
【大引け概況】
13日の日経平均株価は3日続伸し、前日比135円78銭高の1万6231円43銭と6月23日以来ほぼ3週ぶりの高値で終えた。
朝方から広範囲に買いを集めたが、日経平均株価は前場前半にきょうの高値をつけ、その後は一貫して上げ幅を縮小する展開となった。
円相場が1ドル=104円台後半とほぼ3週ぶりの円安水準まで売られた。
輸出関連株に買い安心感が広がりトヨタなど主力の輸出株が買われた。欧米で金融株が上昇したことを受けて三菱UFJや三井住友FG、みずほFGなど銀行株に買いが膨らんだ。10日投開票の参院選で与党が大勝したことを受け、政府による大規模な財政出動と日銀の追加金融緩和への期待が強まっていることも相場を支え、野村や大和など証券株にも買いが広がった。
英国の欧州連合(EU)離脱決定前となる6月24日の取引時間中の高値(1万6389円)を一時は上回ったため、取引終了にかけては戻り待ちや利益確定目的の売りが出て伸び悩んだ。
3日間の上げ幅は1124円となり、短期的な相場の上昇ピッチの速さに対する警戒感も伸び悩みにつながった。
ただ、経済対策への景気下支えへの期待は根強く、下値を売り込む動きは限定的だった。
JPX日経インデックス400も3日続伸し、前日比133.36ポイント高の1万1700.02と6月23日以来ほぼ3週ぶりに1万1700台を回復した。
東証株価指数(TOPIX)も3日続伸した。業種別TOPIXは全33業種中25業種が上昇した。「銀行業」や「鉱業」「輸送用機器」の上げが目立った。半面、「その他製品」や「陸運業」「医薬品」は下げた。
東証1部の売買代金は2兆8916億円と、6月24日(3兆3383億円)以来の高水準となり、4日続けて2兆円を上回った。売買高は27億3943万株だった。値上がり銘柄は1277、値下がりは597、変わらずは93だった。

個別では、円安を背景にホンダや富士重など自動車株が軒並み上昇し、Vテクが買われた。三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクも物色人気を集めた。村田製やファナック、東芝が買われ、ファストリやJT、日電産も上げた。日経平均への採用が決まったヤマハ発も買われた。サノヤスホールディングスは前日のストップ高の余勢を駆って続急伸した。
半面、前日まで急騰していた任天堂が商いを伴って下げ、ソニー、NTT、KDDIも売られた。ディーエヌエが安くアステラスや武田、小野薬など医薬品株の一角も軟調だった。
ピジョン、KLabが大幅安となったほか、ヤマトホールディングス、ビックカメラも安い
東証2部株価指数も3日続伸した。大引けの2部指数は、前日比3.6ポイント高の4171.27となった。
個別銘柄では、都築電気が一時ストップ高。神島化学工業、ローツェ、ジー・スリー、郷鉄工、東邦金属が上げた。半面、コメ兵、プラズマ、ラクトジャパン、朝日インテク、象印、アイレップが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均3日続伸、欧米株高を受け投資家心理の改善

日経ジャスダック平均株価は3日続伸した。終値は前日比5円93銭高い2465円63銭だった。
欧米株高などを背景にした投資家心理の改善が続き、日経平均株価が大幅に上昇する場面では新興株にも買いが優勢になった。
半面、外国為替市場で円安・ドル高が進むなか、投資資金が東証1部の大型株などに集まりやすかった面もあり、換金目的の売りや利益確定目的の売りで新興株の上値は重かった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で372億円、売買高は7651万株だった。
個別銘柄では幼児活動研究会、フジタコーポ、日本ラッド、日本色材がストップ高。平田機工、夢真HD、昭和真空、ビーマップ、リーバイス、石井工研が上昇した。
半面、ピクセル、共同PR、ジェーソン、エスプール、FVCやソフトフロン、セリアは下落した。
【市況】東証マザーズ指数3日ぶり反落、利益確定目的の売り

東証マザーズ指数は反落した。終値は前日比3.42ポイント安い992.47だった。
個人投資家の資金が東証1部の任天堂など話題の銘柄に向かった影響で、そーせいなど主力株には換金売りが目立った。個別銘柄ではINSPEC、REMIX、キャリア、ミクシィやブランジスタ、セラクが下落した。
一方、農業総研、レアジョブ、AppBankがストップ高。モバファク、アライドアーキは一時ストップ高と値を飛ばし、ITbook、ヘリオス、サイバダインが上昇した。