
【前引け概況】
15日午前の日経平均株価は5日続伸した。前引けは前日比189円74銭高の1万6575円63銭だった。
1万6500円台に乗せたのは取引時間中で6月10日以来、およそ1カ月ぶり。前引け間際に上げ幅は200円近くに達した。
前日の米国株市場でNYダウが5日続伸し、連日の史上最高値と株高が続いていることを好感し、リスクを取る動きが強まった。
海外株の上昇で、日本株にも海外ヘッジファンドなど短期資金が流入しているといい、朝方から金融や輸出株を中心に幅広く買いが入った。午前発表の中国の4~6月期国内総生産(GDP)が市場予想を上回り、円相場が1ドル=106円台まで下落したのも買い安心感を誘った。
日経平均は伸び悩む場面もあった。前日までの4営業日で1278円上げており、短期的な過熱感から利益確定目的の売りが出たが、地合いの強さを映した断続的な買いが支えた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も5日続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆5203億円、売買高は12億1826万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1157と全体の6割近くを占めた。値下がりは676、変わらずは132銘柄だった。

個別では、日経平均への寄与度が大きいファストリが決算発表を手掛かりに急伸。1銘柄で午前の日経平均を177円押し上げた。きょう上場のLINEは公開価格(3300円)を5割近く上回る4680円で午前の取引を終えた。任天堂が前日同様に大幅に続伸し、トヨタや日産自の主力株も高い。
エスケイジャパンがストップ高、サノヤスホールディングス、いちごグループホールディングスなども値を飛ばした。
一方で景気の影響を受けにくいとされる内需株やディフェンシブ株の一角が売られ、ニトリHDやセブン&アイ、アステラスや武田、花王、小野薬品工業、キヤノンが下げた。グリー、gumiなどが大幅安だった。
東証2部株価指数は5日ぶりに反落した。前引けの2部指数は、前日比8.21ポイント安の4180.76となった。個別銘柄では光陽社、ツインバード、アイレップ、ウインテスト、朝日インテクやアートSHDが下げた一方、DNA研が一時ストップ高。コメ兵、安川情報、ラオックス、象印が上げた。
【市況】日経ジャスダック平均反落、換金売りが重荷

日経ジャスダック平均株価は5営業日ぶりに反落した。前引けは前日比10円79銭安の2457円06銭だった。きょう東証1部にLINE(3938)が新規上場した。
個人投資家に関心の高い銘柄だけに新興市場では換金売りが出て相場の重荷となった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で187億円、売買高は4648万株だった。
個別銘柄ではヴィレッジVが一時ストップ安。リーバイス、フジタコーポ、アルファクスFS、内外テックも売られた。一方、アールエスシーがストップ高。タツモ、ヒューマンHD、IGポート、ナカニシ、サン電子、ハーモニックが上昇した。
【市況】東証マザーズ指数は続落、メディアSがストップ安

東証マザーズ指数は3日続落した。前引けは前日比38.26ポイント安い948.89だった。
個別銘柄ではメディアSがストップ安。農業総研、JMNCは一時ストップ安と急落、アドウェイズ、ネットイヤー、アクアライン、テラスカイ、そーせいやミクシィが下落した。
半面、ヨシムラフード、イードがストップ高。アップバンクやOTSが上昇した。ロゼッタやインフォテリ、アイリッジも上げた。