【オープニングコメント】
28日の東京株式市場は模様眺めのもみ合い展開になりそう。
日経平均株価の予想レンジは、1万6500円-1万6800円を想定する。
シカゴ225先物は円建てが大証日中終値と比べて120円安の16590円、ドル建てが65円安の16645円で取引を終えた。FOMCの内容に特段のサプライズはなく、米国株も波乱のない動き。市場の注目はあすの日銀金融政策決定会合に注がれる内容を見極めたいとして、手控えムードが広がることもありそう。
ただ、安倍首相が27日の講演で「経済対策の事業費は28兆円超になる」と発言しており、政策への期待感が下支えになるとみられる。
主要外国証券経由の注文動向は、売り400万株、買い520万株で、差し引き120万株の買い越し。買い越しは3営業日ぶり。金額も買い越し。
売りセクターに、不動産、小売、化学、空運、情報通信、電機、不動産など。買いセクターに、自動車、電機、機械、通信、REIT、サービス、食品、小売など。
【好材料銘柄】
■大日本住友製薬 <4506>
4-6月期(1Q)経常は2.7倍増益で着地。
■タカラバイオ <4974>
4-6月期(1Q)経常は3倍増益で着地。
■インテリジェント ウェイブ <4847>
前期経常を35%上方修正。
■アクモス <6888>
前期経常を2倍上方修正。
【予定】
28(木)
【国内】
日銀金融政策決定会合(~7/29)
2年国債入札
《決算発表》
大東建託、パナホーム、GCAサヴィアン、エス・エム・エス、不二家、新日鉄住金ソリューションズ、味の素、ハウス食品グループ本社、ヒューリック、MonotaRO、野村不動産ホールディングス、TIS、enish、日本合成化学工業、積水化学工業、アイカ工業、野村総合研究所、Jストリーム、ドリームインキュベータ、花王、生化学工業、オリエンタルランド、ヤフー、コニカミノルタ、小林製薬、MARUWA、新日鉄住金、大阪製鉄、日立金属、大阪チタニウムテクノロジーズ、フジクラ、ツガミ、ニューフレアテクノロジー、ペガサスミシン製造、小松製作所、アイチコーポレーション、三菱電機、富士電機、マキタ、芝浦メカトロニクス、オムロン、富士通、セイコーエプソン、アンリツ、フォスター電機、日立マクセル、本多通信工業、双信電機、新光電気工業、京セラ、村田製作所、日野自動車、カッパ・クリエイト、三菱鉛筆、三井住友トラスト・ホールディングス、SBIホールディングス、アコム、日立キャピタル、野村ホールディングス、日本取引所グループ、マネックスグループ、ゴールドクレスト、アパマンショップホールディングス、東武鉄道、阪急阪神ホールディングス、日立物流、日本テレビホールディングス、大阪瓦斯、カプコン、SCSK、アイネス、ソフトバンクグループ
【海外】
米7年国債入札
独7月消費者物価指数速報値
米7月カンザスシティ連銀製造業活動(00:00、7/29)
《米決算発表》
インターナショナル・ペーパー、スキャナ、ダウ・ケミカル、ベーカー・ヒューズ、フォード・モーター、CMEグループ、マスターカード、アマゾン・ドット・コム、ベリサイン、KLAテンコー、アルファベット、ファーストエナジー
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ3日続落し1ドル安 ハイテク決算やFOMCを好感

【NY概況】
27日のNYダウ平均は小幅に3日続落し、前日比1ドル58セント安の1万8472ドル17セントで終えた。
主要ハイテク決算が好感され、買いが先行した。その後はFOMCの発表を控えて上げ幅を縮小した。注目のFOMCでは賛成多数で政策金利が据え置かれ、米経済見通しに対する短期的なリスクが後退、雇用情勢が改善したとの認識を示した。
取引終了にかけて幅広い銘柄に売りが出た。米連邦公開市場委員会(FOMC)後は買いが優勢となった。声明で追加利上げの時期について明確な見通しを示さず、米連邦準備理事会(FRB)が追加利上げには慎重に臨むとの見方が買い安心感につながったが、勢いは続かなかった。
アップルが前日発表の四半期決算を材料に6%強の急伸。半面、飲料のコカ・コーラやマクドナルドが大幅に下げ、相場の下押し圧力になった。コカ・コーラは朝方発表した四半期決算で売上高が予想に届かなかったことが売り材料視された。
朝方発表の6月の米耐久財受注額は前月比4%減と、市場予想(同1.4%減)より大きく落ち込んだ。最近の米景気への楽観論に水を差した。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比29.763ポイント高の5139.810で終え、昨年12月4日以来ほぼ7カ月半ぶりの高値を連日でつけた。
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で食品・飲料・タバコや運輸が下落した。
航空機メーカーのボーイング(BA)は赤字決算となったが、予想よりも悪化せず、買われた。ダウ銘柄ではアップルのほか建機のキャタピラーの上げが目立った。
医療保険大手のアンセムは4~6月期の採算悪化を嫌気した売りが優勢となった。菓子大手のモンデリーズ・インターナショナルは4~6月期決算で売上高が急減し、業績低迷が続くとの懸念から売られた。
マイクロソフトやスポーツ用品のナイキ、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,472.17 -1.58
S&P500種
2,166.58
ナスダック
5,139.810 +29.763
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。9月物は前日比205円高の1万6590円で取引を終えた。27日の大阪取引所の終値に対しては120円下回った。
日本の大型経済対策や日銀の追加金融緩和への期待から買われた。円安も支援材料となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を受け、市場では米連邦準備理事会(FRB)は追加利上げを急がないとの見方が強まって米株とともに買われた。この日の9月物高値は1万6825円、安値は1万6430円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16590 ( -120 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16645 ( -65 )
( )は大阪取引所終値比
【26日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6750.43(+26.40)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は続伸。前日終値に比べ26.40ポイント高の6750.43で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。好業績を発表した銘柄が指数をけん引したほか、金融関連株、鉱業株の上昇も奏功し、2015年8月以来の高値(終値ベース)水準で引けた。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10319.55(+71.79)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は続伸。終値は前日比71.79ポイント(0.7%)高の10319.55だった。
自動車株が上昇。1~6月のグループの世界販売台数が前年同月比で増加したフォルクスワーゲンが高かった。一方、化学のBASFや電力株が下落。4~6月期の減益決算を発表したドイツ銀行も小幅安。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4446.96(+52.19)