【オープニングコメント】
25日の東京株式市場は、もみ合い展開か。
先週末の欧州株はまちまちの動きで、米国株は良好な企業決算を好感して上昇した。シカゴ225先物は円建てが大証日中終値と比べて20円安の16610円、ドル建てが30円高の16660円で取引を終えた。
日経平均株価の予想レンジは、1万6400円-1万6800円を想定する。
日経平均の5日線(前週末22日時点で1万6668円)が意識されそう。直近の価格帯別の出来高をみると、累積出来高の最も多い位置にあり、戻り待ちの売りや押し目買いが交錯し、もみ合う場面が想定される。
全体的には今週前半はFOMCや日銀金融政策決定会合を控え様子見姿勢の強い地合いが想定される。
主要外国証券経由の注文動向は、「5社ベースで、売り840万株、買い1250万株で、差し引き410万株の買い越し。買い越しは11営業日連続。金額(5社ベース)も買い越し。売りセクターに、薬品、食品、機械、鉄鋼、電機、その他製品、食品、不動産など。買いセクターに、電機、自動車、通信、商社、情報通信など」(外資系証券)という。
【好材料銘柄】
■THEグローバル社 <3271> [東証2]
東証が29日付で市場1部に指定替えする。
■川岸工 <5921> [東証2]
今期経常を23%上方修正、配当も4円増額。
■アプリックスIPホールディングス <3727> [東証M]
同社が開発したIoTアナログ半導体が英ARM社のIoT用CPUに対応。海外メーカーの欧州向けパネルヒーターに同社IoTソリューションの搭載を実現。
■sMedio <3913> [東証M]
セキュリティ関連のソフト開発などを手掛けるタオソフトウエアを買収。タオソフトウエアの発行済み株式の52.5%を1.2億円で取得後、残りの株式を株式交換で取得する。
■アクトコール <6064> [東証M]
子会社インサイトがグローバル決済代行のリーディングカンパニーである米フライワイヤーと協業開始。外国人留学生の学費決済と住まいサポートサービスで共同営業を実施。
【予定】
25(月)
【国内】
7月月例経済報告
6月貿易統計(8:50)
《決算発表》
三井ホーム、さくらインターネット、JSR、カイノス、東洋機械金属、メルコホールディングス、KOA、キヤノン電子、信越ポリマー、コクヨ、椿本興業、カブドットコム証券、タカラレーベン、トランコム、メタウォーター、共成レンテム
【海外】
独7月Ifo景況感指数(17:00)
米2年国債入札
米7月ダラス連銀製造業活動指数(23:30)
米大統領選挙民主党全国大会で党候補を正式指名(~7/28)
《米決算発表》
テキサス・インスツルメンツ、イーストマンケミカル
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ反発し53ドル高 S&P500は最高値

【NY概況】
22日のNYダウ平均は反発した。終値は前日比53ドル62セント高の1万8570ドル85セントだった。
朝方は決算内容を受けて売買が交錯する展開となり、小動き。その後、通信セクターが選好され、上昇したものの、ドイツ・ミュンヘンで起きた銃撃事件を受けて投資家心理が悪化しており、上値の重い展開となった。
米企業業績や米景気への先行き期待が根強く、相場の自律反発を狙った買いが入りやすかった。ただ、来週に重要イベントを控え、積極的な取引を見送る投資家も多かった。
ダウ平均の週間の上げ幅は54ドルだった。4週続けての上昇となり、2月中旬から3月中旬まで5週連続で上げた以来の長さとなった。
来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれるため、今後の金融政策を占ううえで声明の内容を見極めたいとする指摘は多い。加えてアップルやグーグルを傘下に持つアルファベット、フェイスブックなど大手ハイテク企業の決算発表が控えることも手控えムードに拍車をかけた。
ナスダック総合株価指数も反発。同26.258ポイント高の5100.162で終え、2015年12月29日以来およそ7カ月ぶりの高値を付けた。
S&P500種株価指数も反発し過去最高値を更新した。
セクター別では、電気通信サービスや運輸が上昇する一方で資本財やテクノロジー・
ハード・機器が下落した。
通信会社のベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)はヤフーのネット事業の売却を巡る最終入札で最有力と報じられ、堅調推移。米ヤフーも買われた。
前日夕に強気の業績見通しを示した半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が急伸。アルファベットやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムも上昇した。
決済大手ペイパルが安い。前日夕にクレジットカードのビザとの提携を発表し、時間外取引では買われた場面があった。しかし、一部のアナリストからペイパルの業績に対する提携の貢献度を疑問視する声が出ると売りが優勢となった。
複合企業のハネウェル・インターナショナル(HON)は通期の売上高見通しを引き下げ、下落。同業のゼネラル・エレクトリック(GE)は4-6月期決算が大幅増益となったものの、受注が減少したことが嫌気され、小動きとなった。アップルや建機のキャタピラーも下落した。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,570.85 +53.62
S&P500種
2,175.03 +9.86
ナスダック
5,100.162 +26.258
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小幅反発した。9月物は前日比50円高い1万6610円で終え、大阪取引所の終値を20円下回った。円安と米株高を受けて買いが優勢だった。ただ、新たな取引材料に乏しく、円相場をにらんだ動きにとどまった。この日の9月物の高値は1万6690円、安値は1万6535円。週末を控え取引は低調だった。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16610 ( -20 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16660 ( +30 )
( )は大阪取引所終値比
【22日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6730.48(+30.59)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は反発。前日終値に比べ30.59ポイント高の6730.48で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。携帯電話サービスのボーダフォン・グループと医薬品株が指数上昇に大きく貢献した。
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10147.46(-8.75)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は小反落。終値は前日比8.75ポイント(0.09%)安の10147.46だった。ドイツ銀行とドイツ取引所も下落した。半面、ドイツテレコムと不動産のボノビアは買われた。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4381.10(+4.85)