
【大引け概況】
2日の日経平均株価は3営業日ぶりに反落した。
前日比244円32銭安の1万6391円45銭とこの日の安値で取引を終えた。
海外株安や原油市況安などを受けて終始売りが優勢となり、下値模索の動きが続いた。
債券相場の急落で外部環境の不透明感が増し、投資家心理が悪化して運用リスクを避ける動きが強まった。市場では金融政策の行き詰まり感を懸念する声も出ている。
日銀が9月の金融政策決定会合で「これまでの金融緩和政策の見直しに踏み切るのではないか」との見方から先行き不透明感が強まった。外国為替市場で「低リスク」とされる円が強含んで、輸出関連株などの一段の売りにもつながった。
後場中ごろには日経電子版などを通じ「麻生太郎財務相が2日夕、日銀の黒田東彦総裁と都内で緊急会談することが明らかになった」と伝わった。きょう経済対策を決める政府と前週末に追加緩和を決めた日銀が連携姿勢を確認する見通しだが、相場の反応は限られた。
JPX日経インデックス400も3営業日ぶりに反落し、前日比195.68ポイント安の1万1689.47、東証株価指数(TOPIX)は続落して21.63ポイント安の1300.20で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆807億円。売買高は19億7429万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1459と全体の7割強を占めた。値上がりは411、変わらずは100銘柄だった。

個別では、前日まで日銀の上場投資信託(ETF)買い入れ増額による需給効果に期待して上がっていたファストリやファナックなどの値がさ株のほか三菱UFJや三井住友FGなどメガバンク株の下げが目立った。トヨタや日産自、アステラスや小野薬も下落した。原油安で国際石開帝石や石油資源は大幅安に沈んだ。
4~6月期営業赤字決算となった日本光電が一時ストップ安となったほか、寿スピリッツ、三浦工業なども大幅安。今期業績予想を下方修正した帝人が急落となり、NOKも決算悪を嫌気され売り込まれた。
半面、ソフトバンクグループが逆行高、キーエンスやJTも急反騰。メガチップス、ハピネット、サノヤスホールディングスなどポケモン関連株の一角が切り返している。新日本科学、ペプチドリームなどバイオ関連にも買いが流入した。
東証2部株価指数は続落した。大引けの2部指数は、前日比10.49ポイント安の4242.94となった。
個別銘柄では安川情報、郷鉄工所、イトーヨーギョー、サイオス、安川情報やラオックスが下げた。一方、ジースリーHD、ウインテスト、マーチャント、宮入バル、アートSHDが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均3日続伸、個人投資家の買い

日経ジャスダック平均株価は3日続伸した。終値は前日比7円16銭高い2481円53銭だった。
日経平均株価が大幅安となるなど東証1部上場の大型株が売られる半面、個人投資家が値動きの軽い新興株に買いを入れた。市場では「任天堂株を売買していた個人の資金が、バイオ関連など新興市場の主力株に還流している」(国内証券)との見方が出ていた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で255億円、売買高は5878万株だった。
個別銘柄ではアルファクスFS、日ダイナミク、チエル、放電精密、FVC、セリア、アイサンテクが上昇した。半面、日本テレホン、インターライフ、エイジス、日本ラッド、マクドナルド、セプテニHDは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は3日続伸、逆行高。外部環境不透明で中小型株を物色

東証マザーズ指数も3日続伸した。終値は前日比18.77ポイント高い958.03だった。
個別銘柄ではショーケースTVがストップ高。Trends、エクストリーム、グローバルウェイ、ロゼッタ、そーせい、ブランジスタ、イーガーディが上昇した。
半面、フリークアウ、UNITED、じげん、デザインワン、イトクロ、CRIが下落した。