<兜町カタリスト>
「決算発表佳境」
週末のNYダウは53ドル高の18570ドルと反発。
S&P500は9.86ポイント高の2175ポイントと過去最高値を更新した。
ただ商いは低調で3市場の売買高は約56億株。
上昇の背景は企業決算との解釈。
AT&Tやベライゾンが上昇した。
トムソン・ロイターの調査。
S&P500種採用企業の2016年第2四半期決算は前年同期比3.0%の減益の見通し。
7月当初の4%減益見通しからは好転した。
500社中125社が第2四半期決算を発表したが利益がアナリスト予想を上回った企業の割合は68%。
売上高がアナリスト予想を上回った企業の比率は54%。
今週は194社が決算発表予定。
中国・成都で開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議。
「あらゆる政策手段を用いることで合意」というのが結論。
金融政策のユーフォリアに包まれた格好で企業業績は減益ながらも悪化はしないという状況。
突発的な事件でも起こらない限り指数の最高値更新は続こうか。
日経平均は16500円超での推移。
週間では約129円の上昇、週足では2週連続で陽線。
7月最終週は日米共に金融政策のスケジュールの週。
先にあるFOMCでは今年の利上げの可能性が焦点。
その後の日銀金融政策決定会合では、追加金融緩和への期待感というのが市場の解釈。
マイナス金利幅の拡大やETF・REITの購入枠拡大への期待感がいつものように満ちている。
しかしG20終了後の会見で黒田日銀総裁。
「金融政策決定会合では物価2%目標の早期達成の観点から金融政策を適切に判断する。
G20ではヘリコプターマネーの議論はまったくなかった」とコメント。
過大な期待感を持つ市場への警鐘ともなった。
今週や金融政策に加え欧州銀行のストレステストやGPIFの運用報告、国内企業決算の発表集中の週。
シカゴ225先物終値は16610円。
高値は16690円。
「17000円は累積売買代金の多い抵抗地帯」という指摘がある。
しかしこれは時間軸の設定でいかようにも変わるもの。
あまり気にしない方が良いかも知れない。
ただ25日線からのかい離がまだプラス4%水準。
そして騰落レシオは131%水準。
この過熱感が上値を重くしている。
もっとも裁定買い残が増加したとはいえ、まだ7841億円。
信用買い残は2兆1000億円台。
需給面は悪くない。
26日下げの特異日。29日上げの特異日の週となる。
夏季休暇の安部首相を追ってみると・・・。
7月18日富士桜カントリーで経団連の御手洗名誉会長、榊原会長、渡文明氏。
19日中華料理「異彩中国菜館湖宮」で増岡鉄鋼ビル専務。
20日富士桜カントリーで増岡鉄鋼ビル専務
21日焼き肉鉄庵で渋谷耕一リッキービジネスソリューション社長、加計学園理事長。
22日富士ゴルフコースで渋谷耕一リッキービジネスソリューション社長、加計学園理事長。
23日富士ゴルフコースで山崎学日本精神科病院協会会長。
ほとんどがおともだち関連に見えるが、日本精神科病院協会会長だけが気にかかる。
あちらもこちらも頑張っている。
土曜の朝のナノキャリアのメール。
「米国BIND Therapeutics 社のオークションへの参加に関するお知らせ」
朝方来たメールはインフォコム(4348)。
中身は「めちゃコミックなどの電子書籍配信サービスで第1四半期売上高が40億円を突破。過去最高を更新!!」
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HMT(6090)・・・動兆
ヒューマン・メタボ・テクノロジーズに注目する。
同社は代謝成分の網羅解析技術で創薬等研究開発を支援。
バイオマーカー探索から診断薬開発も手掛ける。
メタボローム解析の国内受注は順調。
バイオマーカーのうつ病診断キットに期待感。
医師向けサイトのエムスリーあて第三者増資で拡大方向。
(兜町カタリスト櫻井)