
【前引け概況】
11日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前週末比535円55銭高の1万5642円53銭で終えた。
前週の地合いから一変し広範囲に買いが流入、寄り後も日経平均は一貫して上げ幅を広げる展開となった。
8日発表の6月の米雇用統計の改善で米国株が上昇し、投資家の心理が改善した。10日の参院選での与党勝利で株価の波乱要因がなくなったとの受け止めも広がり、幅広い銘柄に買いが入った。
安倍晋三首相は自身の経済政策「アベノミクス」を継続することになる。首相は10日のテレビ番組で経済対策について「包括的で大胆な力のある予算を組みたい」と発言した。補正予算が公共事業の拡大につながるとの見方から大成建と鹿島といった建設株への買いが目立った。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
午前の東証1部の売買代金は概算で9506億円、売買高は8億7679万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1896と、全体の約96%を占めた。値下がりは48、変わらずは22銘柄だった。

個別では、スマートフォン(スマホ)向けゲームが伸びる任天堂は一時、ストップ高まで上げる大幅高となった。新日鉄住金とJFE、ダイキンや日東電が上昇した。パナソニックとコマツの上げも大きかった。トヨタ自動車も上昇、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクの上げ足も目立つ。オンワードホールディングス、京都銀行、古河機械金属も買われた。
一方、ブイ・テクノロジー、九州電とキユーピーは下落し、デジタルガレージ、クスリのアオキ、KLabが下げた。
東証2部株価指数は反発した。前引けの2部指数は、前週末比57.25ポイント高の4125.21となった。
個別銘柄では、ノダがストップ高。ICDA、SYSKEN、日アビオ、インターアク、象印、朝日インテクが買われた。半面、ネポン、MV西日本、ウインテスト、ランドコンピュータ、IJTTが下げた。
【市況】日経ジャスダック平均反発、投資家心理が改善

日経ジャスダック平均株価は5営業日ぶりに反発した。前引けは前週末比22円85銭高い2441円28銭となった。参院選で与党が勝利し、ひとまず相場の不透明要因がなくなったとの見方から投資家心理が改善した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で124億円、売買高は3561万株。
個別銘柄では共同PRがストップ高。シライ電子、新報国鉄、FVCやエスプール、トリケミカルが上昇した。半面、ザイン、ネクスウェア、ぱど、ドーン、平田機工、セプテニHDが下落した。
【市況】東証マザーズ指数は反発、シリコンスタジオがストップ高

東証マザーズ指数は5営業日ぶりに反発した。前引けは前週末比17.01ポイント高い979.90だった。個別銘柄ではシリコンスタジオがストップ高。ファーマF、メディアS、そーせい、バーチャレク・コンサルティング、GMOテック、アカツキが上昇した。一方で、セラク、ベガコーポ、DMP、農業総研、キャリア、アクセは下落した。