
【前引け概況】
25日午前の日経平均株価は反発した。前引けは前週末比63円35銭高の1万6690円60銭だった。反発したものの、買い疲れ感から前引けにかけ伸び悩んだ。
円安進行や前週末の米株高を背景に投資家心理が改善し、輸出関連を中心に買いが入った。円相場が1ドル=106円台後半まで下落した場面で、日経平均は上げ幅を150円超まで拡大した。
前週末22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、S&P500種株価指数は過去最高値を更新した。東京市場もこの流れを引き継ぎ、運用リスクをとる動きが先行した。円安による輸出企業の採算悪化懸念の後退も主力株の物色意欲を強めた。
買い一巡後は伸び悩む場面もあった。1万6000円台後半は戻り売り圧力が意識され売りが上値を抑えた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆1218億円、売買高は8億9863万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1304銘柄と全体の66%を占めた。値下がりは525、変わらずは136銘柄だった。

個別では、業績観測報道をきっかけにマツダが急伸したほか、前週末に決算を発表した日電産が大幅高となった。トヨタや日産自が堅調に推移し、村田製やファナック、キーエンスも高い。このほか、ハピネットが高く、アイ・オー・データ機器は一時ストップ高となった。シー・ヴイ・エス・ベイエリアも値幅制限いっぱいに買われた。
一方、任天堂は世界的な人気となっているスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」について、22日に業績に与える影響は限定的と発表して急落した。イマジカ・ロボット ホールディングス、サノヤスホールディングスがストップ安、ホシデン、タカラトミーなどポケモン関連株も利益確定の売りにさらされるものが目立つ。三菱UFJや三井住友FGのメガバンク株も安い。ソフトバンク、KDDI、NTTドコモも下げた。
東証2部株価指数は反発した。
前引けの2部指数は、前週末比29.55ポイント高の4237.56となった。
個別銘柄ではイトーヨーギョー、松尾電機がストップ高。FDKは一時ストップ高と値を飛ばし、エルナー、グロバル社、那須鉄、ゼニス羽田も買われた。半面、GLサイエンス、マルコ、象印、神島化学工業が売られた。
【市況】日経ジャスダック平均反発、運用リスクを取る動き
ジャスダック市場(前引け)=
日経ジャスダック平均株価は反発した。前引けは前週末に比べ9円74銭高い2480円47銭だった。前週末の米株高を受けて投資家心理が改善。運用リスクを取る動きが新興株市場にも広がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で304億円、売買高は3418万株。
個別銘柄ではバッファロー、アイサンテクノが一時ストップ高。テックファームHD、日本ラッド、昭栄薬品、ビーマップ、FVC上昇した。
半面、モジュレ、日本テレホンが一時ストップ安。先週末に店舗をスマートフォンゲーム「ポケモンGO」の遊び場として提供すると発表したマクドナルドが急落したほか、ユニバーサルやユビキタが下げた。
【市況】東証マザーズ指数は反発、時価総額の大きい銘柄の値上がり

東証マザーズ指数は反発した。前引けは前週末比12.54ポイント高い938.34だった。
個別銘柄では、モバファクがストップ高。PSSは一時ストップ高と値を飛ばし、そーせいやミクシィ、サイバダインなど時価総額の大きい銘柄の値上がりが目立った。sMedio、インソース、エナリス、Gunosyも買われた。半面、Hameeやアップバンク、フリービット、INSPEC、ジェネパは下落した。