
[10時の概況]
7日、10時時点の日経平均は前日比51円04銭安の1万5327.95円で推移している。
日経平均株価は再び軟化している。
米国株はプラス圏で取引を終えたが、為替市場では、ドル・円が100円90銭台で推移していることから、反発スタート後の日経平均はマイナス圏に沈んでいる。
明日、7月限オプションSQ値の算出を控えていることから、先物、オプション市場ではポジション調整の売買に留まるとの見方だが、今のところ為替動向を睨んだ神経質な展開となっている。
英ポンドの対ドル相場が今週初まで保っていた1.30ドル台を下回って推移していることも警戒感を高めている。英国の欧州連合(EU)離脱問題を背景にイタリアの金融機関に不安が出ており、東京株式市場では欧州市場に事業展開するエプソンや日立キャピ、シマノなどが下げている。
JP日経平均のチャートは5日や25日、75日移動平均線が下向きとなり、市場では中期的な先安観が広がっている。5日の取引時間中に付けた安値1万5600円前後までの「窓」を前日に形成し、埋める勢いがないと戻り売りが優勢に転じて上値が重くなるという。
X日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も前日終値をやや下回っている。
10時現在の東証1部の売買代金は概算で5539億円、売買高は6億0126万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1081と、全体の約55%を占めた。値上がりは689、変わらずは188銘柄だった。
業種別では33業種中12業種が値上がり。1位はその他金融で、以下、証券・商品、銀行、保険と続く。値下がり上位には情報・通信、建設、精密機器が並んでいる。
日経平均マイナス寄与度は18.59円の押し下げでKDDIがトップ。以下、テルモが8.63円、東エレクが6.31円、アステラスが5.1円と続いている。
プラス寄与度トップはファストリで、日経平均を12.55円押し上げている。次いでヤマトHDが3.77円、協和キリンが3.33円、エーザイが3.06円と続く。

個別では、イオンと東エレクは下げ幅を拡大し、三菱電とハウスも一段安している。ユニチャームと花王は日中の安値圏で推移している。一方、三菱重と三菱ケミHDは上げ幅を広げた。大和と関西電も一段高している。
東証2部株価指数は続落している。朝日インテクとヨネックスが下げ、ラオックスと象印が上げた。
225先物は三菱・GS・パリバ・UBS・JP・バークレイズ・アムロが買い越し。
大和・野村・ドイツ・シティ・みずほ・クレディ・ライブスター・モルスタが売り越し。
TOPIX先物はドイツ・クレディ・パリバ・UBSが買い越し。
バークレイズ・大和・モルスタ・アムロが売り越し。
外資系等は協和発酵(4151)、ツクイ(2398)、ヤマト(9064)、不二油(2607)、ニトリ(9843)に注目。
テクニカル的には日ハム(2282)、ヨコレイ(2874)、日産化(4021)、ソースネクスト(4344)、ゼリア(4559)、キャリアリンク(6070)、エラン(6099)、京三(6742)、ケーズ(8282)、ヤマト(9064)が動兆。