【オープニングコメント】
13日の東京株式市場は堅調か。続伸後、上値を追う場面もありそう。
日経平均株価予想レンジは、1万6300円-1万6700円
欧米株はそろって上昇、世界株高の流れが継続、金融株が値を戻したほか、原油価格の上昇を受けエネルギー株が強い動きとなった。米国市場では前日のS&P500に続きダウ平均が史上最高値を更新した。
シカゴ市場日経平均先物の円建て清算値は、大阪取引所終値比365円高の1万6515円だった。寄り付きは、株価指数先物を中心に清算値へサヤ寄せする動きが先行するとみられる。
為替相場は、ドル・円が1ドル=104円台の後半と、過度な円高への警戒感が後退し、主力の輸出関連株に物色の矛先が向かうとみられる。また、リスクに対する過剰な警戒が解けるとみられ、英国のEU離脱をきっかけに下落し、安値圏で推移する銀行株にも見直し買いが続きそうだ。
主要外国証券経由の注文動向は、売り810万株、買い2100万株で、差し引き1290万株の大幅買い越し。買い越しは4営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、建設、小売、薬品、電機、精密、商社、海運など。買いセクターに、薬品、電機、自動車、サービス、機械、その他金融、空運、小売、建設、食品、銀行など。
【好材料銘柄】
■日本エンタープライズ <4829>
今期経常は39%増益へ。
■津田駒 <6217>
今期経常を67%上方修正。
■サイゼリヤ <7581>
発行済み株式数(自社株を除く)の0.99%にあたる50万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施する。9-5月期(3Q累計)経常は14%増益で着地。
■トランザクション <7818>
中国検索エンジン最大手「百度(バイドゥ)」が運営する地図サービス「百度地図」の販売代理店契約をイメージワークスと締結。また、販促支援サービスを世界展開する英IPPAG社と国内唯一のパートナー契約を結んだ。
■インターアクション <7725>
今期経常は27%増益へ。また、株主優待制度を新設。毎年11月30日時点で2年以上継続保有する株主を対象に、1000株以上保有でクオカード2000円分、5000株以上保有で同1万円分を贈呈する。
■ジオマテック <6907>
上期最終を35倍上方修正、通期も増額。
■ヒロセ通商 <7185>
6月営業収益は前年同月比75.6%増の9.7億円に急拡大した。
【予定】
13(水)
【国内】
5月鉱工業生産確報値(13:30)
《決算発表》
S Foods、シンワアートオークション、アウンコンサルティング、ファーマライズホールディングス、トレジャー・ファクトリー、SFPダイニング、日本毛織、ファンドクリエーショングループ、TSIホールディングス、ジー・スリーホールディングス、ケイブ、PR TIMES、シンプロメンテ、ベルシステム24ホールディングス、マルマエ、ガリバーインターナショナル、リテールパートナーズ、近鉄百貨店、ウッドフレンズ、リベレステ、セントラル警備保障、大庄など
【海外】
中国6月貿易収支
ユーロ圏5月鉱工業生産
米6月輸入物価指数(21:30)
米6月財政収支(14日 3:00)
ベージュブック
米30年国債入札
《米決算発表》
ヤム・ブランズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
【市況】NYダウ続伸し120ドル高 最高値更新 ナスダックも5000の大台を回復

【NY概況】
12日のNYダウ平均は3日続伸した。終値は前日比120ドル74セント高の1万8347ドル67セントだった。2015年5月19日に付けた過去最高値を約1年2カ月ぶりに更新した。ダウ平均の3日間の上げ幅は451ドルに達した。
S&P500種株価指数は連日で最高値を更新した。
前週末発表された6月の雇用統計や日本の参院選挙、英国の次期首相決定などが引き続き好感されており、世界で主要な株価指数が軒並み上昇した流れを受け買いが先行した。昨日発表された非鉄金属のアルコア(AA)の好決算を受け、米企業業績への期待が高まり、終日堅調推移となった。
米長期金利は上昇したものの、英国が欧州連合(EU)からの離脱を国民投票で決めた直前の水準は下回っている。米連邦準備理事会(FRB)は追加利上げに慎重な姿勢を続けるとの期待感が根強く、米株式投資への安心感が広がった。
11日夕発表した4~6月期決算が市場予想ほど落ち込まなかった非鉄金属のアルコア(AA)が5%高で終えた。決算に対する市場の反応が良好で、今後の米主要企業の業績に対しても期待感が高まったようだ。
セクター別では、運輸やエネルギーが上昇する一方で公益事業や食品・生活必需品小売が下落した。
ナスダック総合株価指数は5日続伸。終値は同34.181ポイント高の5022.820となり、15年12月30日以来およそ6カ月半ぶりの高値を付けた。5000の大台を回復して取引を終えるのは今年はじめて。時価総額の大きいアップルやマイクロソフト、グーグルを傘下に持つアルファベットが上昇した。
ダウ平均の上げをけん引したのは金融のゴールドマン・サックスや化学のデュポン、建機のキャタピラー、スポーツ用品のナイキなどだった。
コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は米国店舗で一部飲料の値上げを行い、堅調推移。映画館チェーンのAMCエンターテイメント
(AMC)は欧州同業のオデオン・アンド・UCIシネマズグループと12.1億ドルで買収合
意し上昇した。バイオ製薬のセージ・セラピューティクスは良好な新薬の試験結果を受け評価した買いが入った。
一方で、工業・建設製品のファステナルは四半期決算が市場予想に届かず売られた。小売り世界最大手のウォルマート・ストアーズや航空機のボーイング、米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズが安い。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,347.67 +120.74
S&P500種
2,152.14
ナスダック
5,022.820+ 34.181
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は大幅続伸した。9月物は前日比445円高の1万6515円で終え、約1カ月ぶりに1万6500円台を回復した。大阪取引所の終値を365円上回った。NYダウ平均が過去最高値を更新するなど上げの勢いを強め、連動した買いが入った。
大規模な経済対策への期待から外国為替市場で円安が進んだのも日経平均先物の買いを誘った。この日の9月物の高値は1万6565円、安値は1万6005円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
16515 ( +365 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
16600 ( +450 )
( )は大阪取引所終値比
【12日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6680.69(-2.17)
ロンドン株式市場で、FTSE100種総合株価指数は小動き。前日終値に比べ2.17ポイント安の6680.69で引けた。早期に英国の次期首相が決まり、国内経済を巡る過度の先行き懸念が和らぐなか、構成銘柄の約6割が上昇した。保険株と鉱業関連株が指数を押し上げる一方で、医薬品株とたばこ株が押し下げた
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9964.07(+130.66)
フランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は大幅続伸。終値は前日比130.66ポイント(1.33%)高の9964.07だった。
ドイツ銀行が大幅高。6月の販売台数が増加した自動車のBMWも上がった。同業のダイムラーも買われた。半面、不動産のボノビアと日用品のバイヤースドルフは売られた。
フランス・パリ株価指数
CAC40 4331.38(+66.85)