
【前引け概況】
28日午前の日経平均株価は反落した。
前引けは前日比114円56銭安の1万6550円26銭だった。
前日の反動で利益確定の売り優勢。為替の円高進行を背景に日経平均株価は一時1万6400円台まで売り込まれたが、前場後半は下げ渋った。
好業績銘柄の上昇などが投資心理の悪化に歯止めをかけ、徐々に下げ幅を縮小した。
日銀による追加金融緩和の思惑は継続しており、売りに慎重な雰囲気も強かった。前引けにかけては円相場が1ドル=105円台前半に下げ渋ったため、輸出関連銘柄も買い戻された。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆1099億円だった。売買高は9億1138万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1385と全体の71%を占めた。値上がりは455、変わらずは123だった。

個別では、主力の複合機関連事業が苦戦し、4~6月期の連結営業利益が前年同期比24%減となった富士フイルムが大幅に反落した。花王やOLCなど内需関連の一角も安い。4~6月期の連結決算で最終損益が245億円の赤字となった任天堂は売買を伴って続落した。シー・ヴイ・エス・ベイエリア、ホシデン、ミネベアなどの下げも目立つ。さくらインターネット、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなども安い。
一方、SUMCOが上昇、NTNも買われた。九電工が値を飛ばし、アドテストや東エレクなど半導体関連の上げが目立つ。ミスミグループ本社が大幅高、不動テトラも高い。
東証2部株価指数は反落した。前引けの2部指数は、前日比17.85ポイント安の4213.37となった。個別銘柄では朝日インテク、象印、KIHD、中央ビルト、日アビオ、マルコが売られた。 一方、ゼニス羽田、共成レンテム、阿波製紙、イトーヨーギョーが買われた。
【市況】日経ジャスダック平均反落、投資家心理の悪化により売り優勢

日経ジャスダック平均株価は反落した。前引けは前日比5円78銭安い2460円66銭となった。米国の利上げ観測後退で為替相場が円高・ドル安に振れ、新興市場でも投資家心理の悪化により売りが優勢となった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で165億円、売買高は4067万株。個別銘柄ではマクドナルドやフォーサイド、アスコット、シライ電子、アパマンショップが下落した。半面、ダルトンがストップ高。アクモスやプロパスト、平田機工、インターライフ、エイジス、インテリW、ニューフレアは上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は反落、投資家心理の悪化により売り優勢

東証マザーズ指数は反落した。前引けは前日比8.26ポイント安い915.39だった。
個別銘柄ではエイティング、ミクシィやサイバダイン、バーチャレクス・コンサルティング、AMBIT、セラク、じげんも売られた。一方で、INSPEC、AWSHD、デザインワン、オンコリスバイオ、そーせい、ブランジスタ、インソースは上昇した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したリファインV(6531)は、10時59分に公開価格(1700円)を63%上回る2770円で初値を付けた。午前の終値は初値比6.0%安の2603円だった。