
【前引け概況】
21日午前の日経平均株価は反発し、前日比175円49銭高の1万6857円38銭で前場を終えた。
前日の欧米株が総じて高かったことを受けて買いが優勢となった。政府の経済対策や日銀の追加緩和期待が底流しているほか、為替相場が1ドル=107円台に入るなどドル高円安基調にあることも主力株中心に物色資金を引き寄せた。
「円高への警戒が根強く出遅れていた自動車、鉄鋼、海運などに買いが入りやすい」という。
政府が月内にもまとめる新たな経済対策は20兆円規模と、10兆円超とされていた規模から膨らむと報じられたことも追い風になった。ただ民間事業や財政投融資によるかさ上げが大きく、株式相場への影響を慎重にみる声もあった。
JPX日経インデックス400は続伸し、東証株価指数(TOPIX)は反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆3017億円、売買高は10億6718万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1143と全体の約58%を占めた。値下がりは672、変わらずは151銘柄だった。

個別では、前日に初押しを入れた任天堂が大幅に上昇した。2016年4~6月期が減益決算だった安川電は「悪材料出尽くし」との見方から大幅高となった。
為替の円安基調を背景にトヨタ自動車も堅調。ファーストリテイリングの上昇も目立つ。イマジカ・ロボット ホールディングス、ミツミ電機は一時ストップ高に買われた。
パナソニックと日立が上がり、三菱ケミHDとクボタの上げも大きかった。
一方、小野薬と塩野義は下落し、JR東日本も軟調。大ガスとKDDIは下げた。
JAC Recruitmentが大幅安となったほか、イーレックス、フルキャストホールディングスなども下落した。
東証2部株価指数は続伸した。前引けの2部指数は、前日比13.8ポイント高の4206.38となった。
個別銘柄ではイトーヨーギョー、くろがね工作所がストップ高。郷鉄工所、桜島埠頭、マミヤオーピー、ゼニス羽田、象印、ローツェが買われた。半面、日鋳造、神島化学工業、マルコ、日本ケア、朝日インテクとRVHが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均続伸 マクドナルドの取引活況

日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前日比6円75銭高い2473円67銭となった。話題の「ポケモンGO」とのコラボを発表したマクドナルドが商いを伴う大幅高となり、売買代金は市場全体の半分以上を占めた。マクドナルドの売買代金は255億円と、ランキング2位のアビックスの約21倍に膨らんだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で403億円、売買高は5614万株。
個別銘柄では、テックファームHDがストップ高。ピクセルは一時ストップ高と値を飛ばし、
マクドナルド、アビックス、パレモ、インターライフ、ユニバーサルが上昇した。
半面、セリアやエンジャパン、セプテニHD、ドーン、シダーは下落した。
ジャスダック市場に新規上場したデュアルT(3469)は買い気配が続いている。前引け時点の気配値は公開価格(1110円)より71%高い1894円だった。
【市況】東証マザーズ指数は反発、APLIXなどが一時ストップ高

東証マザーズ指数は反発した。前引けは前日比0.64ポイント高い935.22だった。
個別銘柄では、Hamee、APLIX、フリービットが一時ストップ高、そーせい、アップバンク、イード、オイシックス、DMPが上昇した。
一方で、ミクシィやサイバダイン、農業総研、セラク、Bガレジ、エニグモ、キャリアは下落した。
東証マザーズ市場に新規上場したインソース(6200)は、10時46分に公開価格(520円)を56%上回る810円で初値を付けた。午前の終値は864円だった。