
【前引け概況】
19日午前の日経平均株価は続伸した。前引けは前週末に比べて78円32銭高の1万6576円17銭だった。東京市場が3連休中の海外株式相場が総じて堅調に推移し、円相場の下落基調も手掛かりに買いが継続した。
18日のNYダウ平均は連日で過去最高値を更新した。6月の米小売売上高が前月を上回ったほか、主要企業の好業績観測など米景気の減速懸念が一段と後退した。円高の一服による国内企業業績の下振れ懸念の後退や政府の景気対策への期待も追い風になった。市場では「海外投資家の買いも入り始めている」との指摘もあった。
ただ、前週末までの5日続伸でこの間に1400円近い上昇をみせていたことで過熱感が強まっており、当面の利益を確定する売りも目立った。日経平均は朝方に100円超まで上げ幅を拡大したが、その後は伸び悩んだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も小幅に続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆4202億円だった。売買高は9億9747万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1127と全体の57%を占めた。値下がりは683、変わらずは157だった。

個別では任天堂が売買代金を一段と膨らませて続急騰、関連銘柄に位置付けられているイマジカ・ロボット ホールディングス、サノヤスホールディングス、ハピネットなどが揃って値幅制限いっぱいまで上昇、タカラトミーも一時ストップ高を演じ、このほか第一屋製パン、マーベラス、ホシデンなども大幅高とまさに問答無用の“ポケモンGO相場”が繰り広げられている。コマツ、NTTが上昇した。
一方、15日に上場したLINEが下落、ソフトバンクも大きく値を下げ両銘柄で値下がり率の1位と2位を占めるなど明暗を分けた。KLab、日本M&Aセンターなどの下げも目立つ。
東証2部株価指数は反発した。前引けの2部指数は、前週末比1.1ポイント高の4171.79となった。
個別銘柄ではアドバンスクリエ、アピクヤマダ、土木管理試験所、中本パックス、象印が買われた。半面、エリア、C&R社、アイレップ、アルチザ、ラオックスが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均続落、ポケモン関連に資金移動で換金売り

日経ジャスダック平均株価は続落した。
午前終値は前週末比1円14銭安の2453円03銭だった。19日の日経平均株価の伸び悩みと歩調を合わせ、新興企業向け株式市場でも売りが優勢になった。
スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」の人気化で任天堂などポケモン関連に個人投資家の資金が向かい、その他の新興企業株は換金などを目的とした売りが増えた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で220億円、売買高は5182万株だった。
個別銘柄では、フジタコーポ、内外テック、ユビキタス、シライ電子、日本テレホンがストップ高。「ポケモンGO」で事業面で連携するのではないかとの思惑が高まったマクドナルドが一時ストップ高と値を飛ばした。オールアバウト、ナ・デックス、テイツーやサン電子も上昇した。半面、日本ラッドやセプテニHD、ソフトフロン、アルファクスFS、EAJ、ヴィレッジVが下落した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、ポケモン関連に資金移動で換金売り

東証マザーズ指数は続落した。午前終値は前週末比30.06ポイント安の917.25だった。
個別銘柄ではLINE関連とされるアドウェイズがストップ安。そーせいやサイバダイン、ネットイヤー、エボラブルアジア、セラク、モブキャスが下げた。一方、APLIXがストップ高。ミクシィやアップバンク、Hamee、アイリッジ、sMedioは上昇した。