
【大引け概況】
15日の日経平均株価は5日続伸し、前日比111円96銭高の1万6497円85銭で終えた。6月10日(1万6601円)以来およそ1カ月ぶりの高値となる。
前日の米国市場ではNYダウが5日続伸で史上最高値を連日更新したほか、外国為替市場ではドル買いの動きが強まり、一時1ドル=106円台に入る円安も主力株を中心に追い風材料となった。上げ幅を220円超まで拡大して1万6600円台に乗せる場面もあった。
日本株に海外ヘッジファンドなど短筋の資金が流入したといい、朝方から金融や輸出株を中心に幅広く買いが入った。
午前発表の中国の4~6月期国内総生産(GDP)が市場予想をわずかに上回り、円相場が1ドル=106円台まで下落すると、輸出企業の採算が改善するとの見方から日経平均は一段高となった。
後場中ごろからは上げ幅を縮小し買い疲れ感も垣間見える展開となった。円相場の下落が一服したほか、最近の一方的な上昇による過熱感も重荷に、連休を控えた手じまい売りが優勢になった。
JPX日経インデックス400は5日続伸し、前日比44.72ポイント高の1万1830.47で終えた。
東証株価指数(TOPIX)も5日続伸し、前日比5.94ポイント高の1317.10で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆1130億円と6月24日以来の3兆円台となった。売買高は25億1078万株。東証1部の値上がり銘柄数は980と全体の半分近くを占めた。値下がりは878、変わらずは109だった。

個別では、日経平均への寄与度が大きいファストリは、前日発表の決算を手掛かりにストップ高まで買われた。1銘柄で日経平均を196円押し上げた。任天堂は引き続き急伸し、売買代金は4760億円に達した。
トヨタや日産自、三菱UFJ、三井住友FGが上昇した。野村ホールディングス、第一生命保険、いちごグループホールディングス、村田製、ダイキンなども商いを伴い上昇した。
一方、景気の影響を比較的受けにくいとされる内需・ディフェンシブ株には売りが目立った。KDDIやNTT、アステラス、ニトリHDなどが下げた。大和ハウス工業が軟調、セブン&アイ・ホールディングスも安い。キーエンスが大幅安、ファナック、小野薬品工業も値を下げた
きょう上場したLINEは公開価格(3300円)を48%上回る4900円で初値を付けた。終値は初値を約11%下回る4345円だった。
東証2部株価指数は5日ぶりに反落した。大引けの2部指数は、前日比18.28ポイント安の4170.69となった。
個別銘柄では、光陽社、ツインバード、ヨシックス、アイレップ、ローツェや朝日インテクが売られた。一方、DNA研が一時ストップ高。カワニシHD、象印、コメ兵、川本産業、ラオックスが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均45日ぶり反落、利益確定売り

日経ジャスダック平均株価は5営業日ぶりに反落した。終値は前日比13円68銭安の2454円17銭だった。
きょう東証1部にLINE(3938)が新規上場した。国内で6000万人超の利用者を抱えるサービスを展開するだけに個人投資家の関心も高く、新興市場ではLINE株投資のための換金売りが波及した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で340億円、売買高は7877万株だった。
個別銘柄ではヴィレッジVが一時ストップ安。フジタコーポ、リーバイス、内外テック、日本ラッドやセプテニHDが下落した。一方、アールエスシーが一時ストップ高。日本テレホン、タツモ、アクサスHD、ユビキタス、マクドナルドや平田機工が上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は3日続落、換金売りが波及

東証マザーズ指数は3日続落した。終値は前日比39.84ポイント安い947.31だった。
個別銘柄では、LINE関連とされるアドウェイズやJMNC、メディアSがストップ安。モブキャス、ネットイヤー、アクアライン、フリークアウト、そーせいやミクシィが下落した。
半面、ヨシムラフード、TOKYO BASE、イードがストップ高。イードは、アイドルに特化した仮想現実(VR)サービスを発表した。モバファクやアップバンク、ロゼッタ、OTS、あんしん保証が上昇した。