
【大引け概況】
22日の日経平均株価は反落し、前日比182円97銭安の1万6627円25銭で終えた。
前日の米国株市場でNYダウが10日ぶりに反落、これまで東京市場は米国株の強さに引っ張られてきた部分もあり、米株安を受けて主力株をはじめ総じて上昇ムードが一服した。
円相場が1ドル=105円台に上昇し、輸出企業の採算改善期待がいったん後退した。後場は下げ幅を240円強まで拡大する場面があった。
日銀の黒田東彦総裁が21日夕、英国放送協会(BBC)のラジオ番組で日銀が財政資金を直接手当てする「ヘリコプターマネー」に否定的に見方を示した。
これを受けて円高が進行し、自動車など輸出関連株への売りを促した。週末とあって、午後は持ち高調整を目的とした売りも出やすかった。
半面、一部の投資家の間では政府や日銀の政策対応への期待が根強いといい、下値では買いが入った。
JPX日経インデックス400は9営業日ぶりに反落し、終値は前日比118.57ポイント安の1万1914.59、東証株価指数(TOPIX)は反落し、終値は同11.88ポイント安の1327.51だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆4289億円。売買高は15億9104万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1322と全体の7割弱を占めた。値上がりは515、変わらずは131銘柄だった。

個別では、トヨタや日産自、富士重など自動車株への売りが目立った。大和や野村など証券株、三菱UFJや三井住友FGなどメガバンク株も下げた。ファーストリテイリングが売られ、ソニーや村田製、日電産なども安い。サイバーエージェントが急落、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、コロプラが大幅安、アルプス電気、SUMCOも下落した。
世界的な人気となっているスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の日本配信を22日に始めた任天堂は後半伸び悩んだものの過去最高記録に迫る7260億円の売買代金をこなし小幅続伸で終えた。東証1部全体の約3割を占めた。
ポケモン関連とされるハピネット、サノヤスホールディングス、エスケイジャパンがストップ高、イマジカ・ロボットホールディングスが9日続伸したほか、小野薬の上げが目立った。シー・ヴイ・エス・ベイエリア、リンクアンドモチベーションなども値を飛ばした
東証2部株価指数は小幅ながら4日ぶりに反落した。大引けの2部指数は、前日比1.86ポイント安の4208.01となった。
個別銘柄ではDNA研、ゼニス羽田、神島化学工業、スガイ化学工業、象印、ラオックスが下げ、一方、FDK、くろがね工作所がストップ高。イトーヨーギョー、郷鉄工所、リテールパートナーズ、MCJ、朝日インテクが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均4日ぶり反落、マクドナルド株の取引活況

日経ジャスダック平均株価は4日ぶりに反落した。終値は前日比3円88銭安い2470円73銭だった。
日経平均株価の下落が嫌気され、新興企業向け市場でも利益確定売りが優勢だった。ただ、マクドナルド株の取引が活況化し、市場全体の売買代金が引けにかけて増加。資金の回転が効いているため個人投資家の心理悪化が和らぎ、高値引けとなった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で791億円、売買高は8501万株だった。
個別銘柄では、ユニバーサルやアビックス、セプテニHD、ピクセル、IGポート、ユビテックが下落した。半面、テックファームHD、デジタルデザイン、シライ電子がストップ高。日本テレホン、フロイント、スパンクリート、マクドナルド、セリアは上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は反落

東証マザーズ指数は反落した。終値は前日比9.67ポイント安い925.80だった。
個別銘柄ではBEENOS、ITM、アライドアーキ、そーせい、ミクシィ、サイバダインが下落した。
一方、Trends、インソース、PSSがストップ高。Hameeやアップバンク、シリコンスタジオ、カヤック、UNITED、CRIミドル、フリービットが上昇した。
ジャスダック市場に新規上場したデュアルT(3469)は、13時59分に公開価格(1110円)の2.3倍となる2520円で初値を付けた。その後は利益確定売りが進み、終値は初値比で制限値幅の下限(ストップ安水準)となる2020円だった。