
【大引け概況】
28日の日経平均株価は反落し、前日比187円98銭安い1万6476円84銭で終えた。
政府の大規模な経済対策に対する期待はあるものの、日銀の金融政策決定会合の結果を明日に控え模様眺め感が強く、総じて買いが手控えられる展開となった。
海外投資家を中心に持ち高調整の売りが出た。円相場の上昇も重荷になり、1日を通じて安い水準で推移した。
市場では材料出尽くしによる株安への警戒が強い。日経平均は下げ幅を200円超まで拡大する場面があった。
外国為替市場で1ドル=104円台に円高・ドル安が進んだ。円買い・ドル売りが優勢になり、輸出関連株の一角が売られた。
もっとも、主要企業の4~6月期決算発表が相次ぐ中、市場予想を上回る内容だった銘柄には積極的な買いが入り、相場全体を下支えした。
また、「ポケモンGOプラス」の発売延期が伝わったこともあって、任天堂をはじめとするポケモン関連株への売り圧力は続いている。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比133.87ポイント安の1万1753.36だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、終値は同14.67ポイント安の1307.00だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆3738億円、売買高は18億9771万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1236と全体の約63%を占めた。値上がりは628、変わらずは106銘柄だった。

個別では、4~6月期の連結営業減益を発表した富士フイルムが売られた。業績下方修正を嫌気して三菱電が後場に急落した。ミツミ電機が急反落、サノヤスホールディングスはきょうもストップ安まで売られる場面があった。任天堂も下値模索が続いている。花王、信越化学工業も軟調だった。
一方、通期純利益を上方修正したアドテストが急伸し、アルプスが業績の回復期待から売買代金を伴い大幅に続伸した。九電工が値を飛ばし、日立ハイテクノロジーズも大きく買われた。東光高岳、スタンレー電気、ステラ ケミファも上昇した。ファンケル、伊藤ハム米久ホールディングスなども高い。
東証2部株価指数は反落した。大引けの2部指数は、前日比20.07ポイント安の4211.15となった。
個別銘柄では、ぷらっと、中央ビルト、マルコ、KIHD、朝日インテクや象印が下げた。一方、阿波製紙が一時ストップ高。ゼニス羽田や共成レンテム、ウイルコHD、ウインテストが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均反落、模様眺めの展開

日経ジャスダック平均株価は反落した。終値は前日比7円22銭安い2459円22銭だった。為替相場が円高・ドル安に振れたことに加え、日銀の金融政策決定会合を前に新興市場も模様眺めの展開となった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で281億円、売買高は6891万株だった。個別銘柄ではフォーサイドがストップ安。アスコットは一時ストップ安と急落し、日本ISK、アパマンショップ、シライ電子、日本ラッド、博展が下落した。
半面、ダルトンがストップ高。マクドナルドやアクモス、プロパスト、エイジス、インターライフ、インテリW、ニューフレアは上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は反落、模様眺めの展開

東証マザーズ指数は反落した。終値は前日比12.66ポイント安い910.99だった。
個別銘柄ではエイティングがストップ安。ミクシィやサイバダイン、インベスC、セラク、じげん、AMBIT、アライドアーキが下落した。一方でウェルスマネがストップ高。そーせい、デザインワン、オンコリスバイオ、ブランジスタ、インテアHD、INSPECは上昇した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したリファインV(6531)は、10時59分に公開価格(1700円)を63%上回る2770円で初値を付けた。午後の取引では利益確定売りが膨らみ、ストップ安水準である初値比18%安の2270円まで下落する場面もあった。終値は初値比7.9%安の2550円だった。