
【前引け概況】
29日午前の日経平均株価は続落した。
前日比65円45銭安の1万6411円39銭で前場を終えた。
寄り付きに大きく売りが先行したものの、その直後に下げ幅を急速に縮小してプラス圏に浮上するなど出足から乱高下した。
日銀の金融政策決定会合後の不安定な相場を警戒した個人投資家が輸出関連株に手じまい売りを出した。機関投資家は警戒感から売買を控えた。前引けにかけては決定会合の結果発表を目前にポジションを軽くする動きが優勢となった
また、個別銘柄物色は、四半期決算発表絡みで人気の明暗を分けるものが目立っている。好決算でも反応薄の銘柄や、減益決算でもアク抜け感から買われるものが散見される状況にある
朝方に発表された6月の全国消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除く総合が前年同月比0.5%下落した。下落幅は日銀が量的・質的金融緩和を導入する直前の2013年3月以来の大きさだった。6月の家計調査による実質消費支出なども市場予想を下回り、脱デフレが遠のいたと指摘する声もあった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆362億円だった。
売買高は8億7306万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1319と、全体の67%を占めた。値上がりは517、変わらずは132銘柄だった。
個別では、トヨタや日産自が下げた。16年4~6月期の最終損益が赤字だったと発表した新日鉄住金が大幅安。16年4~6月期の減益決算を発表した村田製も下げた。任天堂は下落した。Hameeが急落、日立金属、パナホームなどの下げも目立つ。
一方、ソフトバンクやソニーが上昇した。日電産とデンソーが上げた。16年4~6月期の決算と同時に自社株買いを発表した野村が大幅高だった。
四半期好決算発表が好感されシステナが急伸、減益決算の日本ガイシも市場コンセンサスを上回たことで大幅高となった。
東証2部株価指数は反発した。前引けの2部指数は、前日比0.7ポイント高の4211.85となった。
個別銘柄ではアートSHD、ゼニス羽田、田岡化学工業、ウインテスト、アピクヤマダ、ラオックスが下落した。半面、 安川情報が一時ストップ高。ダイトケミクス、ベネ・ワン、システムリサーチ、マイスター、朝日インテクが上昇した。
【市況】日経ジャスダック平均続落、日銀会合の結果控え様子見

日経ジャスダック平均株価は続落した。
前引けは前日比8円44銭安い2450円78銭となった。為替相場で円高・ドル安が進み、新興市場でも投資家心理の改善に歯止めがかかった。日銀の金融政策決定会合の結果が控えていることも重荷になっている。
ジャスダック市場の売買代金は概算で146億円、売買高は4801万株。
個別銘柄ではアスコットが一時ストップ安。EAJ、ニューフレア、アパマンショップ、ユタカ技研、マクドナルドやプロパストが下落した。半面、ダルトン、フルヤ金属、GMOペパボ、インタライフ、セリアは上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、日銀会合の結果控え様子見

東証マザーズ指数は続落した。前引けは前日比20.83ポイント安い890.16だった。
個別銘柄では、エナリスがストップ安。INSPEC、GMOテック、リファインバース、ITM、そーせい、リファインV、サイバダインが下落した。一方で、ウェルスマネ、エスティック、JIGSAWやフリークアウト、BEENOS、UNITEDは上昇した。