
【前引け概況】
26日午前の日経平均株価は3日続落した。
前引けは前日比257円41銭安の1万6362円88銭だった。
朝方から売り優勢の流れで続急落となった。日経平均は参院選後に急速に上値を追ったものの、足もとは利益確定売り圧力が強まっており、今週末の日銀金融政策決定会合を控え買いに慎重なムードが漂っている。
外国為替市場で円相場が1ドル=104円台後半まで円高・ドル安に振れ、輸出企業の採算改善期待が後退した
東証1部の7割超が下げ、投資家が運用リスクを避ける動きが広がった。円高が進むと歩調を合わせて輸出関連株を中心に売り圧力が強まり、日経平均も下げ幅を広げた。
市場では「政府の経済対策の規模が膨らまないとの落胆から短期で売買を繰り返すヘッジファンドなどが持ち高を落とした」との指摘もある。
26日付の日本経済新聞では、政府は「今年度2次補正予算や来年度予算案などの数年間の予算総額を6兆円程度に積みます方向で調整する」と報じていた。
JPX日経インデックス400は反落し、東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆693億円、売買高は9億2305万株。東証1部の値下がり銘柄数は1504、値上がりは352、変わらずは111だった。

個別では、トヨタや富士重、マツダなど自動車株の一角が売られた。売買代金トップの任天堂は連日で安い、売り一巡後は下げ渋っている。三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも安い。シー・ヴイ・エス・ベイエリアが急反落、東芝、JSRなどの下げも目立っている。
一方、前日の米国市場で傘下のスプリントの業績底入れに対する期待が広がったソフトバンクが上げた。前日に2016年4~6月期決算と大規模な自社株買いを発表したメルコが高い。サイバーエージェントもしっかりした動き。ホシデン、さくらインターネット、イーレックス、日新電機などが買い人気を集めた。
東証2部指数は反落した。前引けの2部指数は、前日比19.14ポイント安の4214.84となった。
個別銘柄ではイトーヨーギョー、くろがね工作所、象印、FDK、大盛工が売られた。一方、倉庫精練、松尾電機が一時ストップ高。ゼニス羽田、朝日インテク、リード、MCJ、イワキポンプが買われた。
【市況】日経ジャスダック平均反落。利益確定の売り

午前終値は前日比10円04銭安の2465円51銭だった。26日の日経平均株価の下落で投資家心理が悪化し、新興企業向け市場でも利益を確定する売りが出た。
ジャスダック市場の売買代金は概算で197億円、売買高は3713万株だった。
個別銘柄ではマクドナルド、日本テレホン、モジュレ、デュアルタップ、ソフトフロント、テックファームHDが下落した。半面、フォーサイド、リプロセルがストップ高。日本ラッド、平田機工、コスモ・バイオ、IPS、NICが上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は反落、利益確定の売り

東証マザーズ指数は反落した。午前終値は前日比13.58ポイント安の916.65だった。
個別銘柄では時価総額の大きいそーせいやミクシィのほか、シリコンスタが下落した。モバファクがストップ安。インソースは一時ストップ安と急落し、AppBank、PCNET、PSSなどが売られた。
一方で、sMedio、DDS、エボラブルA、ベガコーポ、インフォテリは上昇した。