【オープニングコメント】
26日の東京株式市場は、模様眺め気分が広がりそうだ。
前週までの2週間で急ピッチな上昇をみせていることで投資家は戻り売りスタンス。FOMCや日銀金融政策決定会合を控えて方向感に乏しい展開だろう。
日経平均株価の予想レンジは、1万6400円-1万6700円を想定する。
為替相場は、ドル・円が1ドル=105円台の後半と円高に振れている。為替動向に神経質な展開となることも想定され、消去法的に内需系の小型株に物色の矛先が向かう可能性もある。
ここまで任天堂がけん引した株高の流れを切らさないよう、新たな柱が出てくることが期待される。政策期待から建設株、リバウンド期待から直近売られたゲーム株、関連銘柄に動意が見られた自動運転などのテーマに注目しておきたい。
主要外国証券経由の注文動向は、売り620万株、買い450万株で、差し引き170万株の売り越し。売り越しは12営業日ぶり。金額は買い越し。
売りセクターに、自動車、その他製品、銀行、通信、情報通信、化学、建設、電機など。買いセクターに、機械、通信、サービス、小売、REIT、銀行、建設、電機など。
【好材料銘柄】
■メルコ <6676>
発行済み株式数(自社株を除く)の15.61%にあたる300万株(金額で80億円)を上限に自社株買いを実施する。4-6月期(1Q)経常は20%増益で着地。
■フォーサイド <2330>
中国最大のインターネットポータルサイト「新浪(sina)」、中国最大のSNS「微博(weibo)」の広告販売代理店事業を開始。新浪、微博の日本における独占販売権を持つ新浪国際・日本グループと指定代理店契約を結んだ。
■ラクオリア創薬 <4579>
中国で選択的ナトリウムチャネル遮断薬の物質特許の一つアリールアミド誘導体の特許を取得。世界五大特許庁(日本・米国・欧州・韓国・中国)で特許が成立。
■エボラブルアジア <6191>
光通信 <9435> と業務提携。光通信に紹介料を支払い顧客紹介を受ける。また、光通信を割当先に第三者割当による募集新株予約権を発行。
【予定】
26(火)
【国内】
6月企業向けサービス価格指数(8:50)
40年国債入札
《決算発表》
日清製粉グループ本社、エムスリー、信越化学工業、四国化成工業、栄研化学、JCRファーマ、さくらケーシーエス、総合メディカル、富士通コンポーネント、SMK、日本車輌製造、シマノ、キヤノン、蝶理、コメリ、関西アーバン銀行、オリックス、松井証券、大京、セゾン情報システムズ
【海外】
FOMC(~7/27)
米5月S&Pケース・シラー住宅価格指数(22:00)
米6月新築住宅販売件数(23:00)
米7月リッチモンド連銀製造業指数(23:00)
米7月CB消費者信頼感指数(23:00)
米5年国債入札
《米決算発表》
フリーポート・マクモラン、イーライリリー・アンド・カンパニー、マクドナルド、ユナイテッド・テクノロジーズ、バレロ・エナジー、レイノルズ・アメリカン、アンダーアーマー、ベライゾン・コミュニケーションズ、キャタピラー、3M、アップル、ジュニパーネットワークス
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】反落 NYダウ77ドル安 利益確定売り

【NY概況】
25日の米株式相場は反落した。NYダウ工業平均は前週末比77ドル79セント安の1万8493ドル06セントで終えた。
相場上昇が続き、過去最高値圏で推移しているため、利益確定売りが出やすかった。
今週に発表される企業決算や連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀金融政策決定会合の内容を見極めたいとの思惑から、利益確定の売りが先行。原油安も嫌気され、終日軟調推移となった。
原油先物相場が一時3カ月ぶりの安値まで下げ、シェブロンやエクソンモービルなどの石油関連株が売られたことも重荷だった。あすの取引終了後に決算を発表するアップルも安かった。
ナスダック総合株価指数は同2.534ポイント(0.0%)安の5097.628で終えた。
セクター別では、耐久消費財・アパレルや半導体・半導体製造装置が上昇する一方でエネルギーやヘルスケア機器・サービスが下落した。
検索サイトのヤフー(YHOO)はネット事業を通信会社のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)に48億ドルで売却合意したものの、下落した。映画館チェーンのカーマイク・シネマズを買収すると発表したAMCエンターテインメントも下げ、カーマイクにも売りが出た。医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズ(GILD)はマーケット終了後に4-6月期決算を発表、一株利益、売上高ともに予想を上振れた。
決算で売上高が市場予想を上回ったソフトバンク傘下のスプリントが急伸した。
ダウ平均の採用銘柄ではスポーツ用品のナイキや化学のデュポン、IBMなども上げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,493.06 -77.79
S&P500種
2,168.48
ナスダック
5,097.628 -2.534
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小反落した。9月物は前週末比50円安の1万6560円で取引を終えた。25日の大阪取引所の終値を50円下回った。円高と米株安が相場を下押した。
週内に米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀の金融政策決定会合を控え、市場では取引手控えムードが強かった。この日の9月物安値は1万6520円、高値は1万6760円だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16560 ( -50 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16615 ( +5 )
( )は大阪取引所終値比
【22日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6710.13(-20.35)
ロンドン株式市場のFTSE100種総合株価指数は小反落。前週末終値に比べ20.35ポイント安の6710.13で引けた。指数に占める比重の高い資源株の下落が響いた。下落銘柄は構成銘柄の約4割にとどまった。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10198.24(+50.78)
フランクフルト株式市場のドイツ株式指数(DAX)は反発。終値は前週末比50.78ポイント(0.5%)高の10198.24と約1カ月ぶりの高値だった。
アディダスや鉄鋼のティッセン・クルップが買われ、DAXを支えた。自動車のフォルクスワーゲンとダイムラー、BMWは堅調に推移した。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4388.00(+6.90)