
【大引け概況】
6日の日経平均株価は続落し、前日比290円34銭安の1万5378円99銭で終えた。
英国離脱問題はイタリアの金融機関の不良債権問題に対する懸念を再燃させ、世界株は再び連鎖安の動きにある。
前日の欧米株市場が総じて安かったことや原油市況の急反落を受けリスク回避ムードが強かったが、加えて寄り付き直前になって為替相場で急速に円高が進行、これを横目に売りが加速する展開となった。
円相場が一時1ドル=100円台半ばまで下落し、採算悪化懸念からトヨタなど輸出関連株が売り込まれたこともあり日経平均は501円安の1万5167円まで下げ幅を広げた。
その後は円相場が101円台前半に伸び悩んだことが支えとなり、日経平均は取引終了にかけて下げ幅を縮小した。
銀行や証券株など金融関連株に売りが膨らんだほか、円相場が上げ幅を広げる場面では先物に売りが優勢になった。ファストリやファナックなど値がさ株に裁定取引の解消に絡んだ売りが出て、日経平均は下値を模索する場面があった。
三菱UFJなど銀行株やマツダ、ホンダなどの自動車株が相次いで年初来安値を更新した。東証1部の安値更新銘柄は162銘柄と6月28日以来の多さになった。「海外の中長期投資家が保有株を圧縮しており、商いを伴って安値を更新する銘柄が目立つ」との指摘があった。
JPX日経インデックス400も続落し、前日比213.41ポイント安の1万1129.04で終えた。東証株価指数(TOPIX)も続落した。
業種別TOPIXは全33業種中29業種が下落した。「その他金融業」や「ゴム製品」「証券商品先物」の下げが目立った。半面、「水産・農林業」や「パルプ・紙」「食料品」は上げた。
東証1部の売買代金は2兆2304億円と、4営業日ぶりに兆円の節目を上回った。
売買高は22億1678万株だった。値下がり銘柄は1588と全体の8割を上回った。値上がりは310、変わらずは69だった。

個別では、トヨタ、マツダなど自動車株が軒並み下落し、三井住友FGやみずほFGなど銀行株にも売りが膨らんだ。ソフトバンクやファナック、ファストリ値がさ株が安く。ソニーやキーエンス、日立も売られた。三井不や住友不、菱地所など不動産株の下げも目立った。
太陽誘電が大幅安となったほか、SUMCO、ルネサスエレクトロニクスなどへの売りも目立っている。
半面、Vテクが前日急騰の余勢を駆って堅調、NTTやNTTドコモ、キユーピーが買われた。ハニーズが値を飛ばし、ソフトブレーンは4日連続のストップ高に買われた。
東証2部株価指数も続落した。大引けの2部指数は、前日比42.94ポイント安の4118.92となった。個別銘柄では、朝日インテク、象印、阿波製紙、システムソフト、日本精機、マルコが下げた。半面、サイオス、ネポンが一時ストップ高。バナーズ、スガイ化学工業、ジャパンミート、ウインテスト、ジー・スリー、ヨネックスが上げた。
【市況】日経ジャスダック平均続落、投資家心理が悪化で換金売り

<日経ジャスダック平均株価は続落した。終値は前日比22円24銭安い2443円53銭だった。東京外国為替市場で一時1ドル=100円台半ばまで円高・ドル安が進行し、東証1部の大型株が軒並み下落した。新興企業向け株式市場でも投資家心理が悪化した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で330億円、売買高は9814万株だった。
個別銘柄ではアイレックス、北川精機、メディアGL、FVCや平田機工、セリアが下げた。半面、共同PR、エスプール、ぱどがストップ高。為替変動の影響を受けにくいとされるマクドナルドが上昇したほか、シダー、DAC、岡藤HD、アビックスが上げた。
【市況】東証マザーズ指数は続落、バイオ関連の下げが目立つ

東証マザーズ指数は続落した。終値は前日比32.25ポイント安い1010.60だった。個別銘柄ではアンジェスがストップ安。そーせいなどバイオ関連の下げが目立った。バーチャレクやナノキャリア、グリンペプが下落した。
直近上場銘柄のセラクがストップ高。ミクシィ、データセクション、関門海、アライドアーキ、TOKYO BASEも上げた。