【オープニングコメント】
8月1日の東京株式市場は、弱含みの展開となりそうだ。
シカゴ市場日経平均先物の円建て清算値は、(1万6320円:大取所終値比290円安) に下落。同清算値にサヤ寄せする動きが先行しそうだ。
日経平均株価予想レンジは、1万6200円-1万6500円を想定する。
欧州株は上昇し米国株はまちまち。ただ、週末にかけて進んだ円高が日本株の上値を抑えそうだ。
ただ、先週末の7月29日は決算集中日で、個別株は材料満載。明日には経済対策の閣議決定が濃厚であることも、株価の下支え要因となる。円高を加味して序盤に下げた後は下げ渋る展開を予想する。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1160万株、買い2110万株で、差し引き950万株の買い越し。買い越しは3営業日ぶり。金額も買い越し。売りセクターに、化学、建設、自動車、サービス、精密、ガラス、食品など。買いセクターに、薬品、電機、銀行、機械、電力、ガス、証券など。
【好材料銘柄】
■あんしん保証 <7183>
イオンクレジットサービス、イオン銀行と家賃決済サービスの提供を開始。
■ヒロセ通商 <7185>
4-6月期(1Q)経常は6.9億円で着地。
■SEホールディングス・アンド・インキュベーションズ <9478>
4-6月期(1Q)経常は2.2倍増益・上期計画を超過。
■アートスパークホールディングス <3663>
上期経常は108倍増益で上振れ着地・通期計画を超過。
■スターフライヤー <9206>
今期経常を92%上方修正。
■日本ライフライン <7575>
今期経常を44%上方修正・最高益予想を上乗せ。米エンドロジックス社と腹部大動脈瘤治療用ステントグラフトの国内独占販売契約を締結。
【予定】
1(月)
【国内】
7月自動車販売台数(14:00)
臨時国会召集
《決算発表》
亀田製菓、寿スピリッツ、プリマハム、ハードオフコーポレーション、日本たばこ産業、東急不動産ホールディングス、トリドール、GMOクラウド、日本曹達、東ソー、セントラル硝子、イビデン、EPSホールディングス、塩野義製薬、アンジェスMG、大正製薬ホールディングス、中国塗料、伊藤忠テクノソリューションズ、大塚商会、ポーラ・オルビスホールディングス、旭硝子、合同製鐵、住友電気工業、三浦工業、日本精工、大崎電気工業、日本光電工業、キーエンス、NOK、ネットワンシステムズ、大建工業、住友商事、あおぞら銀行、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ベネッセホールディングス
【海外】
IOC総会で2020年東京オリンピック・パラリンピックの追加種目が決定(~8/4)
中国7月製造業PMI(10:00)
中国7月非製造業PMI(10:00)
中国財新7月製造業PMI(10:45)
米6月建設支出(23:00)
米7月ISM製造業景況指数(23:00)
《米決算発表》
バルカン・マテリアルズ、アライアント・エナジー、ロウズ、マイクロチップ・テクノロジー
休場:カナダ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウは24ドル安と5日続落、米GDP受け

【NY概況】
29日のNYダウ平均が5日続落した。終値は前日比24ドル11セント安の1万8432ドル24セントだった。
米商務省が29日朝に発表した4-6月期GDP速報値は個人消費が伸びた一方で、企業の設備投資が減少し予想を大幅に下振れる内容となった。米景気への懸念から株式相場は寄付き後に小幅下落。ただ、追加利上げ観測が後退したほか、ハイテク大手に好決算が相次いでいることから下げ幅を縮小し小動きとなった。
米株式には米景気回復ペースの鈍さが意識した売りが出て、ダウ平均は下げ幅を85ドルまで広げる場面があった。
売り一巡後はダウ平均が上げに転じる場面もあった。GDPの伸びが低水準にとどまったのを受け、市場ではFRBが早期の利上げに動きにくくなるとの思惑が広がり、株式相場の支えとなった。発表が佳境を迎えた米主要企業の4~6月期決算では業績が市場予想を上回る例も目立っており、過度に悲観的な見方が和らいでいるのも米株式の買いを誘った。
7月はダウ平均が502ドル上げた。月間では6カ月続けての上昇となり、7月の上げ幅は3月以来の大きさだった。
セクター別では、電気通信サービスや不動産が上昇する一方、商業・専門サービスや保険が下落。
ナスダック総合株価指数は4日続伸。同7.149ポイント高の5162.131で終え、2015年7月22日以来およそ1年ぶりの高値を付けた。
個別では発表した四半期決算で業績が市場予想よりも悪化した石油大手エクソンモービルが下落した。ダウ平均を構成する30銘柄ではマクドナルドやクレジットカードのビザも売られた。
ハードディスクのウエスタン・デジタル(WDC)は7-9月期の利益見通しが予想を下振れ大幅下落となった。
一方で検索大手のアルファベット(GOOGL)やネット小売りのアマゾン(AMZN)は決算内容が予想を上振れ上昇。製薬のアッヴィ(ABBV)や印刷機器大手ゼロックス(XRX)も決算内容が好感され堅調推移。ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)は、来年に実施する2850人規模の人員削減策を発表し買われた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,432.24 -24.11
S&P500種
2,173.60
ナスダック
5,162.131 +7.149
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は下落した。9月物は前日比245円安の1万6320円で終え、同限月物の終値としては約2週間半ぶりの安値を付けた。大阪取引所の終値を290円下回った。
日銀が決めた追加の金融緩和策が小規模にとどまったとの見方から外国為替市場で円高が進み、売られた。4~6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値が市場予想を下回ったのも相場の重荷になった。この日の9月物安値は1万6025円、高値は1万6690円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16320 ( -290 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16360 ( -250 )
( )は大阪取引所終値比
【29日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6724.43(+3.37)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は小動き。前日終値に比べ3.37ポイント高の6724.43で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
銀行株の上昇が指数を支えた。上期決算を発表した銀行のバークレイズは、主要事業の増益が好感され買われた。同業のロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)とロイズ・バンキング・グループも上昇した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10337.50(+62.57)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は小反発。終値は前日比62.57ポイント(0.61%)高の10337.50と4月22日以来、約3カ月ぶりの高値だった。
コメルツ銀行やドイツ銀行、保険のアリアンツなど金融関連株を中心に幅広い銘柄が買われた。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4439.81(+19.23)