想を上回ったが、材料出尽くし感から目先の利益確定を目的とした売りが優勢だった。
自動車大手のフォード(F)やゼネラル・モーターズ(GM)は販売台数が前年同期比で減少し、下落。金融のゴールドマン・サックスや航空機のボーイングなども売られた。
小売のコールズ(KSS)、百貨店のJCペニー(JCP)やノードストローム(JWN)は、一部アナリストが大統領選挙の年には、統計的に夏の小売売上高成長が鈍ることを指摘し、軟調推移した。
一方で、バイオ製薬のバイオジェンが急伸した。取引時間中に一部報道で同業のメルクやアラガンが買収を模索していると伝わり、思惑的な買いが膨らんだ。エクソンモービルやシェブロンといった石油大手のほか、米コカ・コーラも上昇した。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,313.77 -90.74
S&P500種
2,157.03 -13.81
ナスダック
5,137.732 -46.464
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は大幅反落し、一時1万6000円を割り込んだ。9月物は前日比355円安の1万6095円で引けた。2日の大取終値を245円下回った。原油安や欧州株の下げを背景に米株とともに売られた。日本の景気刺激策の効果を巡る先行き不透明感も相場を下押した。この日の9月物安値は1万5985円。高値は1万6525円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16095 ( -245 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16125 ( -215 )
( )は大阪取引所終値比
【02日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6645.40(-48.55)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は続落。前日終値に比べ48.55ポイント安の6645.40で引けた。構成銘柄の8割近くが下落した。資源株と銀行株が下落し、指数を押し下げた。
軟調な原油相場を背景に石油株と、銀行株がそれぞれ全面安で引けた。鉱業株も軒並み下げた。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10144.34(-186.18)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は続落。終値は前日比186.18ポイント(1.8%)安の10144.34だった。ほぼ全面安で引けた。
コメルツ銀行が1割近く下落した。ドイツ銀行も安かった。自動車株も下げた。一方、透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアと日用品のバイヤースドルフの2銘柄が小幅高となった。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4327.99(-81.18)