
【大引け概況】
11日の日経平均株価は5営業日ぶりに反発した。終値は前週末比601円84銭高の1万5708円82銭だった。上げ幅は今年4番目で3月2日の661円以来の大きさだった。
前週の軟調地合いから一変、買い戻しが集中するかたちで、急反騰をみせた。
8日発表の6月の米雇用統計の改善で米国株が上昇し、投資家の心理が好転した。
次回の日銀の金融政策決定会合での追加金融緩和と合わせアベノミクス復活への思惑が海外勢を中心とする売り方の買い戻しを誘発したとみられる。
「安倍晋三首相は補正予算案の裏付けとなる財源に4年ぶりの新規国債の追加発行を検討する」と報じた。事業規模は10兆円を超えるといい、大規模な公共事業への期待から建設株が買われた。投資家心理の改善は時価総額の大きい銀行や保険など金融株への買いも後押しした。
JPX日経インデックス400は5営業日ぶりに反発した。終値は前週末比402.83ポイント高の1万1296.43だった。東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反発し、45.91ポイント高の1255.79で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1291億円、売買高は19億9668万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1897と1月22日の1920銘柄以来の多さとなり、全体の約96%を占めた。値下がりは51、変わらずは18だった。

個別では、ポケモンのスマホ向けゲームが好調な任天堂は一時、ストップ高まで上げる大幅高となった。トヨタ自動車が急反騰、ソニー、パナソニックと日東電も大幅に上昇し、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクやT&Dと東京海上が上げた。新日鉄住金とJFEの上げも大きかった。
一方、鹿児島県の知事選結果が原発の稼働継続への不透明感につながった九州電は大幅安となった。四国電とVテクが下落し、森永乳も売られた。KLabやデジタルガレージ、ワキタ、チヨダなども安い。
東証2部株価指数は5営業日ぶりに反発した。2部指数は、前週末比62.54ポイント高の4130.50となった。個別銘柄ではノダがストップ高。ジオスター、ケー・エフ・シー、サイネックス、象印、朝日インテクが買われた。半面、Fastep、バナーズ、スリープロ、ネポン、西川ゴム、DITが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均5日ぶり反発、大規模な経済対策に期待
日経ジャスダック平均株価は5営業日ぶりに反発した。終値は前週末比23円12銭高い2441円55銭だった。安倍晋三首相は経済対策について「あす(12日)準備に入る」と述べ、大規模な経済対策に期待する買いが広がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で244億円、売買高は6380万株だった。個別銘柄では共同PR、内外テック、ぱどがストップ高。鉱研工業、トリケミカル、テックファームHD、シライ電子、ソフトフロン、FVC、ブロッコリーが上昇した。半面、ザイン、ドーン、平田機工、平田機工やネクスウェア、セプテニHDは下落した。
【市況】東証マザーズ指数は5日ぶり反発、シリコンスタジオがストップ高
東証マザーズ指数は5営業日ぶりに反発した。終値は前週末比24.29ポイント高い987.18だった。同市場の主力銘柄となるそーせいやミクシィ、サイバダインなどが上昇した。シリコンスタジオがストップ高。GMOテック、ファーマF、クロスマーケが買われた。一方セラク、ファーストコーポ、アンジェス、DMP、じげんが下落した。