【オープニングコメント】
29日の東京株式市場は買い先行後、日銀の金融政策決定会合の結果を確認したいとして、様子見気分が広がりそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、1万6100円-1万6800円を想定する
今日に関しては日銀会合の結果しだいというところ。今回は事前の観測などから相当追加緩和への期待が高まっていると想定されることから、どのような結果が出てきても株価が上下に振れる可能性もあり、注意が必要だ。
為替相場は、ドル・円が一時1ドル=103円台の前半まで円高・ドル安が進んだ場面がみられた後、105円台の後半で推移している。仕掛け的な動きにより、神経質な展開となる可能性もありそう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1680万株、買い1210万株で、差し引き470万株の売り越し。売り越しは2営業日ぶり。金額も売り越し。
売りセクターに、銀行、建設、小売、サービス、機械、電機、化学、不動産、薬品、精密、鉄鋼など。買いセクターに、通信、電機、銀行、証券、その他製品、商社、建設、陸運など。
【好材料銘柄】
■サイバネットシステム <4312>
上期経常を一転34%増益に上方修正。
■NVC <3394>
今期経常最高益予想を38%上乗せ。
■システムリサーチ <3771>
株主優待制度を新設。毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード2000円分を贈呈する。
■ランドコンピュータ
8月31日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の3分の1に低下する。
■BEENOS <3328>
連結子会社デファクトスタンダードの東証マザーズ上場が承認された。上場後の同社議決権比率は60.0%。上場にあたり同社保有株式の売り出しは行わない。業績予想の修正が必要な場合は速やかに発表するとしている。
■フリークアウト <6094> [東証M]
今期経常を30%上方修正・最高益予想を上乗せ。8月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
【予定】
29(金)
【国内】
6月消費者物価指数(8:30)
6月失業率・有効求人倍率(8:30)
6月家計調査(8:30)
6月鉱工業生産(8:50)
6月住宅着工件数(14:00)
日銀金融政策結果発表
日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)
黒田日銀総裁会見
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が平成27年度の運用実績と平成26年度末の保有銘柄を発表
《決算発表》
ミライト・ホールディングス、四電工、きんでん、三井製糖、江崎グリコ、ヤクルト本社、日本ハム、綜合警備保障、夢真ホールディングス、アウトソーシング、ぐるなび、セリア、スタートトゥデイ、三越伊勢丹ホールディングス、富士紡ホールディングス、トヨタ紡織、日本調剤、ワコールホールディングス、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、eBASE、Aiming、住友化学、トクヤマ、協和発酵キリン、宇部興産、日本化薬、武田薬品工業、アステラス製薬、持田製薬、みらかホールディングス、第一三共、UMNファーマ、ダスキン、フジ・メディア・ホールディングス、ワタベウェディング、早稲田アカデミー、WOWOW、マンダム、日本板硝子、日本電気硝子、日本カーボン、TOTO、神戸製鋼所、東京鐵鋼、オークマ、牧野フライス製作所、島精機製作所、三菱化工機、栗田工業、日立製作所、西芝電機、ジーエス・ユアサコーポレーション、日本電気、沖電気工業、パナソニック、シャープ、日立国際電気、ソニー、TDK、クラリオン、デンソー、日東電工、三菱重工業、川崎重工業、FPG、富山第一銀行、ヒロセ通商、新明和工業、日信工業、カルソニックカンセイ、アイシン精機、マツダ、豊田合成、黒田電気、グローバルダイニング、HOYA、大研医器、パラマウントベッドホールディングス、アートネイチャー、マーベラス、東京エレクトロン、サンリオ、りそなホールディングス、京都銀行、みずほフィナンシャルグループ、小田急電鉄、京成電鉄、東日本旅客鉄道、日本通運、ヤマトホールディングス、山九、日本郵船、商船三井、日本航空、NTTドコモ、関西電力、東京瓦斯、東京都競馬、帝国ホテル、コナミホールディングス、オートバックスセブン、松屋フーズ、王将フードサービス
【海外】
ユーロ圏4-6月期GDP(18:00)
ユーロ圏6月失業率(18:00)
欧州銀行監督局が銀行ストレステストの結果公表
米4-6月期GDP(21:30)
米7月シカゴ購買部協会景気指数(22:45)
《米決算発表》
メルク、タイコ・インターナショナル、エクソンモービル、シェブロン
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ続落し15ドル安 利益確定売り

【NY概況】
28日のNYダウ平均は小幅ながら4日続落し、前日比15ドル82セント安の1万8456ドル35セントで終えた。
朝方は原油安や主要企業決算を受けて、売り買いが交錯する展開となった。昨日のFOMCで具体的な利上げ時期を示唆する内容が含まれなかったほか、明日の日銀金融政策決定会合の結果を見極めたいとの思惑から手控えムードとなった。
前日夕に好決算を発表した交流サイト(SNS)のフェイスブックなどIT関連株の一角が買われて相場を支えた。
しかしNY原油先物相場がほぼ3カ月ぶりの安値を付け、エクソンモービルなど石油関連株への売りも出た。ダウ平均は午前中に一時103ドルまで下げ幅を広げた。
ダウ平均は引けにかけて下げ幅を縮め、上昇に転じる場面もあった。
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同15.172ポイント高の5154.982と2015年12月1日以来ほぼ8カ月ぶりの高値で終えた。
セクター別では、小売や食品・飲料・タバコが上昇する一方で自動車・自動車部品や電気通信サービスが下落した。
自動車大手のフォード(F)は決算内容が嫌気され、下落。オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は通期の出荷見通しを引き下げ、軟調推移した。四半期決算と同時に1株利益見通しの引き上げを発表した製薬のブリストル・マイヤーズスクイブは材料出尽くし感から売られた。航空機のボーイングや建機のキャタピラー、通信のベライゾン・コミュニケーションズが安い。
一方、クラウド関連企業の買収を発表したITのオラクルは先行きの収益拡大期待から上昇した。増収増益決算を発表したクレジットカードのマスターカードも買われた。前日に大きく上昇したアップルへの買いも続いた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,456.35 -15.82
S&P500種
2,170.06 +3.48
ナスダック
5,154.982 +15.172
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小幅安。9月物は前日比25円安の1万6565円で取引を終えた。28日の大阪取引所の終値に対しては155円上回った。
売りが先行した。その後、日銀が29日の金融政策決定会合で追加の金融緩和策を決めるとの思惑から買いが入り、下げ渋った。この日の9月物の安値は1万6365円、安値は1万6655円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16565 ( +155 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16635 ( +225 )
( )は大阪取引所終値比
【28日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6721.06(-29.37)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は反落。前日終値に比べ29.37ポイント安の6721.06で引けた。前日に1年ぶり高値(終値ベース)を付けた反動で売りが広がり、構成銘柄の約7割が下落した。石油株と銀行株の下げが指数を押し下げた。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10274.93(-44.62)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は反落。終値は前日比44.62ポイント(0.43%)安の10274.93だった。
複数のアナリストが株価目標を引き下げたドイツ銀行が売られた。四半期減益を発表した自動車のフォルクスワーゲンも下落。同業のBMWも下がった。半面、アディダスと鉄鋼のティッセン・クルップは買われた。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4420.58(-26.38)