
【前引け概況】
22日午前の日経平均株価は反落した。前引けは前日比150円21銭安の1万6660円01銭だった。
前日の米国株市場でNYダウが10日ぶりに反落したことや、外国為替市場で1ドル=105円台後半に円高が進行したことで主力株中心に利益確定の売りが先行した。
東証1部全体の8割弱が下げ、幅広い銘柄が売りに押された。
大型の経済対策期待から前日まで上げが目立っていた建設株などが下落した。日銀の黒田東彦総裁が21日、英国放送協会(BBC)のラジオ番組で、財政資金を日銀が直接手当てする「ヘリコプター・マネー」に否定的に見解を示し、株安・円高を招いたとの指摘もあった。日経平均は下げ幅を200円超に拡大する場面があった。
一方、政府の経済対策や日銀の追加緩和への期待は根強く、積極的に売り込む動きも限定だった。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)はそれぞれ反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1超2753億円、売買高は8億1180万株。東証1部の値下がり銘柄数は1436、値上がりは389、変わらずは138だった。

世界各国で人気のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の配信が日本でも22日に始まり、任天堂が買いを集めた。任天堂の午前の売買代金は4396億円と、東証1部全体の3割超を占めた。また、ポケモン関連株が躍進した。イマジカ・ロボット ホールディングスが急騰したほか、サノヤスホールディングスがストップ高買い気配、ハピネットも値を飛ばした。
個別では、主力のトヨタや三菱UFJ、三井住友FGが安い。武田の子会社の買収を提案すると伝わった富士フイルムは小幅に下げた。このほかカジノ関連でオーイズミ、日本金銭機械なども大幅高。
一方、21日に鉱山用機械大手の米ジョイ・グローバルを買収すると発表したコマツが上げた。2016年1~6月期の連結決算(国際会計基準)が前年同期比5%増の315億円だった中外薬も高い。サイバーエージェントが急落、ゲンキー、ガンホー・オンライン・エンターテイメントも大幅安となった。ファーストリテイリングも安い。
東証2部株価指数は4日ぶりに反落した。前引けの2部指数は、前日比18.23ポイント安の4191.64となった。
個別銘柄では神島化学工業、DNA研、ゼニス羽田、コメ兵、象印、ローツェ、Jミートが下げ、イトーヨーギョー、くろがね工作所、郷鉄工所、リテールパートナーズ、MCJ、アルプス物が上昇した。
【市況】日経ジャスダック平均反落、利益確定売り優勢

日経ジャスダック平均株価は4日ぶりに反落した。前引けは前日比9円71銭安い2464円90銭となった。新興企業向け市場でも利益を確定する売りが優勢となっている。
ジャスダック市場の売買代金は概算で493億円、売買高は5254万株。
個別銘柄ではIGポート、アビックス、フジタコーポ、ユニバーサルや平田機工、ユビキタが下落した。半面、日本テレホンがストップ高。インターライフ、マクドナルド、テックファム、セプテニHD、フロイントが上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は反落、利益確定売り優勢

東証マザーズ指数は反落した。前引けは前日比13.96ポイント安い921.51だった。
個別銘柄では同市場の主力銘柄であるそーせいやミクシィ、サイバダインが下落した。ITM、AWSHD、モバファク、あんしん保証など売られた。
一方で、AppBankがストップ高。Hamee、モブキャス、PSS、カヤック、UNITED、Trends、MDVは上昇した。