
【大引け概況】
27日の日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、前日比281円78銭高の1万6664円82銭で終えた。
前日の米国株市場はNYダウが小幅安となったものの、為替が円安に振れ、これを好感するかたちで買いが先行して始まった。その後、来月早々にもとりまとめられる見通しの政府の経済対策への期待や28、29日に行われる日銀の金融政策決定会合での追加緩和への期待感から目先筋の売りを吸収した。
政府の経済対策が市場の想定より大型になるとの観測も広がり相場を押し上げた。
後場寄りには海外メディア経由で政府が50年債の発行を検討していると報じられたことが、ヘリコプターマネー政策を連想させ、為替の急激な円安を背景に日経平均は一時400円以上の上昇をみせ、1万6800円台まで買われる場面があった。
JPX日経インデックス400は反発し、前日比137.12ポイント高の1万1887.23で終えた。東証株価指数(TOPIX)は4日ぶりに反発した。
業種別TOPIXは全33業種中26業種が上昇した。「化学」や「輸送用機器」「非鉄金属」の上げが目立った。半面、「その他製品」や「卸売業」「水産業」などは下落した。
東証1部の売買代金は2兆5343億円で、売買高は22億3908万株だった。値上がり銘柄は1403と全体の7割を超え、値下がりは457、変わらずは108、比較できずは2だった。

個別では、円安好感でトヨタ自動車、マツダや富士重など自動車株は軒並み上昇した。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGのメガバンクもそろって上げ、前日に発表した16年4~6月期決算で連結営業利益が増加した信越化が商いを伴って買われた。ファストリやファナック、ソフトバンクなど値がさ株も上げた。アップル決算を受け日東電やTDK、アルプスも高い。
半面、任天堂が商いを伴って反落、売買代金はきょうも群を抜いている。サノヤスホールディングス、Hameeがストップ安、エレコムも急落するなどポケモン関連株の下げが目立った。伊藤忠が大幅安となり、花王、NTTドコモ、JTが下げた。
東証2部株価指数は反発した。ゼニス羽田、象印、システムソフが上げた。半面、松尾電、朝日インテク、FDKが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均反発、政策期待で心理改善

日経ジャスダック平均株価は反発した。終値は前日比1円78銭高い2466円44銭だった。東証1部の大型株が上げ幅を広げたため、新興企業向け株式市場でも運用リスクを取る動きが優勢になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で370億円、売買高は8517万株だった。
個別銘柄では博展、フォーサイド、アスコット、日本アイエスケイ、アパマンショップがストップ高。サンキャピタル、ぱど、プロパスト、日本ラッド、セリアが上昇した。
半面、ポケモン関連として物色されていたマクドナルドは3日続落した。リプロセルやシライ電子、パレモ、インフォコム、総合商研は下落した。
【市況】東証マザーズ指数は反発、政策期待で心理改善

東証マザーズ指数は反発した。終値は前日比4.48ポイント高い923.65だった。
個別銘柄ではインベスターズC、グローバルウェイがストップ高。米子会社を設立すると発表したサイバダインや新たなスマートフォン向けゲームを配信すると公表したミクシィなどが上昇した。AMBIT、セラク、バーチャレクス・コンサルティング、AWSHDも買われた。
一方、そーせいやモブキャス、トレンダーズ、PSS、インソース、AppBank、sMedioが下落した。