
【前引け概況】
20日午前の日経平均株価は反落した。
午前の終値は前日比120円41銭安の1万6602円90銭だった。
前日の欧州株式市場が総じて軟調だったほか、米国でもNYダウは小幅続伸で最高値を更新したものの上値が重く、6日続伸で1600円あまり上昇し、短期的な相場の過熱感の高まりを背景に幅広い銘柄に目先の利益を確定する目的の売りが出た。
外国為替市場では取引時間中にやや円高に振れ、1ドル=106円台を割り込んだことも輸出株中心に売りを誘発した。業種別では建設、不動産などの内需株の一角に買いが集まっている。
トヨタなど主力の輸出関連株が総じて下落したほか、三菱UFJなどメガバンクが軒並み売られた。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が、スマートフォン(スマホ)向けゲーム「ポケモンGO」の日本での配信について「早ければ20日にも始まる」との関係者の観測を伝えたが、任天堂は商いを伴って急落した。
JPX日経インデックス400も反落し、前日比54.85ポイント安の1万1885.13で終えた。東証株価指数(TOPIX)も反落した。
業種別TOPIXは33業種中27業種が下落した。「その他製品」や「鉄鋼業」「証券商品先物」の下落が目立った。半面、「陸運業」や「建設業」などが上昇した。
前引けの東証1部の売買代金は1兆2462億円、売買高は8億7832万株、東証1部の値下がり銘柄数は1292、値上がりは546、変わらずは130だった。

個別では、任天堂が4日ぶりに急反落し値下がり率トップ、ホンダやマツダなど自動車株が下げ、野村や大和など証券株にも利益確定売りが優勢になった。Vテクが売られ、ソニーや日立、ファナックも下げた。ファストリが安く、イマジカロボやディーエヌエ、タカラトミー、マーベラス、第一屋製パンなどポケモン関連とされる銘柄の一角にも売りが出た。
半面、前日に急落したソフトバンクが買われ、上場3日目のLINEも上昇。NTTやNTTドコモ、KDDIも買われた。東芝や東エレクも上げた。
JR東日本、住友大阪セメントも買いが優勢だ。エスケイジャパンが3連続ストップ高で目を引く。サノヤスホールディングスも高かった。
東証2部株価指数も反落。前引けの2部指数は、前日比14.79ポイント安の4168.26となった。
個別銘柄では、朝日インテク、RVH、ラオックス、エリア、ジャパンミートが下げた。半面、アピクヤマダ、DNA研、中西製作所、ノダ、ローツェ、ヨネックス、象印が上げた。
【市況】日経ジャスダック平均続伸、新興株の商いは盛り上がりに欠ける

日経ジャスダック平均株価は小幅に続伸した。午前終値は前日比5円97銭高の2463円17銭だった。スマートフォンゲーム「ポケモンGO」と提携すると伝わったマクドナルドをはじめ主力株の上昇が相場を押し上げた。個人投資家の資金は東証1部の銘柄に向かっている面があり、新興株の商いは盛り上がりに欠けた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で336億円、売買高は5501万株だった。
個別銘柄ではIPSがストップ高。シライ電子は一時ストップ高と値を飛ばし、マクドナルドや日本ラッド、シライ電子、ジョルダン、セキチューが上昇した。
半面、フジタコーポ、ビーマップ、内外テック、オールアバウト、ユビキタ、ソフトフロント、FVCが下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、時価総額の上位銘柄売られる

東証マザーズ指数は小幅に5日続落した。午前終値は前日比5.67ポイント安の935.98だった。
個別銘柄ではそーせいやミクシィ、サイバダインといった時価総額の大きい銘柄の値下がりが目立った。他では、モバファク、APLIX、AppBank、カヤックが売られた。
一方、Trendsがストップ高。エボラブルアジアは一時ストップ高と値を飛ばし、Bガレジ、モブキャス、エディア、バーチャレクス・コンサルティング、アカツキは上げた。